大雪山 (C)Shutterstock.com
美しい紅葉になる環境とは
紅葉は、北から南へ、標高の高い場所から低い場所へと、色づいていきます。紅葉が美しく色づくには、昼は暖かく夜は強く冷え込むなど温度差が大きく、たっぷり日光を受けることが必要。池や沼の周りなど水回りの場所や、山の斜面など日光がよく当たる場所は紅葉しやすい環境と言えるでしょう。
日本一早い紅葉。9月には紅葉が始まっている北海道・大雪山<北海道上川郡東川町>
日本一早い紅葉/rinyucorp
「北海道の大屋根」大雪山は、豊かな自然と荘厳な景観が魅力の山々。北海道・大雪山の黒岳や旭岳では8月末から、紅葉が始まります。早いですね。9月上旬から10月上旬までの約1ヶ月間は、ダケカンバの黄、ナナカマドやカエデ類の赤など、見事な錦秋の美を楽しめます。東京ではまだ残夏の時期に、北海道は秋が訪れています。
大雪山紅葉カレンダー
鑑賞場所 | ピーク(月日) |
---|---|
赤岳銀泉台 | 9月中旬頃 |
大雪高原温泉 | 9月20日前後 |
黒岳 | 9月上旬~9月下旬 |
層雲峡紅葉谷 | 10月初旬 |
ひがしかぐら森林公園 | 9月下旬 |
旭岳(姿見の池周辺) | 9月上旬 |
旭岳温泉地区周辺 | 9月中旬 |
天人峡地区 | 9月下旬~10月上旬 |
【住所】〒071-1471 北海道上川郡東川町ノカナン
【公式サイト】大雪みどころナビ http://www.asahikawa-daisetsu.jp
~燃ゆる秋、色づく山々~ Good Day Hokkaido
大雪山国立公園の紅葉<北海道上川郡上川町>
(C)Shutterstock.com
1934年12月4日に、広大な原始山岳環境で国立指定を受けた「大雪山国立公園」は、日本一広大な国立公園。大雪山は一つの山の名称ではなく、北海道の中央高地を形作る山々を指します。大雪山国立公園の山々は、北大雪、表大雪、東大雪、十勝連峰の4山域に分けられ、2,000m前後の山々が連なる、北海道の屋根ともいわれています。
「神々の遊ぶ庭」と呼ばれた場所
(C)Shutterstock.com
面積約23万haの日本最大の国立公園「大雪山国立公園」を、アイヌの人々はかつて「カムイミンタラ(神々の遊ぶ庭)」と呼んでいました。北海道の最高峰である旭岳(2,291m)を主峰とする山々が連なり、夏は可憐な高山植物、秋は紅葉と美しい景色が望める場所は、まさに神々のお気に入りの場所だったに違いありません。
【紅葉時期】例年9月上旬〜10月上旬頃
【住所】〒078-1701 北海道上川郡上川町
【公式サイト】環境省 大雪山国立公園
https://www.env.go.jp/park/daisetsu/index.html
北海道最高峰「日本の百名山」にも選ばれた旭岳の紅葉<北海道上川郡東川町>
(C)Shutterstock.com
北海道で最も高い山で、「日本の百名山」にも選ばれた標高2,291mの旭岳。登山シーズンは6月下旬から10月初旬までと4ヶ月の短さながら、その間には夏の可憐な高山植物、秋の華やかな紅葉と美しい景色を惜しげもなく見せてくれます。日本で最も早い紅葉で知られており、9月中旬から下旬にかけて見られる紅葉目当てに、多くの旅行客が集まります。旭岳にはロープウェイがあり、体力に自信のなくても旭岳の紅葉を楽しめますよ。ただし、紅葉シーズンは混雑するようです。
【紅葉時期】例年9月上旬〜9月下旬頃
【住所】〒071-1471 北海道上川郡東川町ノカナン
【公式サイト】「ようこそ東川」北海道東川町観光案内
http://www.welcome-higashikawa.jp/areaguide/asahidake/
大雪山旭岳ロープウェイ http://asahidake.hokkaido.jp/ja/
大雪高原温泉沼めぐり登山コースの紅葉<北海道上川郡層雲峡>
大雪山 滝見沼 (C)Shutterstock.com
大雪山 エゾ沼 (C)Shutterstock.com
大雪高原に点在する、大小10個の沼をめぐる「大雪高原沼めぐり」コースは、水鏡に映る紅葉の絶景が見られる秘境。大雪高原沼めぐりコースは、全長7キロ。往復4〜5時間のコースと、往復3時間のコースがあります。下山時刻(3PM)が決まっているため、3時間コースを選ぶ人が多いようです。
「ヒグマ情報センター」が入り口
(C)環境省 大雪高原温泉沼めぐり登山コース チラシ(日本語)
大雪山の奥地であるため、ヒグマの生息地でもあります。大雪高原温泉沼めぐりをする時は、必ず「ヒグマ情報センター」でレクチャーを受けてから出発してください。入山、下山時刻が決まっていますので、遵守のこと。ヒグマを寄せ付けないため、食事を出来る場所も決まっていますが、下山してから大雪高原山荘の100パーセント源泉かけ流しの温泉を楽しむのがオススメ。日帰り入浴セット1,800円(入浴券+お弁当+鍋)もありますよ。
【紅葉時期】例年9月上旬~9月下旬頃
【住所】〒078-1701 北海道上川郡上川町字層雲峡 大雪高原温泉
【公式サイト】環境省 大雪高原温泉沼めぐり登山コース
入山時刻:7:00〜13:00
下山時刻:15:00
開山期間:6月下旬〜10月上旬
http://www.env.go.jp/park/daisetsu/data/numa-meguri.html
大雪高原山荘(営業は10/10まで)
http://www.daisetsu-kogen.com/index.php
黒岳ロープウェイからの紅葉<北海道上川郡層雲峡>
黒岳ロープウェイ
写真提供:社団法人層雲峡観光協会
大雪山の秀峰「黒岳」へは、標高670mの層雲峡から層雲峡・黒岳ロープウェイと黒岳ペアリフトを利用して気軽に訪れることができます。層雲峡温泉街から黒岳5合目までを約7分で結ぶ黒岳ロープウェイは、朝6時から運行している「おはようロープウェイ」があり、運に恵まれれば雲海が見られるかもしれませんよ。2018年8月17日黒岳標高1900mで初雪が観測、1974年以降の記録では最も早い初雪となりました。
【紅葉時期】例年9月上旬〜9月下旬頃
【住所】〒078-1701 北海道上川郡上川町字層雲峡
【公式サイト】大雪山層雲峡・黒岳ロープウェイ
https://www.rinyu.co.jp/kurodake/
層雲峡の紅葉<北海道上川郡層雲峡>
層雲峡 (C)Shutterstock.com
旭川空港から車で約1時間30分、「北海道の大屋根」大雪山のふもとにある層雲峡温泉。渓谷の中央に位置するため、温泉街のどこでも紅葉が楽しめます。アイヌ語で「ソウウンベツ(滝の多い川)」が由来の層雲峡温泉の泉質は、単純硫黄泉で無色透明。紅葉を楽しんだ後は、ゆっくり温泉に浸かる秋旅、最高ですね。
層雲峡温泉を代表する紅葉スポットでは「紅葉谷(もみじだに)」があり、2018年からは「奇跡のイルミネーション」として紅葉(もみじ)のライトアップが行われます。
【紅葉時期】例年9月下旬〜10月中旬頃
【住所】〒078-1701 北海道上川郡上川町字層雲峡
【公式サイト】層雲峡観光協会 http://www.sounkyo.net
紅葉谷のライトアップ 奇跡のイルミネーション
2019年9月14日(土)~10月14日(月・祝) 18:00~21:00
http://www.sounkyo.net/news/detail.php?id=129
しらひげの滝の紅葉<北海道上川郡美瑛町>
しらひげの滝
写真提供:美瑛町観光協会
北海道美瑛町の「白ひげの滝」は、地層の間から地下水が流れ出る珍しいタイプの滝。水が滝つぼに流れ落ちると、美しいコバルトブルーに変わるのは、美瑛の「青い池」と繋がっているから。コバルトブルーの滝に紅葉が映えます。平成30年11月から常設となった、夜のライトアップも楽しみ。
【紅葉時期】例年10月上旬~10月中旬頃
【住所】〒071-0235 北海道上川郡美瑛町字白金
【公式サイト】美瑛町観光協会
https://www.biei-hokkaido.jp/ja/sightseeing/shirahige-waterfalls/
【ライトアップ期間】令和元年11月1日(金)から令和2年4月30日(木)まで
日本一早い紅葉は、いずれも素晴らしくて見てみたいものばかり。紅葉の早い大雪山は、8月や9月に雪が降ることもあるほどなので、お出かけ前には気温をチェックして防寒対策もお忘れなく。
注意:記事掲載の情報は、2019年9月1日現在のものになりますので、実際の紅葉の状況など詳細につきましては、各観光協会にお問い合わせください。