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【日本三選星名所】長野「野辺山高原」・沖縄「石垣島」もう1カ所は?見どころや選ばれた理由

Posted by: あやみ
掲載日: Jul 16th, 2024.

幾千もの星の輝きを眺めているうちに、自分の存在をちっぽけに感じて、小さな悩みが「どうでもいいこと」に思えた経験はないでしょうか。きれいな星空には人の心を癒す効果があるのかもしれません。今回は、日本三選星名所に挙げられる長野「野辺山高原」と沖縄「石垣島」、岡山県「美星町」それぞれの見どころと、誰がこの3カ所を選んだかをご紹介します。

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日本三選星名所 トップ


日本三選星名所は誰が選んだ?

2011年に民放テレビ番組の企画で、27名の天文学者により選ばれたのが、「日本で一番綺麗な星空ベスト3」です。これらは「日本三選星名所」とも呼ばれています。

星空案内人(星のソムリエ)が在籍するホテルもある「野辺山高原」(長野県南佐久郡)

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野辺山高原は、日本で有数の星空を眺めることができるスポット。空気が乾燥して澄んでいるため、排ガスなどの空気中のゴミやチリが少ないのです。

なかでも標高1,350mに位置する南牧村(信州みなみまきむら)の夜空は格別! 空を近く感じるだけでなく、季節を問わず全方位で美しい星空を鑑賞できます。

見どころは、日本の電波天文学の「聖地」といわれる「国立天文台野辺山」。戦後間もない頃に誕生した日本の電波天文学は、この場所で太陽電波の観測のほか、45m電波望遠鏡を中心とした宇宙電波を観測したことで、世界レベルへと発展しました。

「国立天文台野辺山」にある「野辺山宇宙電波観測所」の電波望遠鏡は、現役で稼働中。日々、国内外の天文学者や宇宙物理学者が宇宙や太陽についての研究を行っていますが、観測中も含めて自由に見学可能です。

最新の電波技術や電波天文学についての解説パネルのほか、屋外には触って遊べるパラボラアンテナも展示されていますよ。

そのほか、「八ヶ岳ふれあい公園」や「開拓記念碑」周辺も絶好の星空観測ポイントです。

さらに南牧村の一部ホテルには、星空案内人(星のソムリエ)が在籍。星空案内人(星のソムリエ)とは、「豊かな知識と経験からおいしいワインを選んでくれるソムリエのように、星空や宇宙の楽しみかたを教えてくれる人」だそうです。

星空案内人(星のソムリエ)が在籍するホテルに宿泊し、星空を学びながら観察するのもいいかもしれませんね。

星空案内人(星のソムリエ)が在籍しているホテルについて詳しくはこちらをご覧ください。

野辺山高原

84星座に加え、21個ある一等星をすべて観察できる「石垣島」(沖縄県石垣市)

日本三選星名所 石垣島

国際ダークスカイ協会が認定する「星空保護区」に日本で初めて選ばれた「石垣島」は、ジェット気流による大気の揺らぎや人口の光が少ないため、はっきりと肉眼で星空を観察できます。

石垣島では84星座のほか、21個ある一等星をすべて観察可能。このなかには、本州で観察できない南斗十字星も含まれます。12月~6月の間に観察できるのです。

石垣島できれいな星空を観察できるイチオシのスポットは「石垣島星空ファーム」。まるで天然のプラネタリウムのような360度広がる全天パノラマビューを満喫できます。なお、こちらのファームは、ツアー参加者のみが入場可能です。複数のツアー会社が参加者を集っているため、ぜひ検索してみてくださいね。

無料で星空を観察したいのなら、石垣島最大規模の公園「県営バンナ公園」がおすすめ。市街地から北方約4kmに位置し、アクセスしやすいです。園内には数多くの展望台が設置されており、お気に入りの展望台で自由に星空観察ができますよ。

そのほかにも、夕日の名所でもある「御神崎」や、平久保(ひらくぼ)半島の基部、金武岳(きんぶだけ)の東の山麓に位置する「玉取崎展望台」などでも、きれいな星空が観察可能です。

さらに、「石垣島天文台」では、九州・沖縄で最大となる口径105cmの「むりかぶし望遠鏡」のほか、天体や星空の画像・映像コンテンツなどがある「宇宙シアター」を有料で見学できます。土日祝日には、むりかぶし望遠鏡による天体観望会も!

石垣島へ旅行した際は、気になる星空スポットへ向かい、満点の星空を鑑賞したいですね。

沖縄県石垣市

古くから星とのかかわりが深い! その名の通り美しい星空を観察できる「美星町」(岡山県井原市)

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岡山県井原市【公式】イバラグラム 〈ibaragram〉(@ibaragram)がシェアした投稿


岡山県の西南部にある美星町(現在は井原市に編入)は、町名の通り「美しい星が見えるまち」として知られています。この地に住む人々は、古くから北極星を神として崇める「北辰(ほくしん)信仰」をしていたとされ、鎌倉時代初期に流れ星が空中で3つに分かれて落ちたという「星尾降神伝説」も。

また、岡山県西南部の気候が天体観測に適しており、世界的に著名なアマチュア天文家が観測を行ったり、1983年には海上保安庁所管の水路観測所が大倉龍王山に移転・設置されたりしました。さらに美しい星空を守るために全国でも先駆けて光害防止条例を実施したそうです。

一番の見どころは、美星町の高台に位置する「美星天文台」です。口径101cmの大望遠鏡で、月や惑星、季節の天体を観察できます。毎週金曜から月曜の晴れている夜には、専門のスタッフが星座や神話のほか、高度な天文知識などを丁寧に説明。充実したひとときを過ごせますよ。

美星町の最高地点にある「井原市星空公園」の天体観測施設では、定期的に美星天文台のスタッフによる観望会を実施。園内からは東から南の空に広がる星空を眺めることができます。

加えて、「星尾降神伝説」が伝わる「星尾神社」では、毎年8月7日に七夕祈願祭を開催。みんなの願いが叶うよう七夕短冊を焚き上げを行っています。この神社を参拝し、短冊祈願をすると、星尾神社のお守りとお札を授かることができるそうです。

気になるスポットばかりですね。星空を眺めたくなったら、ぜひ美星町(井原市)を訪れてみてください!

岡山県井原市

[参考]
長野県
南牧村観光協会
国立天文台 野辺山宇宙電波観測所
沖縄県
美星町観光協会

[Photos by Shutterstock.com]

 


 

あやみ

Ayami ライター
フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。


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