日本人にも訪日旅行客にも大人気の日本国内旅行。 ひとつの国でありながら、47都道府県全く違う個性があり、食べ物が美味しく、治安の良い国。温泉の魅力も大きいですね。
旅行時の宿泊料は、みんな一体いくらくらいのお金をかけているのでしょうか?
Hotels.comの「2017年に日本人旅行者が国内の人気都市/地域で支払った1泊あたりの平均宿泊料金」から、人気の10都市の宿泊料に着目してランキングしてみました。
2017年度人気10都市1泊あたりの平均宿泊費トップランキング(日本人旅行者)
人気観光都市の平均宿泊費の差異は。第10位(宿泊費が安い順)からご紹介していきましょう。
第10位 名古屋 10,502円(2017年度人気都市第6位)
人気10都市の中で、宿泊料が一番お安かったのは、名古屋でした。名古屋は2017年度人気都市では第6位です。人気が第6位なのに、宿泊料が一番格安なのは魅力的。
名古屋といえば、「モーニング」や「名古屋メシ」の個性的な食文化に強く惹かれますね。また、2018年3月末に名古屋城に「金シャチ横丁」なる名古屋グルメスポットが誕生。名古屋らしいネーミングに期待も高まります。初代藩主徳川義直にちなんだ正門横の「義直ゾーン」には味噌煮込みうどんや味噌カツの名店、7代藩主宗春をイメージした東門側の「宗春ゾーン」にはあんかけスパや愛知県特産「保美豚」料理の店があり、新名所として人気が出そうですよ。
第9位 仙台 10,923円(2017年度人気都市第10位)
仙台といえば牛タン
人気10都市の中で、宿泊料第9位は、仙台でした。仙台は2017年度人気都市では第10位です。2016年度の12位からベスト10入りしています。仙台といえば、「牛タン」が思い浮かびますね。日本国内のご当地グルメでも圧倒的に人気があります。また、12月の「仙台光のページェント」は毎年250万人もの人出があり、人気のイベント。東日本大震災の後、仙台人気が回復してきたのは嬉しいことです。
第8位 横浜 11,494円(2017年度人気都市第8位)
人気10都市、宿泊料とも第8位は横浜でした。中華街で食べ歩き、赤レンガ倉庫、みなとみらいの夜景など見所いっぱいの横浜。
「ヨコハマ グランド インターコンチネンタル 」「ニューオータニイン横浜プレミアム」「横浜ベイシェラトン」など高級ホテルもありますが、お手頃なビジネスホテルも多くあります。皆は上手に泊まっているようですね。
第7位 札幌 11,612円(2017年度人気都市第5位)
第6位 福岡 12,439円(2017年度人気都市第7位)
第5位 大阪 12,701円(2017年度人気都市第2位)
客室稼働率は日本全体で約6割にも関わらず、大阪のホテルの稼働率は9割。航空路線の増便もあり、ホテル稼働率は全国一高いと言われています。
第4位 東京 12,885円(2017年度人気都市第1位)
東京は人気都市第1位なのに、宿泊料では第4位です。大小合わせてホテル数が日本一多いので、旅行者も選択範囲が広いというところでしょうか。「東京はなんでも高い」というイメージがありますが、実際には異なるようですね。
第3位 京都 14,941円(2017年度人気都市第4位)
日本のトラディショナルな顔を持ち、訪日旅行客にも人気の高い京都は、人気都市第4位。和風旅館・外資系ホテルとも高級系が多く、価格設定は高め。宿泊料はトップ3でも、「憧れの京都」ゆえ、旅行客の財布は緩むところでしょうか。
第2位 沖縄 16,868円(2017年度人気都市第3位)
パスポートのいらない、リゾート地沖縄。青い海と独特の文化に魅せられ、人気都市第3位の人気。リゾート地ゆえ、宿泊料はお高めで第2位。今後、沖縄県内にはハイアット、ダブルツリーヒルトン、ノボテルなど外資系を含めホテルが次々と誕生するようです。
第1位 千葉 16,967円(2017年度人気都市第9位)
千葉は2017年度人気都市第10位で、前年度13位からベスト10にランクイン。しかしながら、宿泊料は第1位と一番高額。
考えられる理由としては、首都圏外の旅行客の成田前後泊利用、ディズニーランドやディズニーシー人気で浦安市周辺のニーズが挙げられます。
日本人旅行者の人気都市ベスト10
2017年に日本人旅行者が国内の人気都市 / 地域で支払った1泊あたりの平均宿泊料金 (円) および前年比
(C) PR TIMES
訪日旅行客は宿泊料を多く支払っている
2017年に訪日旅行者が国内の人気都市 / 地域で支払った 1 泊あたりの平均宿泊料金 (円) および前年比
※道南は函館、小樽、登別、千歳を含む
(C) PR TIMES
JNTO(日本政府観光局)によると、2017年の訪日旅行客は前年比の約2割増で、過去最多の旅行者数。航空路線の拡充やクルーズ船寄港数増加、ビザ緩和などが追い風になり、「旅行しやすい日本」になったのかもしれません。
訪日旅行客は、日本人に比べ2,000〜3,000円程度多く宿泊料を払っています。日本に不案内なため、広告媒体の露出が多い施設で決めてしまうことも多いでしょう。また、楽しみにしていた日本旅行で、財布の紐も緩いのかもしれませんね。
訪日旅行客人気都市ランキングを見て目につくのが、日本人旅行者ランキングにはない「道南」と「別府」。温泉の良さを知っており、満喫するために訪日するようですね。
別府の宿泊料は前年比約3割増で28,374円と、群を抜くお高い宿泊料。TABIZINE記事「温泉に浸かりながらジェットコースター!世界に誇れるアミューズメントパーク誕生?」でご紹介した通り「湯~園地」の実施など観光客集客に意欲的な別府。自国で味わえないものであれば、高い宿泊費でも支払う価値があると訪日旅行客は思っているようです。
宿泊料で旅行先を決めるのもアリ?
従来の旅行は、行きたい旅行先を見つけ、妥協出来る宿泊料の施設を選んでいました。今後は宿泊料が比較的安めの旅先を選びプランを立てるという、逆の発想もアリかもしれません。
人気都市でありながら宿泊料がお安い名古屋、仙台は、次の旅の候補地として挙げておきたいですね。
[Hotels.com、2017年度Hotel Price Indexを発表 日本人旅行者の回復傾向が明らかに]
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