
市電前でアクセス抜群「菓舗松陽軒」

市電沿いで電車の中からお店が見え、車がなくとも寄りやすい「菓舗松陽軒」。明治43年に創業し、戦争や震災を乗り越えた外観は趣があります。

お店には、九州産もち米の落雁生地で北海道の小豆をくるんだ看板商品「肥後しおがま」をはじめ、創業以来愛される羊羹や創業100年記念のお菓子など、絵巻物のようにお菓子たちがずらりと並んでいます。

できる限り国産のものや地元のものを材料として地産地消にも取り組み、現在4代目の大竹さんが伝統の技術を受け継ぎながら、手作りで新商品を生み出しています。
うわさの新作スコーンは“背徳の味”
そんな歴史ある和菓子屋さんから2020年に誕生したのが、あんことバターのスコーン、その名も「#ZOKKONスコーン(ハッシュタグゾッコンスコーン)」。なんとも期待膨らむそのお名前!

店内の冷蔵ケースの下段に「あんバター」(270円・税込)と「いちじくとクリームチーズのほうじ茶」(320円・税込)が並んでいました。不定期で「抹茶」(270円・税込)も登場するみたいです。
16時頃、ほうじ茶はすでに完売!冷蔵販売なので、冷たいバターとあんこを楽しんだり、常温に戻したり、10秒ほど温めたりと食べ方はお好みで。

今回いただいたのは#ZOKKONスコーン「あんバター」。手のひらにコロンとのるかわいらしさなのに、スコーン・あんこ・バターは全て驚愕の厚みで、あんこの量は理想的!

サクッとしっとり食感のスコーンは香ばしく柔らかな味わいで、自然な甘みの小豆は粒ふっくら、さすが和菓子屋さんのあんです。

バターは常温でほどよく溶けてなめらかに。粒あんと絡むと塩気が甘みを引き出し、あんも濃厚に感じます。お店のカードに書かれた通り、確かに“背徳の味”!土台である和菓子の味がしっかりしているからこそ、洋風にアレンジされても心がほっとする味わいでした。

消費期限は冷蔵3日間(10℃以下で要冷蔵)で、保存料など添加物不使用なので、できるだけ当日中にお召し上がりください。冷凍スコーンもあるので、食べる時間を逆算して購入しても良いですね。
創業100年記念「しおどらやき」
一緒に購入した「しおどらやき」も紹介します。

塩作りを描いた墨絵がデザインされた味のあるパッケージで、こちらも人気の一品。

しっとり生地の中には小豆と赤えんどう豆の二重の粒あんが入り、食感良く食べごたえがあります。

ちょっぴりの醤油に塩がよくきき、甘じょっぱさはたまりません!
新旧の味をおやつや手土産に
お店でひとつずつ丁寧に作られて、魅了される人続出の令和生まれの背徳スコーンは、一時生産が追いつかなるほどの人気ぶり。そして、その新作にも負けない歴代の風格ある和菓子たち。

4代目大竹さんの熱意と真摯さには胸が熱くなりました。コロナに負けず、時代に合わせて進化する新旧のお菓子をおやつや手土産にしてみてはいかがでしょう。
菓舗 松陽軒
住所:熊本県熊本市中央区魚屋町2-13
電話:096-353-2022
営業時間:8:30~18:30
定休日:日
交通:熊本市電「呉服町」停留所すぐ前
HP:
facebook
instagram:
@siodora_siogama
[All photos by kurisencho]

kurisencho ライター
熊本県天草の凪いだ海と潮の香りの中で育ちました。東京に住むことで、新しいもの、昔からあるものの良さを再発見し、今まで見てきた世界が広がりました。デジタル化の中で生きるアナログの力を確信し、儚いけど美しい、人と風景の一瞬をとらえたいと思い写真を撮っています。
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