いよいよ夏が近づき、ベストシーズンの秋にかけて、ニューヨーク旅行の計画を立てているあなた。海外に出かけるにあたって、心配なのは治安です。世界一治安が良いと言える日本と、外国は治安が大きく異なります。でも、心配ばかりしていては、海外旅行を楽しめませんね。国内から海外へ出るのは得難い経験です。
そこで、在ニューヨーク日本国総領事館の領事部にご協力いただき、TABIZINE読者のあなたのために、「ニューヨークの治安・安全対策」についてお伺いしてきました。ニューヨークのみならず、外国へ旅行するあなたに役立つ情報が満載です。ぜひ、ご旅行の前にご覧くださいね。
開放感でいっぱい。非日常に浸るのは良いけれど・・
海外へ出て、日本とは言語も文化も国民性も異なる海外。景色も道行く人もまったく違う、非日常の世界。「あー、海外に来た!」と開放感でいっぱい。好奇心とちょっぴりの冒険心で、テンションは急上昇。
海外は日本とは治安が違う
重装備で警戒中のニューヨーク警察官
(C)Joe Tabacca / Shutterstock.com
楽しい気分に、水を差すようですけれど、「海外は日本とは治安が違う」ことをお忘れなく。世界一治安が良いと言える日本と外国は治安が違います。「郷に入っては郷に従え」で、国外に出たら、旅先の治安に合わせましょう。日本の常識は、通用しません。
例えば、ニューヨークでは911のテロ後に厳重警備が敷かれており、人が多く集まるタイムズスクエアや乗降客の多いペンステーションでは重装備の警察官を見かけます。通行人を威嚇するようなライフル銃を持った警官は、日本では見ない光景。テロリストがいる可能性と、いざとなったら銃撃戦で迎え撃つアメリカのスタンスのどちらにも不安を感じるものです。しかしながら私たちの好き嫌いに関わらず、各国の治安や法整備に合わせて、身を守らなければなりません。
海外で自然災害が起こったら?
2018年9月アメリカ東部を襲った大型ハリケーン・フローレンス
(C)Jeremy Warner / Shutterstock.com
海外で心配なことといえば、台風・竜巻・地震などの自然災害。交通は止まり、電気や水道が止まる可能性もあります。人間の力では止めることが出来ません。また、感染する恐れのある疾病が流行っていることもあります。
海外でテロや大規模な事件が起こったら?
特殊部隊警察
世界では内紛が起きている国もあります。欧米ではテロの可能性が高く、未だに気は抜けません。旅先でテロが起きた時、私たちはどのように対応すれば良いのでしょうか。
旅先の現地情報が日本語で知りたい
旅先では開放感から、ネガティブな事件や事故、災害のことは考えたくないかもしれませんが、現地情報を把握せずに安全な旅は楽しめませんね。旅先では宿泊先にテレビが設置されていないことがあるかもしれません。あったとしても、外国語のニュースを正しく理解するのは難しいもの。
「何かあったようだけれど、具体的にどこで何が起こったのかよく理解できない」というのは、もどかしく不安なものです。日本語で、現地情報が知りたいですね。
噂に惑わされない!「正確な」最新現地情報を知る日本語無料サービス
外務省の「たびレジ」に登録すれば、正しい現地情報が受け取れます。私たちの生活に今やインターネットの情報は必須ですが、誤った噂や未確認の情報も流れているため、真偽の判断がつかないことが困りますね。「たびレジ」は、現地確認が取れている外務省発信の情報ですから、間違いのない信頼性の高いもの。何かが起こったという情報だけでなく、私たちが「どう対応すべきか」「被害にあった、あるいは友人が巻き込まれた場合どこに連絡先すべきか」の情報も記載されているので、心強いですね。簡単な情報を登録すれば、無料で「日本語での現地情報」を受信できるのですから、ひとり旅のあなたにはマスト。
オンライン上の簡単な登録で、旅の安全度が高まる
•渡航国・地域
•渡航期間
•名前(氏名(ローマ字)は、日本国旅券(パスポート)と同じ表記)、メールアドレス、電話番号など
•同行者の有無など情報
海外へ渡航される皆様へ(3ヶ月以下の渡航は「たびレジ」へ)外務省
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/index.html
緊急事態発生メール 見本
現地の大使館・総領事館から、日本語で最新の安全情報や大規模な事件・事故、テロ、自然災害等緊急事態が発生した場合メールで注意を呼びかけてくれます。さらに、外務省海外安全ホームページに掲載されている危険情報・スポット情報・広域情報の最新情報も受信可能。メールの例を以下に示します。「たびレジ」からのメールで現地状況を理解した上で、自らも現地の最新情報を入手しましょう。
https://www.ezairyu.mofa.go.jp/tabireg/faq.html
簡単な渡航先情報を登録しておけば、現地でも渡航先の安全情報や最新情報を受信出来ます。また海外旅行を検討中のあなたも登録しておけば、同様に最新の現地情報が受け取れますよ。自分で調べなくても、自動的に現地情報を入手出来るサービスなのですから、利用しなくてはもったいないですね。検討している旅行先の安全レベルも把握出来ますから、旅行を決定する前から登録しておくことが得策です。
ゴルゴ13も推奨する「たびレジ」
ゴルゴ13×外務省 海外安全対策マニュアル(第2話) 外務省 / MOFA
登録の仕方
ゴルゴ13×外務省 海外安全対策マニュアル 解説編(第2話) 外務省 / MOFA
ゴルゴ13×外務省 海外安全対策マニュアル 解説編(第6話) 外務省 / MOFA
ゴルゴ13も「たびレジ」を推奨中。さっさと「たびレジ」に登録しないと怒られてしまいます。
日本の家族も安心できる
日本にいる家族は、海外旅行に出たあなたの無事が心配なもの。「たびレジ」は、旅行に出る本人以外に、家族のメールアドレスも登録可能。本人が受け取る同じ現地情報が受信できますので、日本にいる家族も安心。
海外旅行に出かける時は、「たびレジ」に登録を
「海外へ出る際は、ぜひたびレジに登録してください」と語る 在ニューヨーク日本国総領事館 大橋領事部長
(C)Hideyuki Tatebayashi
近年の海外渡航者数が1,800万人を超す中で、「たびレジ」への登録者数は、2018年9月時点で約401万人とまだ約22%の登録状況。「海外へ出る際は、ぜひたびレジに登録してください」と在ニューヨーク日本国総領事館 大橋領事部長も奨めています。パスポートを申請するあなたは、同時に登録をどうぞ。
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006586.html
あなたも日本の家族も安心できる海外旅行を
たびレジの必要性を熱心に語る 在ニューヨーク日本国総領事館 大橋領事部長
(C)Hideyuki Tatebayashi
あなたの旅の安全のために、家族を安心させるために、「たびレジ」の登録をしましょう。もしも、海外であなたに万が一の事故や事件があった時、足取りが分からなくてはあなたを探すことが出来ませんよ。
連載【ニューヨーク総領事館に聞いた】は、今回で終了いたします。ご愛読いただき、ありがとうございました。海外旅行および出張に行く予定のあなたは、ぜひ前回の記事もあわせてチェックしてくださいね。
取材協力 在ニューヨーク日本国総領事館 大橋領事部長、野崎領事、外山領事(敬称略)
在ニューヨーク日本国総領事館
住所:299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171
(パークアベニュー、48丁目と49丁目の間の東側にあるビルの18,19階です)
電話番号:電話(代表): (212)371-8222
(電話取次時間: 土日及び休館日を除く午前9時30分から午後5時30分。但し、緊急の場合は24時間対応)
領事部(直通):パスポート、届出・証明、ビザなどのお問い合わせ
電話: (212)888-0889 FAX: (212)755-2851
窓口時間 :午前9時30分から午後4時 (土日、休館日を除く月曜日から金曜日)
Website: https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/html/
1階受付において身分確認をしています。パスポート、自動車運転免許証、学生証等、身分証明書をご用意ください。
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[Photos by shutterstock.com]
『【特集】ニューヨーク総領事館に聞いた、NYの治安最前線』もお見逃しなく。