葡萄屋kofu
富士山に富士五湖、勝沼のワインに八ヶ岳など、山梨県には魅力的な観光地がたくさんありますよね。そうした観光名所を回って、いざ県の玄関口である甲府から電車で帰ろうと思ったら、少し時間が余ったとしましょう・・・。
そんなとき、どこに立ち寄りますか? レンタカーも返してしまい、遠くへは行けないといった状況では、駅の北口から徒歩1分の場所にある甲州夢小路の散策がおすすめ。
江戸時代には小江戸とも呼ばれた甲州城下の雰囲気をベースに、明治、大正、昭和のレトロな文化を色濃く反映させた散策路が甲州夢小路になります。買い忘れたお土産を探したり、山梨の魅力をおさらいしたりする場所として最適ですよ。
人気スイーツ店からワインのテイスティングコーナーまで魅力がぎっしり
甲州夢小路は、JR甲府駅の北口から徒歩1分。甲府市歴史公園と線路に挟まれた一角に、古民家や石の蔵を移転し、蔵造りの町並みを再現したエリアになります。同じ小江戸と呼ばれる埼玉県の川越市をどこか連想させるような、建物の黒塗りの壁面が印象的です。
それほど大きな観光スポットではなく、5分もあれば端から端まで歩き回れてしまうような広さ。しかし、その小さなエリアに20ほどのお店がギュッと集結して営業をしています。
例えば甲州ワインの品ぞろえに優れた『甲州ワイン蔵』やワインのテイスティングを楽しめる『甲州ワイン蔵Tasting』から、地元の素材を活用したカジュアルフレンチの『N.IssHin(エヌイッシン)』 、吹上市の人気イタリアン料理の新店『ケパサ』、ハンバーガーショップの『Back Country Burgers』。
さらには、『桔梗信玄餅』など地元のお土産を取りそろえる『黒蜜庵きなこ亭』、市川大門の和紙を扱う『くるむ』など、さまざまなお店が軒を連ねているのですね。
山梨土産の新定番『葡萄屋kofu』のレーズンサンドをコーヒーと一緒に楽しめるコーヒースタンドもあります。端から端までは5分程度の広さと言いましたが、上述したようなショップをその気になって周ると、1時間程度はあっという間に経ってしまいます。
筆者も『甲州ワイン蔵』で山梨のワインについていろいろ教えてもらい、『葡萄屋kofu』では笑顔の素敵な店員さんと人気レーズンサンドについて会話を楽しみました。
敷地内の公衆トイレの前では、一人旅をしているという若い女性と偶然知り合い、立ち話をする幸運にも恵まれます。散策路を歩く観光客はどこか皆さん、のんびりとしていて、居心地のいい空間が広がっていましたよ。
駐車場は1時間無料
電車で訪れた人だけでなく、自家用車で訪れた人にも甲州夢小路は便利です。敷地内の専用駐車場には25台分の駐車スペースがあり、駅前なのにもかかわらず1時間は駐車料が無料になります。
筆者が訪れた平日の昼下がりは、入れ代わり立ち代わり自動車が出入りする感じで、常時1台か2台分は空きがある状況でした。
休日などはもっと混雑が予想されますが、道を挟んだ目の前にある甲府市歴史公園駐車場にも15台分の駐車スペースがあり、こちらは30分が無料になります。以後は30分150円など料金が発生しますが、それほど負担ではありませんよね。
上述した通り、隣接した場所には甲府市歴史公園もあり、ちょっとしたリフレッシュにもなります。筆者が訪れたタイミングは平日だったせいもあり、近所の園児たちが先生に引率されて遊びに来ていました。無邪気に遊ぶほほ笑ましい姿を眺めていると、旅の疲れもどこか癒やされていきましたよ。
以上、甲府駅北口から徒歩1分の場所にある甲州夢小路について紹介しましたが、いかがでしたか?
徒歩でちょっと足を延ばすと、北口には100年の伝統を誇る『ワイナリー・サドヤ』がありますし、地元民に人気の『AKITO COFFEE』もあります。まとまった時間がある場合は、その手の人気スポットも併せて回ってみると、いいかもしれませんね。
[All photos by Masayoshi Sakamoto]