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【ニューヨーク総領事館に聞いた】日本人旅行者の男女別にみる犯罪被害とは

Posted by: 青山 沙羅
掲載日: May 30th, 2019.

在ニューヨーク日本国総領事館の領事部にご協力いただき「ニューヨークの治安・安全対策」についてお伺いしてきました。ニューヨークのみならず、外国へ旅行するあなたに役立つ情報が満載です。第2回目は「日本人旅行者の男女別にみる犯罪被害とは?」です。

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メガネ詐欺
いよいよ夏が近づき、ベストシーズンの秋にかけて、ニューヨーク旅行の計画を立てているあなた。海外に出かけるにあたって、心配なのは治安です。世界一治安が良いと言える日本と、外国は治安が大きく異なります。でも、心配ばかりしていては、海外旅行を楽しめませんね。国内から海外へ出るのは得難い経験です。

そこで、在ニューヨーク日本国総領事館の領事部にご協力いただき、Tabizine読者のあなたのために、「ニューヨークの治安・安全対策」についてお伺いしてきました。ニューヨークのみならず、外国へ旅行するあなたに役立つ情報が満載です。ぜひ、ご旅行の前にご覧くださいね。


日本人旅行者の男女別に異なるニューヨーク犯罪被害

日本人旅行者の男女別に異なる被害
ニューヨーク総領事館領事部の業務には、事故や災害が発生した時の日本人被害者の救護、安否確認、被害者の家族への連絡なども含まれます。その中で、日本人旅行者に多い犯罪被害は何なのでしょうか。

お話を伺っているうちに、犯罪被害が男女別に異なることが分かりました。そこで、男女別に異なる犯罪被害について、ご紹介したいと思います。

日本人女性に多いニューヨークの犯罪被害 スリ被害

日本人女性に多い被害 すり
日本人女性が遭いやすい犯罪被害は、スリの被害でした。男性と比べ圧倒的に多く、年代も幅広いとのことでした。ほとんどの女性がバッグに貴重品を入れているのに対し、男性は胸やズボンのポケットに貴重品を入れていることが多いので、スリに遭いにくいことが考えられます。

どんな状況でスリ被害に遭う?

日本人女性に多い被害 すり
女性が遭いやすいスリ被害。どんな状況で、スリに遭ったのでしょうか。

ほとんどは、「気がついたらバッグのファスナーが開いていて、お財布が抜かれていた」「背負ったデイパックの後ろからとられた」というように、犯罪に遭った瞬間は気づいていないことが多いようです。犯罪者は観光客狙いのプロであり、グループであることも多いので熟練したテクニックを持っているのでしょう。

また「クラブでバッグをテーブルに置いて踊っていて、席に戻ったらバッグごとなかった」や、「トイレに行く時、バッグを椅子に置いておき戻ったらなかった」という治安の差を意識していない行動で被害に遭う方もいます。この状況では、犯罪者に「どうぞお持ちください」と差し出しているようなものですね。海外に出たら、貴重品を含む持ち物は、自分の身体から離さないが大原則です。

ニューヨーク総領事館の領事部によると、スリや置き引きは次に挙げる場所で起こっています。

日本人旅行者が被害に遭いやすい場所

【主な被害発生場所】
1.レストラン(ナイトクラブ,バーを含む)
2.路上
3.空港
4.スポーツクラブのロッカー
など多数の人が集まる場所

【主な被害発生エリア】
1.マンハッタン区5番街(50丁目以北~セントラルパーク周辺)
2.タイムズスクエア周辺

【対策】

ニューヨーク市警は、携帯するバッグは身体に沿って前側に持つことを推奨。真横、後方に持った場合、犯罪者が後方から盗むことが出来ます。
●開閉口が正面にあるバッグは、留め金や開閉口をしめ、開閉口を身体に沿わせ(正面から見てバッグが裏向き)ましょう。
●背中に背負うデイパック(リュック)は両手が空いて便利なのですが、財布やパスポートなどの貴重品を目の届かない背後に入れておくのは考えもの。犯罪者は被害者が気づかずに、背後から貴重品を盗み取れるデイパックが大好きです。また混んだ地下鉄では、背負った荷物が他人にぶつかると怒られます。
●誰からでも一目で分かるシャネルやヴィトン、グッチ、バレンシアガなどのブランドものを身につけて街中を歩くと、犯罪者には分かりやすいターゲットに。上から下まで全身ブランドを身につけるのも、海外では大変目立ちます。盗難やスリに遭いたくないのなら、高級ブランド品は身につけないことをお勧めします。
人前で、現金が詰まったお財布を開かないこと。店内で支払いを済ませる時は、さっさとお財布をしまうこと。犯罪者は店内に客を装って張っていて、外まで付けてくる場合があります。
立ち止まってグーグルマップなど行き先を携帯で確認しているのも、犯罪者の好む隙のある状況です。
●ニューヨーク在住の筆者は、バッグを開いた時に他人からお財布が見えないよう、ポーチに入れて二重にしています。

一目でブランド品と分かるものは身につけない 全身ブランドものは、犯罪者の好むターゲット
(C)Creative Lab / Shutterstock.com 

日本人男性に多いニューヨークの犯罪被害

では、男性に多い犯罪被害は何でしょうか。

日本人男性に多いニューヨークの犯罪被害【高級腕時計の盗難】

 
腕時計の盗難
【被害内容】

「高級腕時計」の盗難。腕時計は「換金しやすい」ため。
「iPhoneの盗難」もいまだ多く、「転売する」ため低所得者に狙われるそうです。

【対策】

●男性にとって腕時計はステータスでも、街中を歩く時は身につけないほうが良いかもしれません。手を洗うなど腕時計を外す機会も気を抜かないこと。
集中力が欠けている、隙がある、iPhoneの画面に夢中になっていると狙われます
地下鉄に乗る場合、開閉ドア付近に座らないこと。盗ったあと車内から逃げやすいため、犯罪者が好みます。(下記動画参照)

https://youtu.be/SJ-1KC_JJIw
NYPD Crime Prevention Tip: Electronic Device Safety PSA/NYPD

日本人男性に多いニューヨークの犯罪被害【メガネ詐欺】 

メガネ詐欺
【被害例】

(1)5月15日午後9時頃,観光でニューヨークを訪れていたAさん(邦人男性)がタイムズスクエア近辺の地下鉄駅構内を歩いていたところ,正面から近づいてきた集団のうち1人の黒人男性と接触した。黒人男性はメガネが壊れたとして,周りにいた仲間数人とともにAさんに詰め寄ったが,Aさんは英語を解さず会話が成立しなかったためか,黒人男性がAさんに対して,もう立ち去っても良いと取れる仕草を見せた。Aさんは近くにある階段を降りようとしたところ,突然黒人男性から肩を掴まれたため,バランスを崩して階段から飛び降りる形となり,右足踵を負傷した。黒人男性やその仲間はそのまま立ち去っていた。

(2)2017年5月31日午後8時~9時頃,観光でニューヨークを訪れていたBさん(邦人男性)がタイムズスクエア近辺の衣料品量販店店内で買物をしていたところ,近づいてきた黒人男性にBさんとぶつかった拍子に落ちたメガネが破損したため弁償するよう強制された。Bさんは黒人男性とぶつかった認識がなかったため,支払うつもりはないと説明して店から出ようとしたが,黒人男性が追いかけてきて激しい口調で詰め寄ってきたため,40ドルを支払ってしまった。 

【対策】

● 人通りの多いところでは,他の通行者の動きに十分注意する。手荷物が多いときは,他の通行者にぶつからないよう特に気をつけましょう。
故意にぶつかってきた者に対して弁償する必要はありません弁償を求められた場合には,「警察に行って話そう」と言うなど毅然とした態度を取りましょう。
● 強引に金銭を奪おうとするなど危害を加えられそうな場合には,大声を出して周囲の人に助けを求めてください

パークアベニュー299 第41号 2017年7月12日 在ニューヨーク日本国総領事館より引用

メガネ詐欺が多発しているタイムズスクエアの大型カジュアルショップでは、ショッピングしないほうが良いでしょう。

目立つ企業の広告塔やミュージカルの看板があるタイムズスクエア等は、旅行者にとってマストのランドマーク。写真映えしますし、ニューヨーク旅行の証拠にもなります。ただし、タイムズスクエアを好むのは旅行者だけで、住民であるニューヨーカーはタイムズスクエアが苦手。常に旅行者で混み合っていますし、旅行者狙いの怪しい人間が多いからです。実際に詐欺や窃盗など犯罪は、このタイムズスクエア周辺で多発しています。有名観光地で旅行者に話しかけてくる人間は、ほぼ何か下心があると考えて良いでしょう。広告塔を見たら長居は不要、買い物や飲食は別のエリアでされることをお勧めします。タイムズスクエア近辺は、飲食代の物価も高めですよ。

日本人男性に多いニューヨークの犯罪被害【CD詐欺】 

https://youtu.be/7lN84JVhOSI
NYC “Free CD” Scammers/Hustlers – How to deal with them/ActionKid

【被害例】

ニューヨーク市タイムズスクエア付近の路上にて,CDを売っていた複数の黒人男性に囲まれ,「買わない」との意思表示を示したが逃げ出すことができず,100ドルを支払わされた

ニューヨーク安全対策情報(2014年7月~9月期)在ニューヨーク日本国総領事館

【対策】

ストリートアーティストを装った黒人男性が自作CDを無料配布しているように見せかけ,CDにサインしたものを受け取ると不当な料金を請求される詐欺です。マンハッタンのタイムズスクエア、ブランド店が並ぶ5番街、セントラルパーク近辺など旅行者が集まる場所で発生しています。路上で見知らぬ人に声をかけられても反応せず、差し出すものを受け取らないようにしましょう。配っている時はひとりに見えても、実際はグループで行動しているので、恐喝に変わる時は複数人数で取り囲みます。怖いですね。お金を盗られて中を開けてみると、CDの中身は空っぽのことが多いようです。

女性は不用心、男性は見知らぬ人に反応することで犯罪が発生


男性と女性を比較すると、違いが分かりますね。女性は用心が足りず隙があるところを狙われ、男性は見知らぬ人に話しかけられて反応するところから犯罪が発生しています。男女いずれにしても、狙われるのは注意不足の隙がある人です。

ニューヨークの犯罪発生は年々減っている

ニューヨーク犯罪発生率 (C)Consulate-General of Japan in New York ニューヨーク安全マニュアル 

あなたは、「ニューヨークは怖いところ」と思ったかもしれませんね。世界から旅行者が集まっている観光地には、確かに犯罪者がいます。でも、1990年から比較してみると、犯罪件数は年々減少しています。特に、殺人、強盗、侵入窃盗などは1990年当時の1/10程度の発生率に激減。ニューヨークはアメリカの観光都市の稼ぎ頭で観光収入が減っては困るので、ニューヨーク市としても治安の向上に尽力した結果と言えるでしょう。

ただし、東京と比較すると、圧倒的に犯罪件数が多数。ニューヨークと東京の治安の差が、あなたにもお分かりになると思います。

日本とは治安が違う外国という意識を持てば、トラブルなく過ごせる

在ニューヨーク日本国総領事館 大橋領事部長
「日本とは治安が違う外国という意識を持てば、トラブルなく過ごせます。」と語る 在ニューヨーク日本国総領事館 大橋領事部長
(C)Hideyuki Tatebayashi

在ニューヨーク日本国総領事館大橋領事部長は、「日本とは治安が違う外国という意識を持てば、トラブルなく過ごせます。」と語ります。ニューヨークはエネルギーと魅力が詰まった、人気観光都市。ただし、香りの良いバラに棘(とげ)があるように、ニューヨークには犯罪の可能性があります。それでもあなたが「バラには棘がある」と認識しているように、「ニューヨークは日本とは治安が違う」という認識を持てばトラブルは起こりません。実際、筆者を含めニューヨーカーのほとんどは、事故にも犯罪にも巻き込まれず生活しています。

現在はインターネットで事前情報収集も出来ますので、お出かけ前には必要な情報を集めておきましょう。海外では、イエスかノーかはっきりしない曖昧な態度や無意味な笑顔は不要です。きっぱりとした態度を取り、「さすがサムライの国、ジャパン」と犯罪者の舌を巻かせたいものです。

【ニューヨーク総領事館に聞いた】は連載でお届けいたします。海外旅行および出張に行く予定のあなたは、ぜひ続けてご覧くださいね。

取材協力 在ニューヨーク日本国総領事館 大橋領事部長、野崎領事、外山領事(敬称略)


Consulate General of Japan in New York
在ニューヨーク日本国総領事館

住所:299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171
(パークアベニュー、48丁目と49丁目の間の東側にあるビルの18,19階です)

電話番号:電話(代表): (212)371-8222
(電話取次時間: 土日及び休館日を除く午前9時30分から午後5時30分。但し、緊急の場合は24時間対応)
領事部(直通):パスポート、届出・証明、ビザなどのお問い合わせ
電話: (212)888-0889 FAX: (212)755-2851
窓口時間 :午前9時30分から午後4時 (土日、休館日を除く月曜日から金曜日)
Website: https://www.ny.us.emb-japan.go.jp/jp/html/index.html


1階受付において身分確認をしています。パスポート、自動車運転免許証、学生証等、身分証明書をご用意ください。


※無断で画像を転載・使用することを固くお断りします。Do not use images without permission.

[Photos by shutterstock.com]

『【特集】ニューヨーク総領事館に聞いた、NYの治安最前線』もお見逃しなく。

青山 沙羅

sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファー同居人氏とNY在住。


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