天から舞い降りたドレープカーテンのように美しく豊かな緑のひだ。チェコ共和国の東部、モラヴィアには、こんな不思議美しい丘風景が広がっています。
あまりにも広大な丘陵地帯の、どこまでも続く草原や畑、果樹園。これらの絶景は、自然の起伏を生かしながら大地を耕したり、苗を植えたりした結果生まれたものなのです。
四季それぞれの色合い
春。サクランボ農園では、桜の花が満開。規則正しく並ぶ、綿毛のような桜の列に思わず目を奪われます。
緑輝く初夏。この地の最も美しい季節とも言えます。緑の丘がここまで美しく感じるのは、人が耕したことによるラインが、緑のじゅうたんにアクセントを施しているからです。
夏。こちらを見つめる一面のひまわりが見事! 大地のエネルギーを最も感じる季節です。
秋が近づくと、ぶどう園はグラデーションに。本当に、感心してしまうくらいまっすぐな列です。
小麦畑も黄金色に染まってきました。
刈り取られた畑、耕しただけの畑、まだ茂っている畑。大地のコントラストが生み出すパッチワークのような風景もまた素敵です。
手つかずの自然の絶景はもちろん素晴らしいもの。でも、人の手が加わることによって生み出された絶景には、何だか愛しさまで感じてしまうのです。
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