ドレスデンの別世界、新市街のアート村「クンストホーフ・パッサージュ」が楽しい

Posted by: 春奈

掲載日: Oct 4th, 2018

「百塔の町」「バロックの都」など、数々の異名をとるドイツの古都、ドレスデン旧市街は、ドイツで最も美しい町のひとつと称えられています。今回は、旧市街と対照的な新市街のカラフルなアート村、話題の「クンストホーフ・パッサージュ」を現地ルポ。

ドレスデンの別世界、新市街のアート村「クンストホーフ・パッサージュ」が楽しい

東ドイツの古都、ドレスデン。

「エルベ川のフィレンツェ」「百塔の町」「バロックの都」など、数々の異名をとる旧市街は、ドイツで最も美しい町のひとつと称えられています。

古都らしい重厚な町並みが広がる旧市街とは対照的に、ドレスデンの新市街はアートでカオスな若者文化の発信地。

その中核を担うアート村、「クンストホーフ・パッサージュ」は、カラフルで奇抜な風景が話題を呼んでいる注目のスポットです。

ドレスデン新市街に注目

ドレスデンの別世界、新市街のアート村「クンストホーフ・パッサージュ」が楽しい

少し前まで、「ドレスデン観光」といえば、「旧市街観光」のことでした。ガイドブックに登場するのはほとんどが旧市街の名所で、新市街の見どころが紹介されていないガイドブックも珍しくありません。

実際には、ドレスデンの魅力は旧市街だけにとどまりません。旧市街とは対照的な表情をもつストリートアート文化が息づく新市街では、ドレスデンのアートでカオスな一面が楽しめます。

新市街の風景は、優美で重厚な旧市街とは別世界で、旧市街を観光した後で新市街に足を延ばせば、「同じ町でこれほど対照的な風景が見られるなんて!」と驚くはずです。

ドレスデンのアート村「クンストホーフ・パッサージュ」

ドレスデンの別世界、新市街のアート村「クンストホーフ・パッサージュ」が楽しい

ドレスデン新市街のなかでも絶対に見逃せないユニークなスポットが、オイセレ・ノイシュタットにある「クンストホーフ・パッサージュ」。

「パッサージュ」とは、通り抜けができるアーケード街のこと。「クンスト」はドイツ語で「芸術、アート」を、「ホーフ」は中庭を意味します。「クンストホーフ・パッサージュ」は、その名の通り、生きたアートと化した中庭に個性豊かなショップやレストランが点在するドレスデンのトレンド発信地、いわばアート村なのです。

1997年にドレスデン初のコンセプトパッサージュとしてオープン以来、地元の若者を中心に今も変わらず愛され続けています。

クンストホーフ・パッサージュへのアクセス

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クンストホーフ・パッサージュは、新市街のアラウン通りとゴーリッツァー通りに挟まれており、空飛ぶ牛の看板が目印。宮殿などの見どころが集中する旧市街からは歩くと遠いので、トラムを利用するのが便利です。

行き方には色々なパターンがありますが、旧市街のポストプラッツ(Postplatz)やドレスデンノイシュタット駅前からトラム6番または11番でDresden Bautzner Straße / Rothenburger Straße下車。そこから徒歩約7分。

ポストプラッツからの所要時間は、トラム乗車と徒歩を合わせて30分ほどを見ておくといいでしょう。

カラフルな風景が楽しい5つの中庭

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一見すると通りに面してカフェが並んでいるだけのように見えますが、ホーフ内に入っていくと、5つの中庭が続く別世界が広がっています。

パッサージュを構成する5つのホーフ(中庭)は、「動物」「変化」「光」「色」「エレメント」という異なるテーマをもち、それぞれ別のアーティストが装飾を担当。中庭自体が表情豊かなアート作品と化しています。

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5つのホーフには、アジアン雑貨のお店や花屋、お茶の専門店、ヒッピー風ファッションのお店やクラフトビールのお店、アイスクリームショップなど、小さいながらも個性豊かなお店が勢揃い。

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ただ歩くだけでもワクワクしますが、ありきたりでない掘り出し物のドイツ土産の調達にもぴったりです。

こんなアパート見たことない!?

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クンストホーフ・パッサージュを象徴する風景としてよく登場するのが、「エレメントの庭」。

目の覚めるような鮮やかなブルーに塗られた建物の外壁には、まるで意思をもっているかのように伸び、うねる雨どいが・・・よく見るとトランペットのような形をしていて、その遊び心に脱帽です。

30分ごとに水が流れる仕組みになっていて、雨が降っていなくてもアートな雨どいの効果を見ることができますよ。

これらの建物は現役のアパート。「こんなところで生活できたら楽しそうだなぁ」なんて、想像してしまいますね。

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「動物の庭」は、アパートの外壁にキリンやオランウータンなどの動物が描かれてた、アフリカンな雰囲気漂うホーフ。どことなく未来的な雰囲気のある「エレメントの庭」とはまったくの別世界です。

アンティークなカフェ・レストラン

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ただ散策するだけでも楽しめるクンストホーフ・パッサージュですが、食事や休憩のスポットとしても利用価値大。

「色の庭」にある「リラ・ゾーセ」は、アンティーク調のおしゃれな空間で、モダンにアレンジされたドイツ料理が楽しめるレストランです。

肉中心で量が多いというイメージの強いドイツ料理ですが、ここで出されるドイツ料理は、地中海料理など外国料理の要素を加えた、あっさりとしたフュージョン料理。

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ドイツ生まれのキャニスター、ヴェックで出される小鉢は、見た目がおしゃれなだけでなく、一品の量が多くないので、一度にさまざまな味が楽しめるのも嬉しいところ。

ゆったりとした時間が流れるアートな中庭でいただく、ヘルシー&モダンな食事は格別。観光客向けの典型的なドイツ料理レストランとはひと味違った「ドイツ体験」ができるはずです。

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アート好きも、ショッピング好きも、グルメ好きも満足させてくれるクンストホーフ・パッサージュ。

ドレスデンを旅するなら、新市街にも足を延ばしてこの町の多様性を肌で感じてみてください。

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クンストホーフ・パッサージュ公式サイト:
https://kunsthof-dresden.de/

取材協力:ドイツ観光局
[All photos by Haruna Akamatsu]

PROFILE

春奈

Haruna ライター

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

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