素敵な古民家カフェも!NHK朝ドラのロケ地になった「今井町」でまったり江戸気分【奈良橿原&飛鳥の旅6】

Posted by: 鈴木幸子

掲載日: May 30th, 2021

近畿&東海地方の旅好き女子の間で秘かにブームになっている江戸風情の町があります。奈良・橿原(かしはら)市の中心部に位置する「今井町」です。この21世紀に、江戸時代の建物が約700軒も残っていて、そこに今でも人が住んでいる!!素敵な古民家カフェもいっぱいです!

日本の旧市街?あまりにも素敵すぎるレトロな風景!


海外を旅すると、ヨーロッパや中東には、新市街と旧市街に分かれている都市があります。日本にも、江戸時代の建物にそのまま人が住み続けている「旧市街」がありました!!奈良県橿原市の今井町です。橿原市の中心部にあり、橿原神宮や神武天皇陵の北側に位置します。


町の創世期は戦国時代の1532~1555年頃。一向宗本願寺の僧侶、今井兵部卿豊寿氏によって寺内町が築かれ、その後、一向宗の門徒が都市計画に基づいて、称念寺を開いて町の周りに豪を巡らしました。江戸初期には東西約600m、南北310m、戸数は1,100軒。人口約4,000人が住んでいたといわれます。江戸時代中期には豪商が住み、かつて「大和の金は今井に七分」といわれるほどに繁栄しました。

現在でも約760軒が建ち並び、大半の民家は江戸時代の建築様式を保っています。そのうちの500軒は重要伝統的建造物に指定されていて、一歩足を踏み入れると、映画のセットだろうかと思うくらいのリアルな江戸の町並みが続きます。NHK朝ドラの「ごちそうさん」や「あさが来た」のロケ地となったことでも有名です。

まずレトロモダンな「今井まちなみ交流センター」で地図を入手


最寄り駅は近鉄・八木西口駅。飛鳥川を西へ渡ったら、まずは今井町の南東側の角にある観光案内所「今井まちなみ交流センター「花甍」(はないらか)」を目指しましょう。ご覧ください、今井町の観光案内所の建物、めちゃくちゃお洒落ではないですか!!情緒ある立派なお屋敷風。こちらは明治時代の教育博物館が資料館になっていて、今井町の歴史をわかりやすく展示しています。


ここで、右上写真の主要伝統的建物についての資料、今井町「お食事処・土産物マップ」を入手してから散策を始めましょう。右上の資料内には今井町地図、重要伝統的建物8軒と一般の町屋2軒、称念寺などの簡単な説明があり、その見学が有料か無料も記してあり役立ちます。

今井まちなみ交流センター「花甍」
住所:奈良県橿原市今井町2-3-5
電話:0744-24-8719
開館時間:9:00~17:00(最終入館は16:30まで)
https://www.city.kashihara.nara.jp/kankou/own_imai/kankou/spot/imai_hanairaka.html

とにかく、どこを見ても映えスポット


短時間の散策でしたが、何度も立ち止まった映えスポットが、この酒屋の河合家住宅。18世紀中頃に建てられた二階建て町屋で、玄関口に「ひやおろし(※)、あります」の杉玉が下がっているのも情緒たっぷり。※ひやおろし=火入れを一度行ってから貯蔵した日本酒


こちらは人気ブックカフェ「うのまち珈琲店」の玄関。2015年あたりから、今井町内に空き家の古民家を利用したカフェがオープンし始めて、今では食事処やカフェ合わせて約33軒が点在します。


最初に開業したのが「カフェ・ハックベリー Café Hackberry」とのこと。古美術品や雑貨店、醤油専門店などの土産店も15軒ほどあります。写真は「町屋茶屋 古伊(ふるい)」の玄関です。


うのまち珈琲店は、岡山が本店でこちらは2号店。置いている本は、図書館にはなさそうなビジュアル系の写真集や珍しい本が中心とか。


カフェメニューも豊富で、上写真のクリームソーダ類はフォトジェニックなため、インスタ撮りにやってくるファンもいるほど。サラダとドリンク付きカレーやドリアセット(1,000円)も人気です。

うのまち珈琲店
住所:奈良県橿原市今井町4-3-6
電話:0744-41-6645
営業時間:11:00~17:00(夏期は19:00まで)
定休日:不定休

ランチは「まゆう」でほっこり


ランチをいただいた「和彩まゆう」。2012年に開業したお店で、店主の友人の畑で採れた明日香村の野菜をふんだんに使ったお料理が評判です。


お重箱ランチ(1,500円、要予約)は、13種類ものお料理がぎっしりと詰まっていて彩豊かな玉手箱のよう。柔らかい金ゴボウや、ねっとりした食感の赤目芋、黒枝豆とシャケが入ったジャガイモまんじゅうほか、滋味豊かなご馳走に体も癒やされます。明日香村のヒノヒカリを使った白ご飯もじっくり味わってみましょう。こちらのランチは、その日採れる食材でメニューが変わります。

和彩まゆう
住所:奈良県橿原市今井町4-9-28
電話:0744-37-2176
営業時間:11:30~14:30(完全予約制)
定休日:不定休


夕方、帰り際に出会った散歩途中のおじいさんとワンコ。住人との触れ合いにも心が和みます。

ひと足延ばして八木町の「おふさ観音」


こちらの寺院は、近鉄・八木西口駅の北東の八木町にある「おふさ観音(高野山真言宗別格本山観音寺)」。今井町から歩いて10分ほどでしょうか。境内には約3,800種のバラが植えられていて、春と秋にはバラの香りに包まれます。


珍しいのが、ボケ封じのお守りやタスキ、足腰の健康を守るお守りなど。ご両親へのお土産にいかがでしょう。

おふさ観音
住所:奈良県橿原市小房町6-22
電話:0744‐22‐2212
開館時間:9:00~16:00


帰りの近鉄・大和八木駅から京都駅までは、ちょっと豪華に観光特急「しまかぜ」で移動しました!

6回に渡ってご紹介した奈良・橿原と飛鳥の旅。新型コロナウイルス感染収束後、古墳巡りや橿原神宮見学、今井町の町歩きなどを組み合わせて自由自在に旅してみませんか。(※記事の取材は2020年11月です)

[All Photo by SACHIKO SUZUKI]

PROFILE

鈴木幸子

sachikosuzuki 旅行記者、エディトリアル・ディレクター

出版社勤務や地球の歩き方編集を経て2001年に独立。世界60か国以上を頻繁に取材し、一期一会のハッピーな記事を書いています。JTBるるぶ「アンコールワットとカンボジア」初版制作。著書『もち歩きイラスト会話集タイ/池田書店』、『みやざきの自然災害』ほか。有限会社らきカンパニー主宰。「らき」はギリシャ・クレタ島の地酒の名前です。

出版社勤務や地球の歩き方編集を経て2001年に独立。世界60か国以上を頻繁に取材し、一期一会のハッピーな記事を書いています。JTBるるぶ「アンコールワットとカンボジア」初版制作。著書『もち歩きイラスト会話集タイ/池田書店』、『みやざきの自然災害』ほか。有限会社らきカンパニー主宰。「らき」はギリシャ・クレタ島の地酒の名前です。

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