【1週間の休みでブラジルは行ける】異世界の絶景!幻想的なラグーン「ブラジル・レンソイス」への行き方 

Posted by: もろたけいこ

掲載日: Jul 3rd, 2025

ブラジル北東部に位置する「レンソイス・マラニャンセス国立公園」は、世界でも類を見ない“白砂漠にラグーンが浮かぶ”絶景スポット。2024年にユネスコ世界自然遺産に登録されたブラジルの国立公園で雨季と乾季が織りなす奇跡の風景は、写真や動画映えも抜群で、日本人観光客にはまだあまり知られていない“穴場”の旅先。この記事では、レンソイスの見どころ、アクセス、ベストシーズン、現地ツアー体験などを網羅し、旅の魅力をわかりやすく紹介します。

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景

シーツのような砂漠に、奇跡の水たまりが出現する場所

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 1週間で行く

「レンソイス・マラニャンセス国立公園」があるのは、ブラジル北東部、マラニャン州。ここに広がる面積1,500㎢以上の広大な白砂の国立公園で、国内外から人気を博します。「レンソイス」とは、ポルトガル語で「シーツ」という意味。その名の通り、風に吹かれ波打つ白い砂の地形は、まるでシーツを何枚も広げたような不思議な景観です。

ただの砂漠と思いきや、この地の最大の特徴は、雨季になると無数の青いラグーンが出現するということ。砂丘の谷間に雨水が溜まり、天然のプールのような水たまりが次々と現れます。その様子は、まるで地上に出現した別世界。静まりかえった空間に、風の音と自分の足音だけが響きます。

ラグーンの水は、地下水や川の水ではなく、100%が“雨水”。そのため非常に透明度が高く、太陽の光に反射して青く輝き、世界に二つとない自然現象と言われる絶景が広がっています。

レンソイス・マラニャンセス国立公園

出現は年に一度。ベストシーズンは6月〜8月

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 仕組み

この幻想的なラグーンが現れるのは、毎年5月〜8月頃と言われています。特に6月中旬から7月にかけてはラグーンの水位が高く、透明度も最高。いわば“奇跡の絶景”を目にできる黄金のシーズンです。

それ以外の時期に行ってもラグーンは干上がってしまっていることが多いため、旅程を組む際はシーズンを要チェック。9月にはかなり小さくなります。

旅の計画を立てるなら、乾季が始まった直後で、かつラグーンが満水の6月下旬〜7月中旬がおすすめと言われますが、ラグーンが現れる様子は年によって異なるもの。そこでおすすめなのが、レンソイスのセスナツアーのパイロットさんのSNSのストーリーをチェックすること。筆者も後述する遊覧ツアーでお世話になった方ですがほぼ毎日フライトの様子をアップしているので目安になります。

実際に行ってみた!そのアクセスは?

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 バス

レンソイス・マラニャンセス国立公園の最寄り空港は、ブラジル・マラニャン州の州都サンルイス(São Luís)。そこから観光の拠点となる町バヘリーニャス(Barreirinhas)まで、チャーターした専用車あるいはバスで約4〜5時間の移動が必要です。

舗装されていない道も多く、乗り心地はお世辞にも快適とは言えませんが、大きなバスで行けば意外と問題なし。さらにブラジルの高速バスは日本の高速バスと変わらないほど快適です。4〜5時間かけても「この奥にあの景色が待っている」と思えば、不思議とワクワクしてきます。バヘリーニャスに到着したら、翌日以降のツアーを申し込みましょう。町には複数のツアー会社があり、ジープツアー、空撮ヘリコプター、星空観賞ナイトツアーなど、体験の選択肢は多彩です。

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バヘイリーニャス(Barreirinhas)

ラグーンツアーの選び方

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景  ラゴアアズール

広大な国立公園内には、さまざまなラグーンがあるのですが、以下のラグーンがおすすめです。

ラゴア・アズール(Lagoa Azul/青い湖)

アクセスしやすく、ツアーで必ず立ち寄る定番スポット。白砂と青い水のコントラストが美しく、晴れた日には空を映したような光景に。初心者にもおすすめで、最も“レンソイスらしい風景”が見られる場所といわれています。

ラゴア・ボニータ(Lagoa Bonita/美しい湖)

アズールよりも高い砂丘の上にあるため、360度見渡せるパノラマビューが魅力。急な砂の斜面を10分ほど登る必要がありますが、登頂した瞬間に広がる景色はまさに絶景。周辺に点在する複数のラグーンを見下ろせるのもポイントです。

ラゴア・ダス・エメラウダス(Lagoa das Esmeraldas/エメラルドの湖)

少し奥まった場所にあり、他のラグーンより観光客が少なめ。その分、静かにラグーンと向き合える穴場スポット。時間帯によって緑がかったエメラルド色に見えることもあり、その名にふさわしい神秘的な雰囲気が漂います。ラグーンの色や透明度、見え方は時間帯や天候によって変化するため、午前・午後両方のツアーに参加することで、異なる表情を楽しめるのもレンソイスの魅力のひとつです。

白砂の彼方へ。4WDで行くラグーンツアー体験

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 4WD

日本から1週間の休暇で向かった筆者がレンソイスを楽しめるのは2日間半。1つ目におすすめなのが、終日参加の4WDツアー。前述したラゴア・アズールと、ラゴア・ボニータを網羅する終日プランです。10人ほどのグループ混載ツアーで、ジープの荷台に乗って、白砂を突き進むアドベンチャー感満載の行程です。

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 持ち物

ガタガタ道を30分ほど走ると、いよいよ砂丘地帯に突入。白砂が視界いっぱいに広がる中をジープが登っていくと、「ラゴア・アズール(青い湖)」と呼ばれる美しいラグーンが現れました。裸足で砂の斜面を登りきると、そこには想像を超える絶景が。広がる白砂に、いくつもの青い水たまりが点在し、風が静かに吹いているだけ。音のない世界に包まれた感覚になります。

ブラジルの人にとってラグーンは海のような感覚で、多くの人が海水浴の用に楽しみます。ラグーンに入ってみると、水は驚くほど澄んでいて、ひんやりと心地よい温度。全身で自然と一体化するような、言葉にできない幸福感がありました。また、ラグーンは雨で形成しているのに、魚が泳いでいたり……。「どこからこの魚たちはやってきたのだろう?」と不思議に感じる景色が広がります。

ラゴア・アズールと、ラゴア・ボニータでは、フリータイムが2時間ほどありながら、ガイドさんの先導でグループで進んでいく形です。筆者は、ドローンを飛ばしたり、記念撮影をしたりして過ごしました。

サンセットの神秘に息をのむ

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 夕焼け

ツアーのクライマックスは、砂丘の上から眺めるサンセットタイム。太陽がゆっくりと沈んでいくにつれて、白い砂がオレンジに染まり、水面には空の色が映り込みます。ラグーンの青と、空の赤、そして砂の白が混ざり合う景色は、この世のものとは思えない美しさ。カメラのシャッターを切るのも忘れるほど、ただその光景を見つめていたくなる瞬間でした。

マストで参加したい!セスナ遊覧ツアー

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 遊覧ツアー

ジープでの砂丘ツアーでも十分にレンソイスの美しさは味わえますが、その全貌を知るには“空から見る”という体験が欠かせません。バヘリーニャス発着で楽しめるセスナ遊覧飛行(Voo panorâmico)は、この大自然をまるごと俯瞰できる贅沢なアクティビティ。

視界いっぱいに広がる白砂のうねりと、そこにぽっかりと浮かぶ無数の青いラグーン──まるで巨大なアート作品を空中ギャラリーから眺めているような感覚になります。「シーツ」と言われるレンソイスの魅力を感じるには、空から見てこそその魅力がわかるのではないか? と豪語したいほどの絶景です。

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 セスナ

飛行時間は約30分ほど。4〜6人乗りの小型機に乗り込み、離陸した瞬間から窓の外は一気に“異世界”へと変わります。地上からでは見られない全体像が眼下に広がり、曲線を描く砂丘、濃淡の異なるラグーン、時おり風に刻まれた砂の模様まで、細部にわたって観察できるのがこの遊覧飛行の醍醐味。

特に人気のルートでは、「ラゴア・アズール」や「ラゴア・ボニータ」など名所の上空を通過しつつ、人が立ち入れない奥地のラグーン群までぐるりと飛行。どこまでも続く白と青のコントラストが、ただただ幻想的で、言葉を失うほどの絶景が続きます。

  • セスナ遊覧ツアーの基本情報
  • 出発地:バヘリーニャス市内の飛行場(ホテル送迎付きが一般的)
  • 所要時間:おおよそ30〜60分
  • 費用の目安:30分のフライトで約630レアル(約17,000円)
  • 予約方法:現地ツアー会社や宿泊施設経由で手配可能。ハイシーズンは早めの予約推奨

遊覧飛行は基本的に晴天時限定で実施され、午前中のフライトが最もクリアに景色を見られると言われています。特に6月〜7月はラグーンの水が最も豊かで、絵画のような風景を堪能できます。

持ち物・注意点まとめ

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 ラグーン

また、実際に訪れてわかった持ち物リストと注意点をご紹介します。

  • 持ち物
  • 日差しが強いため、帽子・サングラス・日焼け止め、日傘は必須
  • 水着と速乾タオル(ラグーンで泳ぐため!)
  • サンダルは歩きやすいものを。裸足移動も想定
  • 飲み水(ツアー中はランチタイム以外、入手困難)
  • 撮影機材(スマホは防水ケース推奨。レンソイス内はドローン可です)
  • 注意点
  • 英語が通じないことも多いので、ツアー申し込み時には要確認
  • 虫よけも持参すると安心(夕方は蚊が出る)
  • バヘリーニャスでは、クレジットカードが使えない場所もあるため現金も用意を

日本から1週間でレンソイスへ行くプランとは?

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 プラン

最後に、実際に筆者が1週間で向かったプランを紹介します!

  • 0日目 夜便
  • 仕事終わりにエチオピア経由でサンパウロを経由し、サンルイスへ!

  • 1日目
  • サンルイスで体力を温存

  • 2日目
  • 早朝にバスでサンルイスから高速バスでバヘリーニャスへ(約4.5時間)
    午後にセスナツアーに参加!

  • 3日目
  • 4WDジープでツアー

  • 4日目
  • バギーツアーに参加。夜の高速バスで、バヘリーニャスからサンルイスへ移動。
    深夜便で、サンルイスからサンパウロへ!

  • 5日目〜6日目
  • 朝、サンパウロ着。10時間ほど観光。サンパウロからエチオピア経由で日本へ!(トランジットを含めると所要時間は23時間半〜24時間ほど)

  • 7日目
  • 日本へ帰国

というプランでレンソイスを悔いなく楽しむことができました。

“穴場”である今こそ行くべき、地球最後の絶景

ブラジル レンソイス 世界遺産 絶景 一生に一度は見たい

レンソイス・マラニャンセス国立公園は、「世界の絶景」と呼ばれる場所の中でも、その美しさと静けさが群を抜いています。SNSに映えるスポットを求める旅人にも、誰にも邪魔されず自然に身を委ねたい人にも、ここは唯一無二の答えをくれる場所。

南米に行くならアマゾンやリオだけじゃもったいない──そんなことを実感できる、奇跡の旅体験でした。“ラグーンの見られる数ヶ月”という限られた時間にだけ開かれるこの世界。静寂の白砂に、青い水面が浮かび上がる奇跡を、ぜひ体験してみてください。

©︎Keiko Morota

PROFILE

もろたけいこ

Keiko Morota ライター/テレビプロデューサー

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

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