そもそも「箱根フリーパス」とは?
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「箱根フリーパス」は、箱根エリアの8つの乗り物を自由に乗り降りできるパスのこと。さらに温泉施設や美術館など約70のスポットを優待・割引料金で利用することができます。2日間と3日間有効の2種類あり、対象の乗り物と大人料金は次の通り。
・箱根登山電車
・箱根登山ケーブルカー
・箱根ロープウェイ
・箱根海賊船
・箱根登山バス(指定区間)
・小田急箱根高速バス(指定区間)
・東海バス(指定区間)
・観光施設めぐりバス(箱根登山バス)
料金(2日間有効/3日間有効)
新宿から・・・5,700円/6,100円
新百合ヶ丘から・・・5,490円/5,890円
小田急多摩センターから・・・5,600円/6,000円
町田から・・・5,420円/5,820円
小田原・箱根湯本、御殿場・三島など・・・4,600円/5,000円
https://www.hakonenavi.jp/transportation/ticket/freepass/
箱根フリーパスで巡る、1日2日の旅
それでは、箱根フリーパスを使うことでどれだけおトクになるのか検証してみましょう。今回の旅は1泊2日。2日間有効の箱根フリーパス(4,600円)をフル活用して様々なスポットを巡ります。まずは箱根湯本駅から仙石原方面に向かうことに。パスを使用しなかった場合の通常運賃もそれぞれに記載します。
箱根登山バス:箱根湯本駅→箱根仙石(760円)
仙石原で地元の人に愛される蕎麦店「座りや」にてランチ。打ち粉を一切使用しない風味豊かな十割蕎麦や、新潟県産の無農薬野菜を使った料理を提供しています。好みの蕎麦と前菜を組み合わせたセットメニューも用意。「もち豚せいろ」は濃厚な豚肉の旨みが溶け込んだつけ汁が珠玉の味わいでした。
©Hoshino Resorts Inc.
絶品の蕎麦をいただいた後は「界 仙石原」へ。“温泉×アート”をコンセプトとする、星野リゾートの温泉旅館ブランドのひとつです。すべての客室に露天風呂が設えられ、緑豊かな自然美に包まれながらプライベートな湯浴みを堪能できるのも魅力。
>>>これぞ大人の極上ステイ!アートに刺激され、温泉で心身を解きほぐす「界 仙石原」【星野リゾート宿泊ルポ】
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翌日、チェックアウト後は芦ノ湖のほとりにある「箱根神社」に。創建は757年。古来より関東総鎮守箱根大権現と尊崇されてきた名社で、交通安全・心願成就・開運厄除の神様として信仰されています。隣に鎮座する、縁結びの神様を祀る「九頭龍神社 新宮」も人気。
続いてフランスの芸術家、ルネ・ラリックの生涯を綴った「箱根ラリック美術館」へ。ラリックが手がけた繊細で美しいジュエリーやガラス作品、室内装飾など約230点が展示されています。車両内で優雅なティータイムを楽しめる特別展示、「オリエント急行」など見どころも充実。
フリーパス優待:入館料 300円引き
個性あふれる美術館が点在し、身近にアートと触れ合えるのも箱根の特徴の一つ。「箱根ガラスの森美術館」は華麗なコレクションのみならず、ヴェネチアの街の片隅に迷い込んだような異国情緒を感じることもできます。庭園を彩る、約16万粒のクリスタルガラスが施された「光の回廊」は必見。
フリーパス優待:入館料 100円引き
最後のディスティネーションは、7万平方メートルもの広大な庭園に約120点もの彫刻作品が配された、国内初の野外ミュージアム「彫刻の森美術館」。雄大な自然美と芸術が織りなす情景はダイナミックそのものです。
フリーパス優待:入館料 200円引き
アートをたっぷり堪能したところで、そろそろ帰京。彫刻の森駅から箱根湯本駅へは箱根登山電車を利用します。急斜面を3回スイッチバックしながらゆっくりと進む方式が特徴。車窓に広がる四季折々の景観が旅情を誘います。
2日間で「1,020円」おトクに!
今回巡った観光コースをフリーパス(4,600円)を使わずに周遊した場合は5,020円。3つの美術館の計600円分の優待を含め、2日間で1,020円おトクになったことがわかります。乗車時にパスひとつ提示すれば良いので、切符を購入したり、小銭を出す手間が省けたこともメリットという印象です。いろいろなスポットを訪れるアクティブ派は使わない手はないでしょう。
箱根フリーパスは小田急線各駅をはじめ、箱根登山線の主要駅や旅行代理店などで購入可能。おトクなパスを活用して、箱根旅をコスパ良く満喫してみてはいかがでしょうか。
[箱根フリーパス]
[Photos by Nao]