英語の“I’m sorry”というフレーズ、日本語に訳すと「ごめんなさい」だと思っている人が大半だと思います。もちろん、ごめんなさいという謝罪の意味でも使われますが、それだけではない、“I’m sorry”のもう一つの意味を知っていますか?
なぜそこで謝るの?
以前アメリカ人の友人から「“I’m sorry”は日本語で何て言うの?」という質問を受けたことがあり、「ごめんなさい」だよと答えました。
ある時一緒に出かけた時、自分の靴に付いていたストラップが取れてしまったことがあったのですが、その友人から日本語で「ごめんなさい」と言われました。
「買い物に付き合わせてしまってごめんなさい?」
「靴が壊れるまで歩かせてしまってごめんなさい?」
なんだかこの「ごめんなさい」に違和感を感じ、なぜこの人は私に謝っているのだろうと考えましたが、どう考えてもしっくりきませんでした。
その友人は英語の“I’m sorry”という意味で「ごめんなさい」と言っていたのですが、その後もこういったシチュエーションに何度か出くわし、“I’m sorry”には謝罪だけでない他の意味もあるということに気がつきました。
残念な気持ちを表す時に使う表現
日本語ではあまり使わない表現ですが、何かに対して残念に思っている時、相手に対して気の毒に思う時にも“sorry”を使います。
-I’m sorry to hear that.
-I feel so sorry for her.
直訳すると「それを聞いてとても残念に思います」「彼女に対してとても残念に思っています」となりますが、自然な日本語にすると「かわいそうだね」「残念だったね」というニュアンス。
例えば友人が恋人と別れてしまったり、試験に落ちてしまったなど、誰かの悲しい知らせを聞いた時や、相手に対して同情する時に使える表現です。
相手に対して残念に思う、申し訳ないという気持ち=ごめんなさいという表現にも繋がっているようです。
日本語の「ごめんなさい」は、「ありがとう」!?
日本語では、誰かから贈り物を受け取った時、何かをしてもらった時、お礼の言葉の代わりに「ごめんなさい」「すみません」「申し訳ありません」という表現をすることがありますよね。
もちろん謝罪をしている訳ではなく、自分のためにそこまでしてもらって申し訳ないという気持ちから「感謝」の意味が込められています。
その癖が抜けないため、英語を話す時にも「ありがとう」の意味で“sorry”を使ってしまいがちですが、「プレゼント、気に入ってもらえなかったのかな?」「嫌な思いをさせたのかな?」という誤解が生まれる可能性もありますので、気をつけたいですね。
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