日本ではなかなか馴染みのないフランス・ブルターニュ地方の街、ディナン。大戦時に戦火を逃れたこの街には中世の面影が残り、騎士や城など中世ヨーロッパの世界が好きなヨーロピアンに人気があります。
中世の世界を体験できる街ディナンとはどんなところでしょうか。それでは中世のフランスの街を歩いてみることにしましょう。
町を一望できる時計塔
かつてディナンの町は、城壁にぐるりと囲まれていました。しかしそれも取り壊され、今は一部だけが残っています。
そんなディナンの町を一望できるのが、15世紀に建てられた時計塔。最上階からは、青みのかかった灰色の屋根が連なるディナンの町や緑溢れるランス渓谷の美しい景色を見ることができます。この塔に登り、澄んだ空気をいっぱい吸い込むと晴れ晴れとした気持ちになりますよ。
中世の木骨組みの建築物が残る町
ディナンには、15〜16世紀の木骨組みの建物が現在も残っています。まるで中世の世界に迷い込んだように思えるほど、当時の風景そのままの姿。この町には中世の頃から変わらない静けさが今もただよっているのです。
映画や本の世界で見た中世の一コマに身を置くことができますよ。
サン・マロと繋ぐディナン港
かつてブルターニュのサン・マロとディナン港の間には貿易船が行き交っていました。現在は廃止されましたが、遊覧船が運行しています。この小さな港では、ゆったりと港沿いを散歩するのが気持ちがいいですよ。
7月に行なわれる中世のお祭り
ディナンでは2年に1度中世のお祭りが7月に開催されます。中世の世界観が好きな人たちが集まり、町は騎士などに変装した人々で溢れかえります。馬上槍試合などが行なわれ、町は陽気な中世の世界へ変化します。
フランスの中世の世界を思い描きながら、ゆっくりと散策してみましょう。ふと中世の騎士の面影を見ることができるかもしれません。
[Dinan Vallée de la Rance]
[地球の歩き方 フランス 07-08]
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