
京都の街中に佇む町家カフェ&ギャラリー

1927年創業、京都市内に6店舗を構える「甘党茶屋 梅園」。現在は3代目店主が営み、新しいスタイルの店舗や商品を次々と生み出しています。「うめぞの CAFE & GALLERY」を皮切りに、レトロモダンな三条寺町店、新感覚の和菓子を提供する「うめぞの茶房」、ジェイアール京都伊勢丹のおもたせ専門店「梅園oyatsu」と、新展開から目が離せません。

その中の「うめぞの CAFE & GALLERY」を訪ねてみました。四条烏丸から歩いて7分ほど、蛸薬師通りを西へ向かった静かな通りに佇んでいます。京都の昔ながらの趣ある一軒の町家を改装した空間です。

格子窓には、味わいのある手作りの看板がかかっています。系列店ではここでしか味わえない、もはや名物とも言える「抹茶のホットケーキ」、定番の「みたらし団子」や「わらび餅」、冬のメニューには「白玉ぜんざい」もあるようです。では、お店に入ってみましょう。

扉を開いた先は吹き抜けになり、天井が高く開放感があります。白壁をベースに木目のインテリアがなじみ、モダンながらもゆったりと寛げる雰囲気です。

窓の先にある坪庭のみずみずしい緑がシンプルな空間に映え、こちらもちょっとした開放感を与えています。京都の町家の工夫を肌で感じられますよ。


2階はギャラリースペースが充実しています。期間ごとに季節に合うものなど、作家による手作りの作品が展示されています。

筆者が訪れた12月上旬には、クリスマスシーズンらしく無垢の木を生かした小さなツリーや暖かそうな羊のオブジェなど、手元にあると気持ちをほっこりと温めてくれそうな雑貨が並んでいました。

1階の窓側にも作品が並んでいます。木製の雑貨は温かみがあっていいですね。購入することもできますよ。
ここでしか味わえない!「抹茶のホットケーキ」

「抹茶のホットケーキ」(単品980円・ドリンクセット1380円・税込)は焼くのに15分ほどかかるということで、その間にギャラリーで作品を観ていました。戻ってほどなくすると、念願のホットケーキがやってきました!
ほんのり焼き色のついた、淡い抹茶色が見るからにおいしそうです。2枚のケーキの上にはこし餡と、こちらならではの黒糖バターがのっています。自家製シロップも添えられています。ホットケーキをおはしでいただくのは初めてです。

まずは何もつけずにいただきます。ふわふわとした食感に、口の中でしゅわしゅわと溶けていくような軽やかさ。その上しっとりとした口当たりが新鮮です。抹茶の苦味がふんわりと広がります。宇治産の抹茶をふんだんに使用しているそうです。
ホットケーキの上で少しずつ溶けていくバター、こしあん、その上からまわしかけた自家製シロップとがあいまって、コクと甘味とが絡み合い、甘美な味わいが舌の上に広がります。軽やかなホットケーキに、絶妙な組み合わせのトッピングがたまりません!
やっぱり外せない!定番の「みたらし団子」

そして、ギリギリ間に合った「みたらし団子」(追加で3本+280円・税込)。午後2時前に伺いましたが、15分後にはすでに売り切れになっていました。持ち帰りができるようですが、これも売り切れ次第終了。やはり根強い人気です。
タレが艶やかに輝き、表面に少し焼き色のついた俵型のお団子。香ばしいお団子に甘辛のタレがたっぷりとかかり、誰もが好きにならずにはいられない素朴な味わいです。器は梅の花を模ったものなので、店名にちなんでいるのでしょう。
ほかの和スイーツも魅力的

次に訪れる時にはぜひ味わいたい、ほかの和スイーツも魅力的です。定番ですが、冬なら温かい「白玉ぜんざい」(750円・税込)がおすすめでしょうか。

「梅園のあんバタートースト」(750円・税込)、「黒糖のフレンチトースト」(850円・税込)も魅惑的。日替わり6種の盛り合わせ「甘味点心」(750円・税込)は少しずついろいろな味をいただけて楽しそうです。
“おうち時間”にうれしいお土産が充実

お土産には「みたらし団子」をはじめ、黒糖と抹茶の「わらび餅」「白玉あんみつ」「花林糖(黒胡麻)」「栗の渋皮煮の瓶詰め」「焼き菓子」などの数々がそろいます。お土産にぴったりです。

なんと!「抹茶のホットケーキ ミックス」(972円・税込)までありますよ!「外出自粛の期間に、“あのホットケーキが食べたい”という声が多く届き、おうち時間を少しでも楽しんでもらえるように」と開発されたそうです。こちらもお土産に喜んでもらえそうです。
レシピ付きで1パックで6枚が目安。トッピングをクリームやアイスなど好みでアレンジして、自宅で楽しむのもいいですね。オンラインショップでも購入可能です。

和スイーツとお茶をいただいて、まさしく気分はほっこり。寒い冬の午後にふらりと訪ねれば、心も体も温まるゆったりとしたひとときを過ごせますよ。
[photos by Yo Rosinberg]
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ロザンベール葉
主に横浜・東京で育ち、縁あって京都に在住。美術書出版社勤務を経て、フリーランスライター歴20年余り。フランス人のパートナーと共に、フランスとイタリアを中心に気ままな旅をする。海はどこも好きだけど、「地中海」という響きに憧れる。マイペースが好き。
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