普段からお世話になっているお母さんに、感謝の気持ちを伝える母の日。世界で広く親しまれている行事のひとつですが、国によって日にちが異なるのをご存知でしょうか?
先日、海外の友人たちに「母の日の贈り物」について尋ねる機会がありました。イギリス出身の友人は「母の日? 先月、チョコとカードを贈ったわ」、フランス出身の友人は「5月の半ばになってから考える」という、わけの分からない展開に。イギリスでは3〜4月(イースター・サンデーの3週間前の日曜日)、フランスでは5月の最終日曜日が母の日なのだそうです。
所変われば母の日も変動する、ということで、世界の母の日事情を見ていくことにしましょう! ちなみに国内の「母の日」は、大正時代にアメリカから伝わったものです。
アメリカ
母の日と言えば、真っ先に思い浮かぶカーネーション。この花を贈る習慣のきかっけとなったのが、米シアトルの百貨店が1908年に行ったユニークなイベントです。これにより、まだまだ元気なお母さんのいる人は「赤いカーネーション」を、亡くなった人は「白いカーネーション」を胸に付ける風習が広まったのだとか。
百貨店が参考にしたのは、アメリカ人のアンナ・ジャービスの母の追悼式での出来事。告別の際に、アンナの母が愛していたカーネーションを参列者たちに配ったことが、母の日のきっかけになったそうです。この動きが全米に広がり、1914年には5月の第2日曜を「母の日」に制定。
アメリカでは花やチョコレート(スーパーなどで購入できる気軽なチョコ)を贈るそうです。
フィンランド
国内と同じく、母の日は第2日曜日。フィンランドでは、子どもたちがお母さんのベッドルームに朝食を運んだり、プレゼントやカードを渡したり、食事に出かけたりします。
ベッドでの食事なんて、1日の始まりが優雅に過ごせそう! 日頃の感謝と労いの気持ちが伝わる、素敵な習慣ですね。といっても、日本のお母さんに同じことをしたら、びっくりされてしまいそうです。
フランス
前述の通り、フランスの母の日は5月の最終日曜日。花やチョコレートなどのギフトやカードを贈ります。小さな子どものいる家庭ではお父さんと一緒に、お母さんに朝食を作ってあげるそうです。フィンランドの習慣と似ていますね。
韓国
お隣の韓国では、毎年5月8日が「父母の日」。母の日と父の日を同日にお祝いする習慣があります。カーネーションは贈り物の定番ですが、もっと喜ばれるのは「お金」や「商品券」なのだとか! 金額はいくら包めばよいものか、迷ってしまいそうです。
母の日と同様に、父の日も国によって異なります。今日覚えたコネタを、母の日に披露してみてはいかがでしょう? お母さんのびっくりする顔が目に浮かびそうですね。
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