全国的にはまだあまり知られていない、九州の隠れた紅葉の名所、御船山楽園(みふねやまらくえん)をご紹介します。悠々とそびえる210メートルもの断崖「御船山」を背景に取り入れた庭園は、その名のとおり楽園のよう。紅葉が深まるこれからの季節、美しさと存在感をさらに高めて、私たちを別世界にいざなってくれるでしょう。
(C) 御船山楽園
佐賀のお殿様が作った庭園
御船山楽園は、佐賀県武雄市にあります。武雄市と言えば、そう、最近ではTSUTAYA図書館で有名になったあの街です。
(C) 御船山楽園
御船山楽園は江戸時代、武雄をとりまとめていた鍋島家のお殿様が考案した庭園で、実に綿密に描かれた絵図のもと、3年もの月日をかけて作られたそうです。
その構図の完璧さは、御船山楽園に足を踏み入れれば納得がいくはず。豪華絢爛、迫力満点。どこを切り取っても絵画のように美しい景色が広がり、一歩進むごとに新鮮な驚きを覚えずにはいられません。
(C) 御船山楽園
紅葉と常緑樹の色の展開、池や東屋の配置も見事で、自然と一体化しながら最大限の美しさを引き出す技に、風流とはこういうことか、とため息をつきたくなります。
(C) 御船山楽園
(C) 御船山楽園
夕方からはライトアップも
御船山楽園では、紅葉の時期、期間限定でライトアップも行っています。今年は11月7日~29日の予定で、時間は17時30分~22時まで。光に透かされた紅葉は、幻想的な輝きを放ち、ロマンティックな雰囲気を醸し出します。一年のうちわずか数週間だけしか見ることができない、貴重な景色です。
(C) 御船山楽園
(C) 御船山楽園
(C) 御船山楽園
温暖な気候の九州は、全国的にみると紅葉が遅め。その分、11月~12月の初旬ごろまで、焦らずゆっくり楽しめそうです。