西洋と東洋が交わる世界唯一の街、イスタンブール。
ボスポラス海峡によってヨーロッパとアジアに二分されるトルコ最大のこの街は、時間や場所が少し変わるだけでも様々な表情を見せてくれる魅惑の街です。
イスタンブールの街をより一層ロマンティックに演出し、どこか切なさと懐かしさを感じさせる時間帯が夕暮れ時。この時間帯にアジア側へ足を運べば、きっとイスタンブールの新たなる魅力を発見できるはず。
カドキョイのモダ海岸から見る夕陽
アジア側のカドキョイという街は、目立った観光スポットはないものの、レストランやスーパー、個人経営のカフェなどが多く、飾らない庶民の暮らしを垣間見ることができるエリア。カドキョイの埠頭に沿って歩いていくと、モダ海岸(Moda Sahil)にたどり着きます。
この海岸からはヨーロッパ側の旧市街がよく見え、トプカプ宮殿やアヤソフィア博物館、ブルー・モスクの歴史的建造物の向こうに沈んでいく夕陽を眺めることができます。観光客も少なく、マルマラ海の静かな波の音やゆっくりと行き交う船、悠々と飛び交うカモメたちを眺めながら、静かな時間を過ごすことができる穴場スポットでもあることは言うまでもありません。
所在地 Caferağa Mahallesi Mühürdar Cd. 34710 Kadıköy/İstanbul
ユスキュダルの乙女の塔越しに見る夕陽
ボスポラス海峡に突如浮かぶ不思議な島、乙女の塔。この塔はイスタンブールの観光名所のひとつであるとともに、アジア側の街、ユスキュダルのシンボル的存在でもあります。
そんな乙女の塔をユスキュダルの海岸から見ると、背後に広がる景色に圧巻されます。ヨーロッパ側の旧市街のモスク群や新市街のランドマークであるガラタ塔なども一望することができる絶景スポット。周囲にはカフェやトルコアイス屋もあるので、賑やかに夕暮れ時を迎えるにはぴったりの場所です。
所在地 Salacak Mahallesi, Üsküdar Salacak Mevkii, 34668 Üsküdar/İstanbul
イスタンブール最高峰チャムルジャの丘から見る夕陽
イスタンブールは坂や丘が多い街。その中で最も標高が高い丘が、チャムルジャ。丘の上まで登るのは少し大変ですが、登り終えた後に眼下に広がる景色は壮大!ヨーロッパ側のオルタキョイからアジア側にかかるボスポラス大橋や、新市街の高層ビル群に灯る明かり、標高が低いアジア側の街並みまでをも見渡せる大パノラマを堪能できます。時間が経つごとに刻々と変わる空の色や、どんどん増えていく街の明かりにも注目です。
所在地 Kısıklı Mahallesi 34692 Üsküdar/İstanbul
おわりに
アジア側から見る、ヨーロッパへ沈んでいく夕陽。イスタンブールだからこそできる絶景体験です。夕暮れ時にあわせて、アジア側に足を運んでみてはいかがでしょうか。
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