世界最古のエアライン「LOTポーランド航空」
「LOTポーランド航空」は、ポーランドのフラッグキャリアで、就航開始から90年以上の歴史を誇る世界最古のエアラインの一つです。
“LOT”はポーランド語で「飛ぶ」という意味で、エアラインのロゴは鶴をモチーフとなっています。同じく鶴がモチーフのロゴである「JAL(日本航空会社)」は、戦後の1951年に設立なので、LOTポーランド航空は鶴デザインの先輩となります。
日本では2016年1月に就航を開始した比較的新しい会社で、機材はボーイング787-8、787-9の新鋭機を使用しています。
配慮は行き届いたサービスで快適なフライト
今回LOTポーランド航空会社を利用したのは、成田~ワルシャワ間のフライト。成田空港の旅客出発便ではほぼ最終になるので、ターミナルビル全体が混んでおらず、保安検査などの長い列に並ぶことなく、快適に出国することができました。
機内シートは気品を感じる青を基調としたもので清潔さも申し分なし。離陸後にウェットティッシュとイヤホンが配られたのち、紙ナプキンが添えられたナッツと飲み物もサーブ。簡単なものとはいえ、小さな気遣いが約14時間の長時間フライトを快適にしてくれます。
飛行中も自由に利用できる軽食サービス
客室乗務員たちが機内サービスを用意するギャレーでは、フライト中、自由に利用できる軽食サービスを用意。
カートにはチョコレートやスナック類をはじめ、カップ麺などがあり、長時間フライトの最中で小腹が空いたときにうれしいサービスです。
ときにはギャレーの一部を借りてカフェのように利用する乗客も。長時間座っていると発症するエコノミークラス症候群の対策としてもよさそうです。
バランスの取れた満足度の高い機内食
夜遅くの離陸後、最初の機内食として提供されたのは「和風チキンヌードル」。LOTポーランド航空が就航する一部のアジア路線では、当地の料理からヒントを得たメニューが採用されているとのこと。
チキンヌードルの麺はツルっとしたうどんが使われており、深夜でも負担にならないおいしさでした。
そのほかメニューは、サーモンとごぼうのおかずや、サラダといったバランスのよい献立。デザートのヨーグルトとケーキまで、最後まで満足できる内容でした。
ワルシャワ到着前には、濃厚なトマトソースがよく絡んだペンネアラビアータの機内食も提供されました。こちらもメインのほかにフルーツやサラダが添えられており、バランスと満足感を感じるメニューでした。
客室乗務員との交流
サービスの合間に後部ギャレーにてパーサーのルーカスさんにLOTポーランド航空での仕事について聞きました。「国内線のとても短い路線からアジアへの超長距離フライトとバラエティに富んでおり、楽しく仕事が出来ています。特に東京を含めて北京とソウルへのアジア路線がお気に入りです」とのこと。
クリスマス時期に盛り上がりを見せるポーランドのクリスマスマーケットについては、「寒い時期に温かい雰囲気や地域ごとの違いを楽しめるマーケットでクラクフやヴロツワフのものがお勧めです。」とのこと。
ポーランドのクリスマスマーケットについて紹介した記事は以下をチェックしてみてください。
キャビンクルーのヴェロニカさんにも仕事について尋ねてみたところ、「なりたかった職業に就けてとても満足しています。人と人との交流を大事に考えています。」と笑顔で話してくれました。客室乗務員との話は旅の思い出をさらに豊かにできました。
営業部長による乗り継ぎ先案内と今後の展望
LOT Japan営業部長の小峰祐樹さんによると、ワルシャワからの乗り継ぎ先として特に人気があるのは、チェコのプラハ、スペインのバルセロナ、イタリアのミラノだそうです。重点的に販売したいのは、バルト三国に加え、クロアチアのザグレブやドブロブニクとのこと。
ロシア上空を飛べない影響で飛行時間は長くなりましたが、中西欧のエアラインに比べて短い飛行時間の有利さをアピールし、日本から直行便が無いもしくは便数が少ない目的地に行くことにPRしているそうです。
さらに、2025年3月末からの夏ダイヤでデイリーフライトを再開予定しており、集客を加速させたいと意気込みを話してくれました。
快適さとホスピタリティにあふれた「LOTポーランド航空」
LOTポーランド航空のエコノミークラス旅は、快適さとホスピタリティが感じられるもので、ポーランド旅行の素晴らしい幕開けを飾る経験となりました。
次回以降は、プレミアムエコノミークラスやビジネスクラスをぜひとも経験してみたいものです。現行のビジネスクラスは2-2-2配列の内装であり、この先の改装を経て競争力を高めるとのことで、期待が高まります。
[取材協力]:LOTポーランド航空
HP:https://www.lot.com/jp/ja
[Photo by 北島幸司&PIXTA]