海外旅行へ行くのに必要なパスポート。出入国の時に限らず、海外では身分証明書として命の次に大事とも言われるパスポートは海外旅行好きには身近なアイテムですが、意外と知らないことも多いかも!?今回はパスポートに関する豆知識をご紹介します。
パスポートを保管してはいけない場所がある?
あなたはパスポートを普段どこに保管していますか?必要な時にすぐに取り出せ、かつ安全な保管場所としてタンスやクローゼットの中に保管している人はいませんか?
実はパスポートは衣類用の防虫剤と一緒に長期間放置されると、パスポートのラミネートが変色してしまう可能性があるのです。またICチップの入ったパスポートの場合、長時間テレビの上などに放置すると、磁気が弱まってしまう事があるそう。どちらの場合も入出国審査の際に問題になる可能性があるので、防虫剤の近くや電子機器の側にパスポートを置いている方は、他の場所に移すことをお勧めします。
ICチップが内蔵されていないと入れない国がある?
日本では2006年からパスポートにICチップが内蔵されるようになりました。チップ内にはパスポート所持人の国籍,氏名,生年月日などの身分事項と顔写真情報が入っており、多くの国で入出国審査の際にチップリーダーにパスポートをかざして、本人確認に使用しています。
アメリカでは、2016年よりビザ免除プログラム(ESTA)を使ってアメリカに入国する人に対して、ICパスポートを所持していることが義務付けられました。ICパスポートでない場合には、アメリカ大使館で観光ビザを申請するか、新たにICパスポートを取得する必要があります。アメリカに行かれる方は、お手持ちのパスポートがICパスポートであるかどうか早めに確認しましょう。
パスポートにはなぜ菊のマークがついている?
パスポートの表紙には国の国章を入れることが国際慣例となっていますが、日本には法制上決められた国章は存在ません。そこで、日本の伝統花である菊の花を図案化し、パスポートのデザインとして使われるようになりました。因みに皇室の御紋章の「八重菊」と似ていますが、パスポートの菊には複弁がなく御紋章とは異なります。
パスポートには赤、紺以外の色がある?
一般成人がパスポートを申請する際は5年用(紺)か10年用(赤)を選ぶことができますが、 この2色以外にもパスポートの色があるのです。一つ目は公用旅券に区分される緑色のパスポート。国会議員や公的機関の職員などが国の用務で海外に行く際に公布されます。もう一つは茶色のパスポート。こちらは外交旅券に区分され、皇族や内閣総理大臣が公務で海外に行く時に発行されます。
海外で身分を証明できる唯一無二のアイテムであるパスポート。小さなパスポートの中には、たくさんの重要な情報が詰め込まれています。有効期限に気を付けるだけでなく保管方法も見直して、大切に扱いましょう。
参照
[外交史料 Q&A|外務省]
[成田国際空港株式会社]
[未来コトハジメ]
[All Photos by shutterstock.com]