【死者の日に訪れたい!グアナファト観光完全ガイド】治安や行き方も!フォトジェニックな街歩き&おすすめカフェ現地ルポ|メキシコの世界遺産

Posted by: もろたけいこ

掲載日: Oct 22nd, 2025

メキシコ屈指の美しい街、グアナファト。毎年11月1日と2日に行われる「死者の日(Día de Muertos)」には、街全体がオレンジ色のマリーゴールドとカラフルな装飾で華やぎます。そう! ここはピクサー映画『リメンバー・ミー』のモデルの1つとされる街。亡き人を偲びながらも、音楽と笑顔に満ちた明るい祭り——それが「死者の日」です。丘の上から見下ろすパステルカラーの家並み、石畳の坂道に並ぶ雑貨店やカフェ、そして街を包むあたたかな祈りの空気。グアナファトは、写真映えと文化体験のどちらも満喫できる、まさに「色彩の街」です。死者の日を前に、まるで絵本の世界のような丘の上から見下ろすパステルカラーの家々、絶景フォトスポット、人気カフェやおすすめグルメ、行き方からお土産情報まで、初めての方にもわかりやすくご紹介します。

グアナファト メキシコ 死者の日 空撮 世界遺産 リメンバー・ミー 映画2

死者の日とは “生と死”を祝うメキシコの伝統

メキシコ グアナファト PIXTA

世界一カラフルとも言われるグアナファトの街

「死者の日」は、先祖や亡くなった家族を迎え、語らい、感謝を伝えるメキシコの伝統行事。カトリックの「諸聖人の日」と先住民の死者信仰が融合して生まれたといいます。グアナファトでは街のいたるところに“オフレンダ(祭壇)”が並び、そこを飾るのは、写真や故人の好きだった食べ物、キャンドル、花々など。色鮮やかなマリーゴールドの花びらが道に溢れ、家々や広場ではキャンドルが灯り、音楽と笑顔があふれます。

メキシコ 死者の日 キャンドル イメージ PIXTA

夜になると、墓地や広場にはキャンドルの灯りがゆらめき、音楽隊や仮装した人々が練り歩くパレードが始まります。まるで映画の世界さながら! 観光客もフェイスペイントを体験できるスタンドがあり、骸骨メイクを施して一緒に参加することもできるんだそう。大人も子どもも笑顔で踊る姿に、命の循環を祝うメキシコの心を感じます。

グアナファトの街歩きと絶景ポイント

グアナファト メキシコ 死者の日 ピピラの丘 世界遺産2

カラフルな壁や花々で彩られた路地裏、アートが描かれた通りなど、どこを切り取ってもフォトジェニックなグアナファト。カメラ片手に、自分だけの“色の旅”を撮り歩きましょう。カラフルな街を丘から見下ろしたら、今度は下から楽しむためにぜひ街歩きを。筆者おすすめのフォトジェニックスポットを紹介します。

ピピラの丘

グアナファト メキシコ 死者の日 ピピラの丘 世界遺産 空撮2

グアナファトは、丘陵地にカラフルな家々がぎっしりと並ぶ世界遺産の街。特に「ピピラの丘」から眺める風景は必見! 丘の上に立つ英雄ピピラ像の展望台からは、街全体を一望できます。

ここは写真愛好家の間では「最も美しいメキシコの街並み」として知られ、日の入り前後の時間帯が特におすすめです。赤・黄・青・ピンクの建物が折り重なるように広がり、夕暮れ時にはオレンジとピンクに染まる街並みがロマンチック。ここから街を夕焼けから夜景まで眺める体験はマスト! 必ず一泊する旅程にしましょう。

また、ここへはケーブルカーでのアクセスがおすすめ。往復で買うとチケット代が安くなります。

グアナファト メキシコ 死者の日 ピピラの丘 世界遺産 夕焼け

夕焼けになるとまた美しい

Monumento Al Pipila
所在地 Cerro de San Miguel S/N, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
Funicular(ケーブルカー乗り場)
所在地 De La Constancia 17, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
営業時間 
月曜〜土曜日 8:00~21:50
日曜日 10:00~20:50
https://funicular.mx

キスの小道

グアナファト メキシコ 死者の日 キスの小道 口づけの小道

街全体が絵になるグアナファトの中でも、「キスの小道(Callejón del Beso)」は恋人たちの聖地として人気。細い路地の向かい合うバルコニーでキスを交わせば永遠の愛が叶うという伝説も。観光客に大人気の撮影スポットとなっています。早めの時間に訪れると混雑せずにゆっくり写真を楽しめます。

Callejón del Beso(キスの小道)
所在地 Belén 22, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ

クラシックな建物で必見 グアナファト大学の階段&フアレス劇場

グアナファト メキシコ 死者の日 グアナファト大学

グアナファト観光で外せないのが、グアナファト大学周辺とフアレス劇場前のエリアです。街の中心にそびえるグアナファト大学は、まるで映画のワンシーンのように美しい長い石段が特徴。荘厳な白い建物と階段を背景にすれば、誰でも映画の主人公になったような一枚が撮れます。フォトジェニックなスポットとして、観光客にも地元の人にも大人気です。

一方、すぐ近くのフアレス劇場(Teatro Juárez)周辺は、昼と夜でまったく違う表情を見せます。昼間はクラシカルな建築とカフェテラスが並び、穏やかな時間が流れますが、夜になるとライトアップされ、黄金色の光に包まれた幻想的な雰囲気に。

そしてこの場所をより特別にしているのが、街角で響くマリアッチの演奏。映画『リメンバー・ミー』の世界そのままに、陽気なギターとトランペットの音色が広場を満たします。劇場前の通りには、壁面アートや花で飾られたカラフルな路地も多く、どこを切り取ってもSNS映え間違いなし。夜風に吹かれながら、マリアッチに誘われて音楽を楽しむひととき。それこそが、グアナファトらしい至福の時間です。

グアナファト メキシコ 死者の日 マリアッチ

劇場前のマリアッチ

グアナファト大学
所在地 C. Pedro Lascurain de Retana #5, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
https://www.ugto.mx
フアレス劇場
所在地 De Sopena 10, Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ

橋の上でお茶できる人気カフェ Santo Café

グアナファト メキシコ 死者の日 Santo Café 人気カフェ

フォトスポットとして有名なのがこのアーチ。なんと橋の上がテラス席となっており、「綺麗な街を見ながらコーヒーを飲める!」と人気のカフェ・サント・カフェ(Santo Café)です。小さな橋の上に建つテラス席からは、石畳の道とカラフルな家並みを見下ろせ、フォトジェニックな風景が広がります。昼下がりの柔らかな光に包まれながらコーヒーを味わえば、グアナファトの日常に溶け込むような気分に。

写真好きなら外席がおすすめで、アーチ越しに街を望む構図は絶好の撮影ポイントです。橋の上の席は人気が高く、待ち時間が長くなることも。朝の早い時間帯や、時間帯を選んで訪れるのが安心です。

Santo Café
所在地 Campanero, Del Campanero 4, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
営業時間
日曜〜木曜 9:00~22:00
金曜、土曜 9:00~23:00
定休日 火曜日
https://www.santocafegto.com

Plaza de San Roque周辺のパステル住宅街

グアナファト メキシコ 死者の日 フォトスポット

こちらは、なんの変哲もない住宅街ですが、パステルカラーの民家が可愛すぎるのでご紹介です。グアナファトの街巡りで筆者が一番キュンとした場所です。民家なのでご迷惑をかけないように撮影しましょう。

グアナファト メキシコ 死者の日 フォトスポット

ブーゲンビリアも美しい

Plaza de San Roque
所在地 Del Truco 9-11, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ

隠れフォトスポット Cda. de Mexiamoraにある狭いカラフルな小道

グアナファト メキシコ 死者の日 フォトスポット

狭い小道にカラフルな壁が連なるところもグアナファトの魅力。そんな道を探し当てるのは至難の業ですが、この広場を起点に散策すると可愛い壁がたくさんあります!

ほとんどが民家なのでお住まいの方に迷惑にならないように写真を撮るのが前提ですが、地図を見ずにただ勘で歩き回るだけでも楽しくなってしまう場所です。朝の人が少ない時間に撮影すると迷惑にならず、撮影しやすいのでおすすめです。

グアナファト メキシコ 死者の日 フォトスポット

Cda. de Mexiamora
所在地 メキシコ 〒36000 グアナフアト ソナ・セントロ

グアナファトの治安について

気になる治安ですが、グアナファトはメキシコシティなど比べると安全と言われています。実際に訪れて、グアナファト中心地(フアレス劇場前)は夜遅くでも人通りが多く、不安に思うことはありませんでした。

一方で宿泊はできるだけ繁華街の近くにしておくとディナーやお酒を楽しんだ後でも安心して帰ることができます。実は、グアナファトは石畳の細い路地が多く、タクシーが入れないエリアも少なくありません。そのため、「夜はタクシーで帰れば安心」という一般的な方法が使えないことも。宿泊先の場所は、夜間のアクセスも考えて選ぶと安心です。

日中の大通りや市場周辺など人が密集しているところは念の為、スリに気にかけるようにしましょう。

カラフルで可愛い!グアナファトのお土産選び

グアナファト メキシコ 死者の日 お土産

死者の日が一大イベントだからこそ、年中死者の日を模った雑貨が販売されています。グアナファトは芸術と工芸の街としても知られ、手作りの雑貨やアクセサリーが充実しています。特に手描きの陶器、骸骨モチーフの民芸品やアレブリヘス(空想上の生き物をかたどったメキシコの民芸品)などは、思い出を持ち帰るお土産にぴったりです。

市場「メルカド・イダルゴ」では、手頃な価格でTシャツやバッグ、スパイス、チョコレートなども手に入ります。見ているだけで心が弾む色の世界を、ぜひお土産として持ち帰ってみては?

グアナファト メキシコ 死者の日 お土産

イダルゴ市場
所在地 Av. Benito Juárez Mercado, Hidalgo, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
営業時間 8:00~20:00

グアナファトで味わうカフェとグルメの魅力

グアナファトはカフェ文化が盛んな街。街歩きの途中で立ち寄りたいおいしいカフェと、すぐ近くの絶品ベーカリーをご紹介します

Café Conquistador(カフェ・コンキスタドール)

グアナファト メキシコ 死者の日 カフェ Café Conquistador

58メキシコ・ペソ(約480円)

グアナファトで人気のコーヒースポット「Café Conquistador」は、街歩きの途中にぴったりの小さなカフェ。自家焙煎の豆で淹れるコルタード(58メキシコ・ペソ)は、濃厚なエスプレッソとまろやかなミルクが重なり、疲れた体を優しく癒やしてくれます。店内には香ばしいアロマが漂い、静かに過ごす午後のひとときはまるで時間が止まったかのよう。

グアナファト メキシコ 死者の日 カフェ Café Conquistador

コーヒー豆の種類も豊富で、お土産として買って帰るのもおすすめです。基本はテイクアウト中心ですが、近くには系列のカフェもあり、ゆっくり座って味わうこともできます。

Café Conquistador
住所:Positos 35, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
営業時間:8:00〜23:00

Casa del Rector Hotel Boutique(カサ・デル・レクトル・ホテル・ブティック)

グアナファト メキシコ 死者の日 絶品パン

クロワッサン 50メキシコ・ペソ(約420円)

さらに贅沢な朝を迎えたいなら、「Casa del Rector Hotel Boutique」のカフェへ。焼きたてのクロワッサンや香ばしいパンが評判で、宿泊者でなくても気軽に利用できます。すぐ隣には先ほど紹介したCafé Conquistadorがあり、テイクアウトしたパンをコーヒーと一緒に味わえば、グアナファトの街並みを眺めながら過ごす至福の朝に。

屋上テラスにはバーも併設され、夜にはライトアップされた街を一望できます。朝は香り高いパンとコーヒー、夜は星空とカクテル。このホテルは、一日を通してグアナファトの魅力を味わえる特別な場所です。

Casa del Rector Hotel Boutique
所在地 Positos 33, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
https://www.casadelrector.com

Casa Valadez · Anfitrión & Gourmet(カサ・バラデス)

グアナファト メキシコ 死者の日 タコス Casa Valadez · Anfitrión & Gourmet

ステーキタコス 350メキシコ・ペソ(約2,900円)

絶品タコスを味わいたいなら、フアレス劇場前にある老舗レストラン「Casa Valadez · Anfitrión & Gourmet」がおすすめ。劇場前の広場ではマリアッチの音楽が響き、いつも活気に満ちた雰囲気です。

看板メニューのタコスは地元でも評判で、香ばしいトルティーヤと柔らかい肉の旨みが絶妙です。筆者のおすすめはステーキを使ったタコス! 香ばしいトルティーヤに柔らかいステーキがたっぷり。肉の旨みとスパイスの香りが絶妙に重なります。

少し贅沢な価格ですが、日本では味わえない本場の味です。また、「死者の日」限定で特製ソースを添えたメニューも登場するそう。ランチタイムはもちろん、ライトアップされた劇場を眺めながらのディナーにもぴったりの一軒です。

グアナファト メキシコ 死者の日 タコス Casa Valadez · Anfitrión & Gourmet

エビたっぷりのタコスも絶品

Casa Valadez · Anfitrión & Gourmet
所在地 Jdn. de la Unión 3, Zona Centro, 36000 Guanajuato, Gto., メキシコ
営業時間 9:00~23:00
https://www.casavaladez.com

メキシコシティからの行き方

グアナファト メキシコ 死者の日 メキシコシティ バス

グアナファトへは首都・メキシコシティからバスでのアクセスが一番手軽で便利です。長距離バスが中米では発達しており、特にこの路線はリクライニングシートやモニター付きで、スペイン語のみですが映画も楽しめるなど、飛行機のエコノミー席より快適。所要時間は、最速便で 約4時間30分〜5時間前後です。

毎日複数便運行されており、選びやすいのも嬉しいポイント。席の予約を事前にすることで安心です。また交通渋滞や悪天候により、所要時間が延びる可能性があります。特に帰国日の場合などは余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

  • おすすめバス会社
  • Primera Plus 
  • この路線を定期的に運行しており、所要時間・便数とも安定しています。
    https://www.primeraplus.com.mx

  • ETN Autobuses
  • やや価格が高めですが、その分安心して利用できます。
    https://etn.com.mx

グアナファト メキシコ 死者の日 マリアッチ リメンバー・ミー 映画

まるで映画『リメンバー・ミー』の世界に迷い込んだかのような、色と音楽に満ちた街、グアナファト。「死者の日」には、その幻想的な世界が現実となり、光と祈りが街全体を包み込みます。たとえその季節に訪れなくても、カラフルな街並みと人々の温かさが、いつでもあなたを迎えてくれるでしょう。ここは、訪れるたびに“生きる喜び”を思い出させてくれる場所です。

©︎Keiko Morota
※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※店舗営業については最新情報をご確認ください。

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PROFILE

もろたけいこ

Keiko Morota ライター/テレビプロデューサー

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

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