【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s<クリスティーズ>」現地ルポ

Posted by: 青山 沙羅

掲載日: Dec 31st, 2017

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

ニューヨークは、世界の富裕層が集まる街。世界の富裕層の5人に2人がアメリカに住むとも言われています。

しかしながら90%以上はフツーの人々で成り立っており、フツーの人々は豪華コンドミニアムや5番街の有名ブティックを横目でチラ見するだけで、自分たちの生活とはまったく関わりなくあくせくと過ごしております。ニューヨークに住みながら、映画に出てくるようなニューヨークのラグジュアリーな生活は、月ほどにも遠い生活なのが現状です。でも「せっかくニューヨークにいるんだから、富裕層とはどんな世界なのか、ちょっと見てみようじゃないの」と、フツーの底辺にいる筆者は思い立ちました。

そこで、今回はオークションで有名な「Christie’s(クリスティーズ)」へいざ出陣。有名人や王族、貴族が所有していた美術品、宝石、時計、家具などのコレクションが集まっている、あの場所です。

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

「Christie’s(クリスティーズ)」は、ミッドタウンのど真ん中、ロックフェラーセンターにあります。ニューヨークで観光客がマストで行く場所ですね。筆者も存在だけは知っておりましたが、足を踏み入れる勇気も、オークションで絵画を競り落とす予定(資金)もまったくなかったので、横目で見て通り過ぎていた場所でした。

1766年にロンドンで創業した「Christie’s(クリスティーズ)」は、世界で最も長い歴史を誇る美術品オークションハウス。年間450回を超えるオークションを開催し、美術品をはじめとして、宝石、時計、家具など80種以上に及ぶ分野を取り扱っています。

オークションは無理ですが、オークション前の内覧会(Viewing)があり、こちらは開催期間時間内なら誰でも入館可能。実は、今回初めて知りました。

「貧乏人はあっちいってと、咎められたらどうしよう」と内心ビクビクしながらも、背筋をグッと伸ばし「ハロー」と入ってみました。荷物検査も咎められることもなくあっさり入れたので、ちょっと拍子抜け。敷居は高かったものの、入ってしまえばこちらのものです(笑)。ちなみに、入場料は無料です。

Christie’s Handbag Shop

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

入り口の近くには、ハンドバッグが陳列されています。女性憧れのエルメスのバーキンです。価格は15,000ドルくらいから72,000ドルくらいまで。オンラインで購入できます。160万以上の高級品が、オンラインショッピング出来ることにもビックリ!

キャッシャーもあり(スーパーのキャッシャーとは違う、美術館の窓口のような雰囲気)、モノによってはその場でお会計して持ち帰りも出来るようです。へええ。

草間彌生氏の絵画

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

絵画コーナーに行きましたら、草間彌生氏の絵画がありました。インパクトの強い細かい水玉は、特徴的ですね。お値段は掲載されておらず、担当者に問い合わせとなっていました。

[草間彌生]

The Golden Age of Baseball 野球の黄金時代

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The Golden Age of Baseball(野球の黄金時代)という野球関連のオークションの内覧会が2017年8月14日から2017年8月23日まで行われました。野球シーズンの夏に合わせたオークションなのでしょう。2017年8月16日から2017年8月24日までオンラインでの入札。

奥のコーナーに進んでみます。平日の昼間で人がおらず、シーンとしていて緊張しました。来場者より、係員の方が多かったほど。写真は許可を得て、撮影しています。

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

古い野球のボールとか

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古い野球のバットなどがあります。雰囲気は美術館なのですが、異なるのはどれも価格が表示されていることです。

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同行のフォトグラファーは、野球ファンゆえテンションが上がっておりました。昔の野球バットは、現在のバットよりグリップの部分が太く、全体の太さの差が少ないようです。

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く
1951 BASEBALL TOUR OF JAPAN PHOTO ALBUM Current Bid: USD 300 (2017年8月21日現在)

1951年米野球オールスターズ(ジョー・ディマジオなど)の日本ツアーのアルバム。読売新聞社制作。

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(写真)Chicago Cubs(シカゴ・カブス)の1894年の試合の写真。

野球の神様 ベーブ・ルース

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(写真左)ベーブ・ルース BABE RUTH AND LOU GEHRIG PHOTOGRAPH Current Bid: USD 700(2017年8月21日現在)
(写真右)ベーブ・ルース BABE RUTH & ROGERS HORNSBY PHOTOGRAPH Current Bid: USD 500(2017年8月21日現在)

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く
(写真)ベーブ・ルース BABE RUTH

野球の神様と言われるベーブ・ルース。ボストン・レッドソックス(Red Sox)からNYヤンキースにトレード入団。ホームラン記録714本。アメリカの野球人気を不動のものにし、アメリカ野球殿堂の初期メンバー5名のうちの1人に選出。NYヤンキースの背番号「3」は永久欠番となりました。

Living with Art アートのある生活

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Living with Art(アートのある生活)内覧会は、2017年8月18日から2017年8月23日まで行われました。オークションは、2017年8月22日と23日。こちらは土曜日に行きましたら、思ったより混んでいました。

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女性にはこちらのインテリア系が馴染みやすいですね。全て値札が付いております。

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貝が開いたモチーフのソファ。座ればボッティチェッリの「ヴィーナス誕生」のような気分になるかも?

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クリスティーズの値札付き。

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家具売り場などはたまに「座らないでください」と注意書きがある場合がありますが、金持ちには太っ腹なのでしょうか。皆ガンガン座っていました。座り心地を試しているのでしょう。

商談される人々。クライアントには一人ずつ担当が付いて、説明していました。

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

海のイメージなど、テーマを決めて陳列しているようです。

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やっぱりお金持ちの家には、豪華なシャンデリアが欠かせませんね。

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アフリカがテーマのようですが、写真左のゴミ缶(値札付き)が気になりました。これもオークションにかかるのでしょうかね。

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

ナイトスタンド。ボディ部分はローズ・クォーツ(ピンクの水晶)です。恋愛運が成就するともいいますね。

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ガラス食器やテーブルウェア。日本の古伊万里などはないのかなと思い探しましたが、見当たりませんでした。

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

来場しているお金持ち達は、カジュアルなスタイル。ニューヨークに住んでみて思ったのが、お金持ちはいかにもお金持ち的なスーツやドレスは着用していません。フォーマルな席ではドレスアップするのでしょうが、普段はアメリカ人らしく、ジーンズや短パン。でもよく見ると、靴やバッグが高級ブランドだったりします。

【NYの富裕層を覗き見】世界的オークションで名高い「Christie’s(クリスティーズ)」に行く

場所がミッドタウンのロックフェラーセンターで行きやすいので、ニューヨークにいらっしゃる予定のあなたは、観光スポットとして寄るのも良いと思います。一流品が無料で見られますし、モノによっては思ったより安い(100ドルから)ものもあり、購入して帰るのも良いかもしれません。ただし、手数料と税金が別途掛かります。

2017年6月21日に、ジャクリーヌ・ケネディ・オナシス氏(ケネディ大統領ファーストレディ)のカルティエの腕時計が$ 379,500(約4,150万円 2017年8月22日現在換算)で落札。TMZ(ゴシップニュース)によると、匿名の入札者はキム・カーダシアン(カニエ・ウエスト夫人)とか。Vogueの記事にも出ているので、本当なのかもしれませんね。

値札のある美術館、今度は宝石の時に見てみたいなと思います。その際には、また現地レポートしますね。内緒ですが、中2階にあるトイレ(階段を上って左側)は非常に清潔。人出に対してトイレの少ないミッドタウンで覚えておくと良いかもしれませんよ。

Christie’s クリスティーズ 

住  所: 20 Rockefeller Plaza 
New York, NY 10020
West Entrance is located at 49th Street between 5th and 6th Avenues

営業時間: 平日9:30am – 5:00pm Monday – Friday, 9:30am – 5:00pm 
オークションスケジュールにより、週末オープンしている時もあり。要確認。

入場料 : 無料

公式ウェブサイト http://www.christies.com

[All photos by Hideyuki Tatebayashi]
 
※無断で画像を転載・使用することを固くお断りします。
Do not use images without permission.

PROFILE

青山 沙羅

sara-aoyama ライター

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

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