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【世界ひとり飯21】ワルシャワのトランジットでカラフルなポーランド餃子

Posted by: 石黒アツシ
掲載日: Jul 19th, 2020.

世界50カ国以上を一人旅した筆者が、世界で出会い心に残った料理をご紹介。今回はワルシャワで、限られた飛行機の乗り換え時間を利用して食べる、色とりどりの餃子みたいなポーランドの「ピエロギ」です。

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ピエロギ


ワルシャワのトランジットがおすすめな理由

ヨーロッパの都市に向かう飛行機は、直行便よりも経由便が安いということがよくあります。ポーランドの首都ワルシャワの「ワルシャワ・フレデリック・ショパン空港」は、LOTポーランド航空の本拠地。ここがおすすめなんです。

ワルシャワまで、成田から11時間ほどのフライト。そこからヨーロッパ各地への便に乗り継げます。この空港は規模が小さくて、利用者も比較的少ないので、乗り継ぎ時間が45分でも大丈夫なんです。乗り換えが便利というのがおすすめポイント1です。

ウィーンからワルシャワ経由で成田に帰る際には、選択したフライトの都合で、ワルシャワで4時間30分のトランジット時間がありました。それもまたOK。空港はワルシャワ市街からたったの10㎞。数時間あれば軽く観光もできるんです。これがおすすめポイント2です。

ワルシャワの旧市街の古い町並みを歩く

ワルシャワ

ワルシャワは第2次世界大戦の戦火でその古い景観を失ってしまいましたが、その後復興が進んで、今では昔のかわいらしい町並みが戻りました。その中心ともいえる王宮前の広場を聖アンナ教会の鐘楼から見下ろすと、まるでミニチュアの世界です。

この辺りまで、空港からタクシーなら15分ほどで到着です。

コペルニクス像

空港にはポーランド出身のショパンの名前が付けられていますが、こちらは地動説のコペルニクスの像で、やはりポーランド出身。旧市街をちょっと歩くだけでも、見どころをいくつも楽しめます。

お目当てはピエロギ!迷わずこの店へ

ピエロギ

この日はトランジットまで4時間30分。わざわざ市街地まで行こうと決めた理由は、ポーランドの餃子のような食べ物「ピエロギ」を食べたかったから。「Zapiecek(ザピエチェク)」はピエロギの専門店で市内にいくつかの店舗がありますが、今回は空港へのバス停が目の前のお店へ。ここからならバスでも40分ほどで空港に戻れるので安心です。

ポーランドらしい料理をゆっくりいただく

このお店のおすすめポイントの一つは、メニューが写真付きでわかりやすいことと、ポーランドの伝統衣装を着ている店員さんがきびきびと手際のいいこと。キッチンのオペレーションもスムーズなようで、待たされることもなくささっと料理が運ばれてきます。

まずは伝統的なポーランドのスープとソーセージを

スープ

旅の途中でなんとなくせわしないとはいえ、食事はなるべくゆっくりとりたいもの。こちらは「木のボードにのった、本格的伝統の酸っぱいライ麦のスープ、新鮮な森のマッシュルーム入りと、グリルした白ソーセージ、西洋わさびとチャイブのせゆでたまごにパン」で、18.99ズウォティ(約510円)です。

スープが酸っぱいのはライ麦を発酵させた「ZAKWAS(ザクファス)」を使うから。すっきりとした飲み口で、しっかりと栄養素が体に届くといった感じがします。ソーセージはしっかりとした豚肉がハーブと塩・胡椒、にんにくで調味されていて、焼き目も香ばしく、ボリュームもあります。

お目当てのカラフルなピエロギをオーダーするなら

ピエロギの種類はなんと16。それぞれ1皿が9個からなんですが、できればいろんな味を楽しみたい。そこで、おすすめその1は「伝統的ピエロギプレート」。豚肉入り(2個)、チーズが入った基本のもの、基本のものにベーコン入り、以下同じく森のキノコ入り、肉とキャベツ、レンティル、キャベツと森のキノコジャガイモ、ロースとオニオンとパセリの9個が楽しめます。これで25.99ズウォティ(約700円)です。

でも、自分で16種類から選んでみたいなら、1個ずつのオーダーも可能です。最低9個からになります。写真は、基本のチーズのピエロギに、豚肉入り、ほうれん草とフェタチーズ、マッシュルームにクリームとパセリ、ターキーの胸肉とニンジン、サーモンとカマンベールチーズ、ザワークラウトと森のきのこの9つを選んだもの。この場合はどれでも1個2.95ズウォティ(約80円)で、9個で26.55ズウォティ(約720円)です。

グレービー

ソースは4種類で、グレービー(スモークしたベーコン、豚肉、玉ねぎ)、バター、サワークリーム、冷たいチーズソース、クランベリーの中から一つを選びます。店員さんに聞くと絶対グレービーだと推されたので、それにしました。

一つずつ味が異なるので、飽きることなく楽しめます。グレービーは、それだけでもおいしくて、どの味にも合いました。皮はベーキングパウダーを使うようで、モッチリしつつもふわっと膨らんだ感じ。見た目より軽く、おなかにたまらなそうですが、そこは粉もの、すっかり満腹になりました。

一人旅とトランジットとおいしいもの

しっかりと食べてから、まだ時間に余裕があったのでバスで空港に戻りました。

数時間の待ち時間があったら、空港から街まで出るのも選択肢の一つ。一人旅なら身軽に動けるので、短時間でも有効に使えます。でも、飛行機に乗り遅れたら大変なので、空港の職員に所要時間や戻る時間の目安、交通手段などを確認しておきましょう。もし食べたいものが決まっていたら、お店を事前に探しておいたほうが楽です。

ちなみに、同じくヨーロッパのハブ空港であるフランクフルト空港は、市街まで地下鉄で15分。ルフトハンザ航空を利用してトランジットに時間があるなら、本場のソーセージとビールを楽しみに街まで出るのもいいと思います。

では、旅行にもう一カ国プラス!トランジットでひとり飯を楽しんでくださいね。

Zapiecek
住所:Nowy Świat 64, 00-357 Warszawa, ポーランド
電話:+48 22 692 41 35
営業時間:日〜木 11:00〜23:00 金・土 11:00〜24:00
HP: http://www.zapiecek.eu/main.html[All photos by Atsushi Ishiguro]

石黒アツシ

Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。


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