アメリカ文化が色濃く残るコザの街
個人旅行の楽しみのひとつが、宿選びではないでしょうか。街中の便利さを追求するもよし、ラグジュアリーなホテルでおこもりステイを楽しむのもよし、気分と予算に合わせてセレクトできるのは、自分でプランを自在に組み立てることのできる個人旅行の醍醐味だと思います。今回、沖縄市コザを訪れるにあたり、「どんな宿に泊まろうか」とリサーチしたところ、ちょっぴりユニークなホテルを発見。さっそく宿泊予約をして、泊まってきました。
沖縄県中部に位置する沖縄市。「コザ」の愛称で呼ばれるその中心部は、独特の雰囲気のある街です。米軍基地が近くにある影響で、アメリカ文化が色濃く残るディープな街並みに、南国らしいブーゲンビリアが咲き乱れていて美しい。
今回泊まる「トリップショットホテルズ・コザ」のある中央パークアベニューは、かつては「B.C.Street」「センター通り」とも呼ばれた米兵相手の歓楽街だったそう。・・・とはいうものの、数年前に訪れた際には、シャッターが閉まっている店も目立ち、ちょっと寂しい雰囲気でした。が、今回、久しぶりに訪れてみたところ、センスのよい飲食店やカフェなどが増え、その独特の街並みを味わいつつ、のんびりステイを楽しむには、なかなかにぎやかです。
商店街の中にある「まちなか図書館」。気候がいいので、屋外のベンチで読書するのも気持ちよさそう。
かつてのショークラブはスケートパークに。看板をそのまま生かしているのがオシャレです!
一本裏道に入ると、また違った風情の建物が並んでいます。
ホテルのフロントを兼ねたカフェで泡盛のウェルカムドリンク!
まずはホテルのチェックイン手続きをするために、中央パークアベニューの中心部にある「プレイヤーズカフェ」を訪れました。このカフェがホテルのフロント&ラウンジを兼ねているのですが、テラス席もあって、ここでお酒を飲んだらはかどりそうです。
なんてことを考えていたら、宿泊者向けのサービスとして、アイスコーヒーやアイスティー、各種ジュース、さらには泡盛のフリードリンクが。太っ腹すぎる!さっそく泡盛の水割りをいただきました。
店内は明るく落ち着いた雰囲気で、とても居心地がいいので、油断すると一日中、ここで飲んだくれてしまいそうです。
商店街の2階をリノベーションしたホテル
沈没したい気持ちをぐっとこらえて、お部屋へと移動。今夜の宿はこちら!「プレイヤーズカフェ」の向かい側にある「セントラル」というお部屋。
エントランスをくぐり、赤いビニールシートの階段を上ると注意書きが。これはかつての名残・・・そう、「トリップショットホテルズ・コザ」は、「街がホテルのラウンジ」をテーマに、商店街の2階、この地で実際に営業していた美容室やバー、喫茶店などをリノベーションしたホテルなのです。
今回泊まる「セントラル」は、元フィリピンキャバレー。ゆえに部屋の中には大きなカウンターが。ゴールド&深紅のビロードのソファに、リビングスペースのテーブルは懐かしのゲーム機の筐体だったりと、夜の街好きにはたまらないインテリアです。
部屋の広さが96平米と広々としたスイートタイプ。仕切りのないワンルームタイプなので、開放感たっぷり。大きなダイニングテーブルもあるので、近所のお店でタコスや沖縄料理をテイクアウトして部屋飲みするのもよさそうです。カウンターで飲めば、ホテルの部屋にいながらにしてスナックで飲んでいるような気分も味わえる上に、どんだけベロベロに酔っ払っても、すぐそばにベッドがあるので安心です。
ベッドルームは壁紙が違うこともあって、カーテンを閉めるとまた違った雰囲気に。このフォトジェニックな雰囲気を活かしたブライダルフォトプラン(トリップショットホテルズ・コザの客室内と、コザの街でのロケーション撮影、衣装やヘアメイク、データ70カット、さらには一泊宿泊料など込みで7万5,000円+税~)もあるそうなので、利用するといい想い出作りになりそうです。
シャワールームも綺麗にリノベーション済み。バスタブが憧れの猫足~!
この「セントラル」以外の9部屋も、70年代のロックスターが利用する客室をイメージした元美容室の「ロックサイド」、3つのアーチ状の窓が印象的な「アーチ」など、それぞれまた違った個性的なインテリアで、早くも次にコザを訪れた際にはどの部屋に泊まろうかと考えてしまいました。
海外旅行に行くのがなかなか難しいいま、アジアの熱気とアメリカ文化、そして南国の開放感を贅沢に味わえる沖縄市コザ、ぜひ次の旅先の候補にしてはいかがでしょうか?
[All photos by Rika Oizumi]