【実はこれが日本一】香川や大阪以上で東京都にも匹敵する広さ!「日本一面積の広い市町村」はどこ?

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Jul 8th, 2021

意外な日本一を取り上げるTABIZINEのシリーズ。日本一高い場所にある駅、日本一深い洞窟と取り上げてきました。今回は日本一広い市町村になります。日本一狭い市町村は富山県の舟橋村になりますが、逆に日本一広い市町村はどこか、ご存じでしょうか?

岐阜県飛騨高山

 

香川県や大阪府の総面積よりも広い市町村とは

東京都の地図

日本一広い自治体が今回のテーマです。実際にどのくらい広いかと言えば2,177.67平方キロメートルで、香川県や大阪府の総面積よりも広いです。香川県は1,875.83平方キロメートル、大阪府は1898.47平方キロメートル。言ってしまえば、1つの自治体が1つの都道府県の広さを超えているのです。

都道府県の中で全国3番目に狭い東京都の広さも、2193.96​平方キロメートルです。この日本一広い市町村は東京都に迫る広さだとも言えます。具体的には、どこの市町村がこれだけの広さを誇っているのでしょうか?ヒントは地理の教科書で「中央高地」と呼ばれる県にあります。ピンときますか?

外国人旅行者が殺到する自治体

岐阜県高山市古い町並み

(C) C.Lotongkum / Shutterstock.com

「中央高地」といえば本州の中央部、高い山脈が並ぶ山梨県・長野県・岐阜県を意味します。日本一広い自治体は、その中の岐阜県北部にあります。岐阜の北側は富山県です。周辺に暮らす人はピンと来るかもしれません。

答えは高山市です。岩波書店『広辞苑』によれば、

<飛騨地方の中心都市。もと江戸幕府の幕領で代官を置いた場所>(『広辞苑』より引用)

と書かれています。観光地的に言えば「飛騨の小京都」と呼ばれ、新型コロナウイルス感染症の影響が出る前は、外国人旅行者が殺到していた上三之町などのある場所です。

同じくTABIZINEでも繰り返し取り上げてきた奥飛騨温泉郷・新穂高温泉郷も高山市内にあります。

関連:無料もあり!奥飛騨温泉郷にある秘湯の露天風呂3選

人の住める場所の広さは東京23区の半分以下

岐阜県高山市中橋

どうして、これほど高山市は広いのでしょうか?

高山市の公式ホームページによると、2005年(平成17年)の「平成の大合併」で、もともとあった(旧)高山市・生川村(にゅうかわむら)・清見村(きよみむら)・荘川村(しょうかわむら)・宮村(みやむら)・久々野町(くぐのちょう)・朝日村・高根村(たかねむら)・国府町(こくふちょう)・上宝村(かみたからむら)の1市2町7村が合併したために、これだけ巨大な自治体になったのだとか。

しかし、これだけ広くても、同市は岐阜北部の山岳地帯にある自治体です。総面積から林野や湖沼を除いた人の住める土地(可住地)は、10分の1程度で272.12平方キロメートルしかありません。

東京23区の総面積は627.6平方キロメートルですから、23区の半分にもなりません。23区で広さトップ5の大田区・世田谷区・足立区・江戸川区・練馬区を合計した数字(269.94平方キロメートル)と同じくらい。東京都全体と同じくらい広い自治体でありながら、人の住めるエリアは東京23区の半分以下という場所が高山市なのです。

言うまでもなく冬は豪雪があり、市の一部は特別豪雪地帯に指定されています。

新型コロナウイルスが終息したら飛騨高山の古いまち並みに出かけて、踏みしめる自治体の土地の広さが東京都に匹敵すると感じてみてください。高山市のスケール感が足元から伝わってくるはずです。

(C) Suchart Boonyavech / Shutterstock.com

[参考]
たかやましキッズページ 人口と面積 – 高山市
面積と可住地面積比率 – 富山県
岐阜県高山市

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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