日本最速に高低差日本一!「全国のユニークな絶景ロープウエイ」特選

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Nov 29th, 2019

紅葉の美しい季節がやってきました。木々の色づく姿はどこで眺めても美しいですが、山の斜面を移動するロープウエイから眺める紅葉も、また格別です。そこで今回は、全国にあるユニークなロープウエイをまとめました。今年の秋、紅葉を普段とは異なる形で楽しみたい人は、ぜひともチェックしてみてください(※記事の表記はロープウエイ、固有名詞はロープウェイなどと統一されていない場合があります)。

(C) 中央アルプス観光

日本最大の乗車人数を誇る竜王マウンテンパークのロープウェイ

(C) 北志賀竜王 竜王マウンテンパーク

最初は長野県の北志賀高原の山に架かるロープウエイから。標高980メートルの山麓バレーステーションから標高1,770メートルのSORA terraceを結ぶ射長2292.79メートルのロープウエイで、秋は紅葉を上空から思う存分満喫できる絶景コースです。

このロープウエイは、日本最大の乗車人数を誇るゴンドラに特徴があります。最大乗車人員は166人、定員いっぱい乗っても秒速7メートルというスピーディーな機動力も持っています。

竜王マウンテンパークの営業部の方によれば、

「ロープウェイで昇った先にある展望施設SORA terraceでは、秋になるとタイミングが合えば「雲海」+「サンセット」+「紅葉」が楽しめます」

との話。紅葉の見ごろは今がまさに見ごろ。早速出かけてみてくださいね。

竜王マウンテンパーク
住所:長野県下高井郡山ノ内町夜間瀬11700
電話番号:0269-33-7131
HP:https://www.ryuoo.com/

支柱が1本もない『立山ロープウェイ』

秋はこの緑が一面の紅葉になる (C)Masayoshi Sakamoto

ロープウエイと言えば支柱でロープを支え、そのロープにゴンドラをつるして動かすというイメージがあります。しかし、富山県の観光名所、中部山岳公立公園内の立山黒部アルペンルートにある立山ロープウェイは、日本で唯一、始発駅から終点駅まで支柱が1本もないロープウエイとして知られています。

標高2,316メートルの大観峰駅から、標高1,828メートルの黒部平駅までの斜長は1,720メートル。この長大な距離を、支柱なしでケーブルを架け渡し、ゴンドラを動かしているのですね。

このルートは日本屈指の紅葉の名所としても知られています。こちらも紅葉は今がまさに見ごろ。早速出かけてみてくださいね。

立山黒部アルペンルート
住所:富山県中新川郡立山町芦峅寺ブナ坂外11国有林
電話番号(立山黒部貫光):076-432-2819
HP:https://www.alpen-route.com/enjoy_navi/ropeway/

 

日本で唯一の2階建て『新穂高ロープウェイ』


(C) KOOKOO

ロープウエイのゴンドラと言えば、1階建てのイメージがあります。しかし岐阜県にある中部山岳国立公園内の新穂高ロープウェイは、日本で唯一2階建てのゴンドラを走らせています。

標高1,117メートルの新穂高温泉駅から、2,156メートルの西穂高口駅までのルートは、まさに四季折々の景色を楽しめる絶景コース。紅葉もまさに今が見ごろとなっています。

周囲には奥飛騨温泉郷の名湯もたくさんありますから、温泉旅行を兼ねて出かけてみてくださいね。

新穂高ロープウェイ
住所:岐阜県高山市奥飛騨温泉郷新穂高温泉
電話番号:0578-89-2252 (新穂高ロープウエイ)
HP:http://shinhotaka-ropeway.jp/
 

標高も高低差も日本一『駒ケ岳ロープウェイ』

(C) 中央アルプス観光

次も中日本の山岳地帯、長野県南部の中央アルプスにあるロープウエイになります。

こちらのロープウエイは高低差、標高ともに日本一のロープウエイで、標高1,662メートルのしらび平駅から標高2,612メートルの千畳敷駅まで、なんと950メートルの高低差を移動します。この終点駅の高さも日本一になります。

そもそもこの駒ケ岳ロープウェイは、日本で初めて標高3,000メートル級の高山に試験的に架けられた路線だと言います。定員は61人。斜長は2,333.5メートルです。

こちらもまさに紅葉が見どころ。終着駅の目の前にある千畳敷カールは、とても有名な登山スポットでもありますから、長野県南部の方が立地的に都合のいい人は、早速出かけてみてくださいね。

中央アルプス駒ケ岳ロープウェイ
住所:長野県駒ヶ根市赤穂759-489
電話番号:0265-83-3107
HP:https://www.chuo-alps.com/

 

途中に駅がある『城崎温泉ロープウェイ』


ロープウエイの途中駅から見える眺め (C)Shutterstock.com

旅行者に大人気の兵庫県にある城崎温泉にも、ロープウエイがあります。このロープウエイは駅があって、途中で一度停車するというユニークな体験ができる場所になります。

まず、標高24メートルの城崎温泉駅から標高87メートルの温泉寺駅に行き、いったん停車した後で、ゴンドラは標高231メートルの山上駅に向かいます。

紅葉の見ごろは11月末から12月の頭ごろ。温泉旅行を兼ねて、一度はロープウエイから紅葉を眺めてみてはどうでしょうか。山陰海岸国立公園にも指定される景色も楽しめますよ。

城崎温泉ロープウェイ
住所:兵庫県豊岡市城崎町湯島806-1
電話番号:0796-32-2530
HP:https://kinosaki-ropeway.jp/

 

日本最速のロープウエイの1つ『雲辺寺ロープウェイ』

(C) 香川県観光協会

関西の次は四国。うどん県の香川県にあるロープウエイになります。この香川県西部の四国霊場にあるロープウエイの特徴は、その速度。新潟県の『八海山ロープウェー』、北海道の『富良野ロープウェー』と並んで秒速10メートルとなります。

さらに、このロープウエイはもう1つ特徴があって、第2号支柱と第3号支柱の間に1,882メートルのスパンがあいています。つまり、支柱のない開放的な景観が1,882メートルも続くのですね。この支柱間の距離の長さは日本一です。つまり、2つの日本一を抱えるロープウエイなのですね。

紅葉の見ごろは、11月の半ばごろ。その時期に四国旅行をする際には、ぜひとも立ち寄ってみてくださいね。

雲辺寺ロープウェイ
住所:香川県観音寺市大野原町丸井
電話番号:0875-54-4968
HP:http://www.shikoku-cable.co.jp/unpenji/

以上、全国のユニークなロープウエイから眺める紅葉スポットを紹介しました。かつては日本最北端を運行する『稚内公園ロープウェイ』や、海上を運行する『淡島ロープウェイ』など、特徴的なロープウエイも存在していましたが、現在は残念ながら廃止となっています。

全国のユニークなロープウエイを応援するためにも、上述の特徴的な路線に訪れてみてくださいね。

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

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