ライン川沿いのボッパルトは、ライン川の大蛇行の眺望が楽しめる町。チェアリフトに乗って展望台へとたどり着けば、「雄大」という言葉がぴったりの自然の絶景が広がります。ライン川クルーズを途中下車して、ほかでは見られない特別な風景を見に行きませんか?
ライン河畔の町ボッパルト
ボッパルトは、ドイツ西部のラインラント=プファルツ州にあるライン河畔の町。日本のガイドブックではほんの小さくしか取り上げられていませんが、ボッパルトから眺めるライン川の大蛇行は、ライン川有数の絶景として知られています。
ライン川クルーズの停留所もあり、途中下船しての短期間の観光にもぴったり。実は日本にもゆかりのある町で、東京都青梅市とは姉妹都市の関係にあります。
優雅な雰囲気のボッパルトの町
朝9:15にリューデスハイムを出航したKDライン観光船は、12時ごろボッパルトに到着。丘陵に抱かれたボッパルトの川沿いには、シックな建物が並び、どことなくフランス風の優雅な雰囲気が漂っています。
ボッパルトで宿泊したのは、桟橋の真向かいにある「ベルビューラインホテル」。まずはホテルに荷物を置いて、身軽になってから観光に出発です。
チェアリフトでいざ展望台へ
ボッパルト観光のメインイベントが、高台にある展望台「ゲデオンスエック(GedeonsEck)」からの眺め。ゲデオンスエックへ行くには、町外れから出るチェアリフト(Sesselbahn Boppard)の利用が便利です。
町外れといっても、小さな町のこと。ライン川クルーズの桟橋からは徒歩15分ほどで到着します。
ボッパルトのチェアリフトは、4月中旬から9月末までのハイシーズンは、10~18時の運行。4月上旬~中旬までは10~17時、10月は時期によって10~17時30分または10~17時の運行です。11~3月の冬季は休業となるのでご注意を。
レトロな雰囲気満点のチェアリフトは、20分かけて232mの高さまで、ゆっくりとのぼっていきます。
20分と聞くと長く感じますが、のぼっているあいだもライン川の風景を楽しむことができますし、たまにはゆっくりと流れる時間に身を任せてみるのもいいものですよ。
ライン川の大蛇行と対面
チェアリフトの終点に着いたら、「GedeonsEck」の看板を目印に展望台まで5分ほど歩きます。
ようやくたどり着いた展望台からの景色は・・・「雄大」という言葉がぴったり!ここから見ると、大きくうねるライン渓谷が見事な円形を見せてくれるのです。
これまで数々の絶景を目にしてきた自負がありますが、これほどまでに圧倒される風景は久しぶり。自然の造形のエネルギーに息を呑みました。
「父なる川」と呼ばれるライン川を、ゆっくりと運航するクルーズ船や貨物船。その様子を見ていると、ちっぽけな人間の営みを包み込む、大河の包容力を感じます。
ゲデオンスエックにはレストランもあり、暖かい日は、ライン川の大蛇行を見下ろしながらテラス席で食事やドリンクを楽しむのもおすすめ。
ドイツのライン川といえば、とにかくクルーズのイメージが強いですが、船を降りて、高台にのぼって初めて出会える絶景もあるのです。
この風景を見られただけで、「ボッパルトに来てよかった」「ドイツに来てよかった」と思える、大感動のひとときでした。
[All photos by Haruna]
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