青の都「サマルカンド」は、中央アジアのウズベキスタンにある主要都市の一つです。
シルクロードを代表するオアシス都市といわれ、「文化交差路」として世界遺産にも登録されています。
サマルカンドは、13世紀に一度モンゴルの攻撃を受け街全体が廃墟と化したのですが、14世紀には、ティムール帝国によって復興され、見事に東西文明の交差路として栄えたといわれています。
「青の都」といわれる由縁は、その美しい青空とモスクの色からきているといわれています。
サマルカンドの気候は寒暖の差が激しいのが特徴です。11月~2月の冬は、最低気温がマイナス20度前後になる一方で、6月~9月の夏は、最高気温がなんと40度を超える日もあるそうです。
それゆえ、3月〜5月が観光のベストシーズン。モスクや廟(びょう)、神学校など、美しい建造物を美しい青空の下で眺めることのできる絶好のタイミングです。
もちろん春ではないと観光できないというわけではありませんが、マイナス20度や40度のなか観光をするのはちょっと・・・堪え難いものがあります。
美しい神学校に囲まれたレギスタン広場
このレギスタン広場はその昔、東西の交易商人で賑わう地で、バザールが開かれていたそうです。シルクロードの主要な交差点として政治、経済・文化の中心であったそうです。
広場に立ち、目を閉じると、タイムスリップしたかのように活気に満ちあふれた商人たちの姿が見えてきそうです。
そして、レギスタン広場を囲むように建てられている三棟の建物が「マドラサ」と呼ばれるイスラムの神学校です。
「Sher Dor(シェル・ドル)」という三つの神学校のうちの一つ
聖地 シャーヒズィンダ廟群
サマルカンドの聖地のひとつとされる廟群(びょうぐん)。シャーヒズィンダ廟群は、ティムール帝国にゆかりのあった人々が眠る霊廟(日本でいうお墓)です。
やはり神聖な空気が感じられます。
ティムール帝国を建国したティームール本人とその家族が眠る、「王の墓」であるグーリ・アミール廟は、その美しさにおいて霊廟では特に優れています。
澄んだ青い空と、美しい青の建造物。重なる青と青のコントラストがつくり出す「青の都」は昔から変わらずに旅人たちを迎え入れていたのですね。
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