【2019年9月・開催日順】祭りだワッショイ!日本全国 9月の祭りカレンダー 

Posted by: 青山 沙羅

掲載日: Sep 2nd, 2019

日本全国には、各地の伝統を守ってきた、個性豊かな祭りが数多くあります。男性的な祭り、女性的な祭り、静かなものから、勇壮なものまで。そこで、TABIZINEでは「日本全国祭りカレンダー」として、毎月各地の祭りをご紹介いたします。祭りの熱気を感じて、きっと出かけたくなりますよ。


julianne.hide / Shutterstock.com

9月1日〜3日 おわら風の盆<富山市八尾町> 

おわら風の盆
写真提供:公益社団法人 とやま観光推進機構 

秋の切なさを運んでくる、富山市八尾町のしっとりとした「越中八尾おわら風の盆」。哀愁を帯びた胡弓の音色、顔が見えないほど深く被った編笠、音もなく現われるたおやかな踊りには「静の美しさ」を感じます。「見たさ 逢いたさ 想いがつのる、恋の八尾はオワラ雪の中」と恋心を唄う越中おわら節に合わせて踊るのは、中高生も含む25歳以下の若い男女という事実にも驚きますね。初秋の3日間、八尾町は幻想的な祭りに浸ります。

おわら風の盆 本祭
【開催期日】2019年9月1日(日)〜9月3日(火)
【開催時間】9月1日/2日:午後3:00~午後11:00(但し、午後5:00~午後7:00は夕食・休憩のため踊っておりません。)
9月3日:午後7:00~午後11:00(午後7:00以前は、一切踊っておりません)
【開催場所】富山県富山市八尾町
【公式サイト】http://www.yatsuo.net/kazenobon

「おわら風の盆」富山市八尾町/富山市広報課

9月8日・14日 わらじ祭り<三重県志摩市>

三重県志摩市大王町波切(なきり)で、毎年9月の申の日に行われる「わらじ祭り」は、三重県の無形民俗文化財指定。村を荒らす巨人ダンダラボッチを村人たちが、畳一枚ほどの大わらじを造って見せ、怖がらせて退散させたという民話が元になっていると言われています。地元の子供たちが稚児となって行う「わらじ曳き」の神事が行われた後、大わらじは浜へ運ばれ、海上の安全と大漁を祈願し海へ流される300余年の伝統あるお祭りです。

大王崎わらじ祭(三重県無形文化財)
【開催期日】2019年9月8日(日)(神事)・14日(土)(イベント・わらじ流し)
【開催時間】本祭 9月8日(日)10:00~ わらじ曳き神事 (波切神社) 
9月14日(土)
09:00~ 鼓笛隊パレード (旧サンパール前出発予定)
09:45~ みこし (柔剣道場前出発予定)
10:00~ 食いだおれ市 (イベント会場) ~21:00
10:00~ 宝船・踊り子道中 (波切コミュニティセンター前出発)
10:00~ シーカヤック体験 (波切漁港)
11:20~ ダンダラボッチ&踊り (イベント会場)
12:00~ わらじみこし (イベント会場)
12:00~ かつお一本釣り体験 (波切漁港)
13:00~ 魚のつかみ取り (魚市場内)
14:30~ 巫女の舞 (イベント会場)
14:40~ わらじ曳き (イベント会場)
15:30~ わらじ流し (須場の浜)
17:30~ わらじ祭演芸大会 (イベント会場)
20:00~ 奉納花火大会 (波切漁港)
【開催場所】〒517-0603 三重県志摩市大王町波切1 波切神社・須場の浜
近鉄鵜方駅より御座方面行バスで大王崎灯台下車
【公式サイト】http://www.warajimatsuri.jp

わらじ祭り/志摩市観光協会

9月11日〜21日 だらだら祭(生姜祭り)<東京都港区>

だらだら祭り
(C)芝大神宮 

例年9月11日~21日の11日間、芝大神宮で行われる「だらだら祭り」。だらだらというゆるい名前は、祭りが日本一長い期間続くことに由来(長雨の時期に行われるからの説もあり)。江戸時代まで芝大神宮一帯には多数の生姜畑があり、境内や周辺で生姜が盛んに売られたことから、「生姜市」とも呼ばれます。現在でも、絵馬がついた生姜が販売されており、厄除けと風邪ひき防止になるそうなので、購入して帰りたいですね。芝大神宮のお守りでは、頼りになりそうな「強運御守(ごううんおまもり)」があります。

だらだら祭(生姜祭り)
【開催期日】2019年9月11日(水)〜9月21日(土)
【開催時間】9月15日(日)は各町内で神輿の連合渡御 午後1時半〜
http://www.shibadaijingu.com/20190806/2019_mikoshiA3_fix.pdf
【開催場所】〒105-0012 東京都港区芝大門1-12-7 芝大神宮
【公式サイト】 http://www.shibadaijingu.com/index.html

9月12日〜13日 采女祭(うねめまつり)<奈良県奈良市>

中秋の名月に行われるの伝統行事「采女祭(うねめまつり)」。奈良時代に帝に仕えていた采女(後宮で帝の給仕をする女官の職名)が帝の寵愛が衰えたのを嘆いて、猿沢池に身を投じたことから、その霊を慰めるために采女神社が建てられたと、平安時代中期の歌物語『大和物語』に記されています。命日の時期とされる中秋の名月に宵宮祭と本祭が行われ、管絃船(かんげんせん)が池を周遊し、最後に花扇を池中に投じる「管絃船の儀」は幻想的。

采女祭(うねめまつり)
【開催期日】2019年9月12日(木)〜9月13日(金)
【開催時間】宵宮祭 9月12日(木) 17:00~~(采女神社)
本祭  9月13日(金)
花扇奉納行列 17:00 ~(JR奈良駅~采女神社)
花扇奉納神事 18:00~(采女神社 )※「月の旋律」は神事に続いて行われます。
管絃船の儀 19:00頃~(猿沢池)
【開催場所】〒630-8218 奈良県奈良市樽井町 采女神社(猿沢池畔)
【公式サイト】https://narashikanko.or.jp/news/4207/
https://youtu.be/WmXFim6NBTc
2019年度采女祭/奈良市観光協会

9月13日〜15日 岸和田のだんじり祭<大阪府岸和田市>

だんじり祭り 岸和田地区 堺町
だんじり祭り 岸和田地区 堺町
写真提供:岸和田市

勢いよく走りながら、曲がり角ごとに「やりまわし」を行う、大阪府岸和田市の「だんじり祭」。危険と隣り合わせのスピードが特徴で、日本一男性的な祭りのひとつ。大屋根の上でカッコ良く舞う大工方は、祭りのヒーロー。ビルの2階相当の高さで舞い跳ね、ナビゲートの重要な役割も果たします。憧れの大工方は、その町の年配者が指名するそう。大工方の踊り方には危険なものも多く、「飛行機乗り」は両手を広げ、1本足で大屋根の上に立ちます。うちわは、方向指示に使います。

岸和田のだんじり祭
【開催期日】2019年9月13日(金)〜9月15日(日)
【開催時間】試験曳き
9月8日(日)午後2時~午後4時
9月13日(金)午後2時~午後4時
宵宮 9月14日(土)午前6時~午後10時
本宮 9月15日(日)午前9時~午後10時
【開催場所】大阪府岸和田市 岸和田地区・春木地区
【公式サイト】https://www.city.kishiwada.osaka.jp/site/danjiri/

平成30年だんじり動画 春木地区パレード(9月15日大道町)/KishiwadaCity

9月13日〜15日 花巻祭り<岩手県花巻市>

花巻祭り
写真提供:一般社団法人花巻観光協会 

420年の伝統を誇る、岩手県花巻市の「花巻まつり」。「一つの会場で披露される神輿数114基」が平成27年ギネス記録に認定された世界一の神輿、郷土芸能の鹿踊、神楽権現舞、花巻ばやし踊りなどが行われます。100基以上の神輿が揃うのは賑やかで、見てみたいですね。また同時期に行われる、花巻まつり屋台村ではグルメが楽しめ、花巻市民体育館の特産品フェアでは県内特産品がほとんど網羅出来ます。こちらも見逃せませんよ。

花巻祭り
【開催期日】2019年9月13日(金)から9月15日(日)まで
毎年「9月の第2土曜日を入れた金・土・日曜日」に開催
【開催時間】午後3時から午後9時 まで
9月14日(土曜)のみ午後2時50分から午後9時まで
【開催場所】主会場 おまつり広場 〒025-0087 岩手県花巻市 花巻市上町、大町、吹張町
【公式サイト】https://www.kanko-hanamaki.ne.jp/special/hanamaki_festival/index.html

花巻まつり/お祭りナビ

9月14日〜15日 せともの祭<愛知県瀬戸市>

せともの祭
(C)瀬戸市まるっとミュージアム・観光協会 

私たちが日常使う食器のせとものは、日本六古窯(越前・瀬戸・常滑・信楽・丹波・備前)のひとつ、愛知県瀬戸市に由来しています。昭和7年から開催されている「せともの祭」は、愛知県瀬戸市の尾張瀬戸駅近くで、毎年行われる瀬戸焼の陶器市。一番人気は「せともの大廉売市」で約200軒もの店が並び、市価の3〜5割引で購入出来ます。たくさん買いたいけど重くて困るという人のために、宅配便コーナーもあるので、ご心配なく。買い物でお腹が空いたら、豚の煮汁の醤油ベースのタレに、具は豚肉とキャベツの「瀬戸焼きそば」をどうぞ。

せともの大廉売市
【開催期日】2019年9月14日(土)〜9月15日(日)
【開催時間】2019年9月14日(土) 午前9時〜午後8時
2019年9月15日(日) 午前9時〜午後7時
【開催場所】〒489-0811 愛知県瀬戸市山脇町12-1 瀬戸川の両岸、窯神通、瀬戸蔵屋外広場、パルティせと駅前広場
【公式サイト】http://www.setocci.or.jp/setomonomatsuri/

第88回せともの祭(2019年)ー愛知県瀬戸市/瀬戸の観光映像ギャラリー(瀬戸市おもてなしボランティア映像チーム)

9月14日~23日 かみのやま温泉全国かかし祭<山形県上山市>

収穫の秋にふさわしい、手作りかかしが揃う、山形県上山市「かみのやま温泉全国かかし祭」。上山農業高等学校(現在の上山明新館高等学校)の生徒がかかしを田んぼに飾り、クラスで競ったことがきっかけで始まり、2019年で49回目を迎えます。ユーモラスなかかしに惹かれて、からすやすずめが寄って来るかも?日本有数のワイン用ブドウの産地「ワインの郷」でもあり、ワインと弱アルカリ性の美人の湯も楽しめますよ。

第49回 かみのやま温泉全国かかし祭
【開催期日】2019年9月14日(土) ~ 2019年9月23日(月)
【開催時間】9:00~17:00(最終日のみ16:00まで)
【開催場所】〒999-3145 山形県上山市河崎1丁目1 市民公園(上山市役所東側)
【公式サイト】http://yamagatakanko.com/eventdetail/?data_id=2940

上山温泉全国かかし祭/お祭りナビ

9月15日 島田髷まつり<静岡県島田市>

 
島田髷まつり
(C)島田市  

花嫁の文金高島田をはじめ、多くのバリエーションを持つ日本髪の島田髷(しまだまげ)は、静岡県島田市が発祥。島田髷については諸説ありますが、島田出身の大磯の遊女「虎御前」が考案して結ったのが始まりと伝えられています。昭和8年9月17日に虎御前感謝祭が行われ、以来「島田髷まつり」として開催。様々な型の日本髪・島田髷を結い、揃いの浴衣を着た髷娘たちが手踊りをしながら歩く「島田髷道中」は華やか。帯の後ろに挿したうちわには、日本髪の名前(種類)が書かれています。女性らしい美しい祭で、ぜひ見てみたいですね。

島田髷まつり
【開催期日】2019年9月15日(日)
【開催時間】正午12:00~午後16:30 頃まで
【開催場所】〒427-0042 静岡県島田市中央町1−1
【公式サイト】http://www.shimada-ta.jp/event/event_detail.php?id=5

島田髷まつり(静岡県島田市)【第18回優秀賞】/地域づくりTV

9月21日~23日 会津まつり<福島県会津若松市>

会津まつり
会津藩公行列 会津藩初代藩主 保科正之公の正室 菊姫(毎年市内中学校の持ち回りで、中学生が扮する)
写真提供:(公財)福島県観光物産交流協会

毎年9月下旬に開催される、福島県会津で最大の祭り「会津まつり」。3日間にわたり、提灯行列・会津磐梯山踊り・日新館童子行列・鼓笛隊パレード・先人感謝祭・会津藩公行列などを開催。一番のハイライト会津藩公行列は、幕末を中心とした総勢500名の武者行列が市内を練り歩きます。タイムスリップしたような錯覚を覚えますね。平成25年度大河ドラマ「八重の桜」で、会津出身の主人公を演じた綾瀬はるかさんは、5年連続参加されています。

会津まつり 
【開催期日】2019年9月21日(土)~9月23日(月・祝)
【開催時間】9月21日(土)提灯行列 18:00~19:00(予定)
9月22日(日)会津藩公行列 9:25~16:00
9月23日(月・祝)日新館童子行列 10:00~12:30(予定)鼓笛隊パレード 10:00~12:30(予定)
【開催場所】〒965-0873 福島県会津若松市追手町1-1 鶴ヶ城本丸・神明通り・中央通り他市内一円
【公式サイト】https://www.aizukanko.com/kk/festival/aizu-matsuri

会津まつり/aizukanko

9月23日 熊野筆祭り<広島県安芸郡熊野町>

熊野筆祭り
写真提供:広島県 

全国における筆の生産量80%を占める、広島県安芸郡熊野町で毎年「秋分の日」に開催される「筆まつり」。役目を終えた筆に感謝を込めて行う筆供養や、20畳の特別に布に巨大な筆で書き上げる大作席書、特別価格で購入できる筆の市、筆づくり実演など、筆に関するイベントが盛りだくさん。パソコンや携帯が主流になっている今こそ、手書きの味わいを思い起こし、大切にしたくなります。

熊野筆まつり(秋分の日)
【開催期日】2019年9月23日(月・祝)
【開催時間】筆塚前式典 9:30~10:30 筆供養 11:00~17:00
【開催場所】〒731-4214 広島県安芸郡熊野町中溝5-1-13 榊山神社周辺(熊野中学校グランド・筆の里工房)
大作席書は、鎮守の森広場にて開催
【公式サイト】http://www.fudematsuri.jp

第82回筆祭り~大作席書~/熊野筆 榊山神社

9月23日~24日 大原はだか祭り<千葉県いすみ市>


yukihipo / Shutterstock.com

関東随一と呼ばれるはだか祭りが、千葉県いすみ市の「大原はだか祭り」。江戸時代から行われている祭りの見どころは汐ふみ。神輿がそのまま海に入り、ぶつかり合う、ダイナミックさ。何騎もの神輿が、海に向かって走っていく姿は大迫力。初秋の2日間、いすみ市の男衆は神輿を担ぎ、大原の町を駆け巡ります。

大原はだか祭り
【開催期日】2019年9月23日(月・祝)~24日(火)
【開催時間】10:00~22:00(予定)
【開催場所】大原漁港、大原海水浴場、鹿島神社
【公式サイト】http://www.city.isumi.lg.jp/miryoku/bunka/matsuri/post_192.html

平成29年大原はだか祭りDVD&Blu-ray紹介/いすみ市観光協会

9月28日〜29日 品川宿場まつり<東京都品川区>


Loes Kieboom / Shutterstock.com

江戸時代、日本橋から京都をつなぐ東海道53の宿場で、東海道一の宿として栄えた品川宿。その伝統と文化遺産を若い世代に伝え、地域の発展をめざして始まったのが「しながわ宿場まつり」。北の吉原に対して南の品川と呼ばれたほど、きれいどころがずらっと揃っていたそうです。美女たちが煌びやかな衣装で品川宿を外八文字で練り歩く「花魁道中」や、一般公募の参加者が江戸時代の装束をまとって東海道をパレードする「江戸風俗行列」など、東京都内で見られる華やかな祭りです。

品川宿場まつり
【開催期日】2019年9月28日(土)〜9月29日(日)
【開催時間】おいらん道中 2019年9月28日(土)14:00〜19:00 八ツ山口
江戸風俗行列&交通安全パレード 2019年9月29日(日)12:00 八ツ山口
【開催場所】東京都品川区八ツ山口
【公式サイト】https://shinagawa-shukuba-matsuri.tokyo

しながわのチカラ 艶やかに彩る!華のおいらん道中/品川区公式チャンネル しながわネットTV

注意:掲載情報は、2019年8月時点のものになりますので、開催の有無、詳細については、直接お問い合わせください。 

いずれも個性が際立った、行ってみたい伝統の日本の祭り。見に行きたい、参加したい、ワクワクする祭りですね。

PROFILE

青山 沙羅

sara-aoyama ライター

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

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