希少価値の高い日本の文化
混浴温泉は、実は年々減っている絶滅寸前ともいえるお風呂なのです。というのは、現行の旅館業法(平成29年12月改正)では、「共同浴室を設ける場合は、原則として男女別に分け、各1か所以上のものを有すること 」「共同浴室にあっては、おおむね10歳以上の男女を混浴させないこと」が義務付けられており、混浴が認められるのは例外の場合のみ。混浴風呂の新設は認められていないからです。今や希少価値の高い日本の文化であり、残ってきた混浴は泉質が素晴らしい名湯が多いので、これ以上減少しないことを祈りたいものです。
ネーミングが秀逸「黄金崎不老ふ死温泉」
混浴温泉連載の第1回目は、世界自然遺産・白神山地の麓、青森県深浦町黄金崎にある「黄金崎不老ふ死温泉」。不老ふ死温泉の名前は、「ここで養生すれば、老いたり弱ったりしない」に由来するので、コロナ禍の現在にはなおさら心強いですね。
どこよりも大きく見える夕陽を眺める絶景露天風呂
海までの距離が約1mという波打ち際にあり、目の前には日本海が広がる絶景露天風呂。景色全てが黄金色に染まる夕暮れ時は、まさに黄金崎の名にふさわしいと感激することでしょう。日帰り利用は16時までなので、「日本の夕陽百選」にも選ばれた夕陽を見ながら温泉に浸かるには、ぜひ宿泊したいものです。
黄金崎不老ふ死温泉の効能とは
素晴らしいのは景色のみならず、源泉かけ流しの泉質(含鉄-ナトリウム-塩化物強塩泉)も効能豊か。鉄分を含む湯は、空気に触れると酸化し黄金色になります。
黄金崎不老ふ死温泉の効能
1.湯冷めしにくい「熱の湯」
2.切り傷や皮膚病など肌のトラブルに対する回復効果を期待できる「傷の湯」
3.肌を滑らかにする「美肌の湯」
適応症:神経痛、腰痛、リュウマチ、創痛、皮膚病など
女性の気持ち「混浴って大丈夫?」
「黄金崎不老ふ死温泉」では、湯浴み着(女性専用)がレンタルできるので、女性でも安心。家族やパートナーと一緒に、夕陽の美しさや泉質の良さを共有できたら、忘れられない思い出になりそうです。混浴にどうしても不安を感じるあなたは、女性用の露天風呂もありますよ。
マナーを守って、入浴を
第二条 女性入浴者は男性入浴者を好奇の目で見るべからず
第三条 混浴は老若男女を問わず和を尊び 大らかで豊かな入浴の姿を最高と為すべし
「混浴を守る会」(青森県酸ヶ湯) 三か条
人がいる温泉内および入浴中の他人をスマホなどで撮影するなど、もちろん禁止。犯罪行為であり、通報されます。ルールを守り、気持ち良く入浴して、混浴温泉を守りましょう。
黄金崎不老ふ死温泉 日帰り利用・湯浴み着情報
黄金崎不老ふ死温泉 海辺の露天風呂(青森県深浦町)
●日帰り入浴 可能
●日帰り利用料金 600円(2021年3月13日現在)
●日帰り利用時間 8:00~16:00 (受付15:30まで) 混雑時入場制限あり
●湯浴み着レンタル(女性専用) 可能(300円 2021年3月13日現在)
●湯浴み着着用入浴(女性専用) 可能
●タオルを巻いての入浴 不可
●水着着用 不可
●女性専用時間 なし
●女性専用露天風呂 あり
※湯舟のみでシャワーがないため、内風呂でお体を洗浄後にご利用ください。
※高波や雷雨など悪天候時は利用不可
住所:青森県西津軽郡深浦町大字舮作字下清滝15-1
電話:0173-74-3500
公式サイト:https://www.furofushi.com
写真提供:公益社団法人青森県観光連盟
※記事掲載の情報は、2021年3月現在のもので、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、変更になる場合があります。最新情報については、必ず公式サイトで確認あるいは直接施設へお問い合わせください。