美食の国イタリア、ついおいしいものばかりに目がいってしまいますが、実は食事にまつわる様々な文化の発展国でもあります。そのひとつが、テーブルコーディネート。
素敵なテーブルコーディネート憧れるけど、なんだか大変そう・・・と思われるかもしれせんが、そんなことはありません。先日、フィレンツェで開かれたテーブルコーディネートの展示会場から、テーブルコーディネートの基本の4つコツを、そしてそれを今すぐ自宅の食卓に簡単に取り入れられるアイデアもお伝えします。
これをおさえれば、日々の食卓がちょっぴり楽しくなりますよ。
見本展に見る、これだけ抑えたいテーブルコーディネートの簡単なコツ
フィレンツェ市主催のイベントで、イタリアの食事だけでなくそれにまつわる文化そのものに注目しようということで、テーブルコーディネートの展示会がバルディーニ美術館で行われました。
中世の有力貴族であったバルディーニ家の豪華な屋敷あとの美術館に飾られた美しい食器たち、見ているだけでため息がでそうです。
いや、家にはこんな高価な食器なんかないから、と言わないでください。必要なのは高価な食器ではありません。テーブルコーディネートは、次の4つのコツさえ抑えれば簡単に自宅の食卓にも取り入れることができるのです。
では、そのテーブルコーディネートのコツとは何か、展示会場のこちらのテーブルを例に見てみましょう。
コツ1)テーブルのコーディネートのテーマを決める
こちらのテーブルのテーマは、「収穫作業が終わった後、家族でディナー」。大変な収穫作業を終えての、家族みんなで囲むご褒美ディナーといったところでしょうか。
テーブルをコーディネートするに当たって、テーマを決めておくとコーディネートがまとまりやすくなる効果があります。
コツ2)テーマにあったアイテムを飾る
ここでは、収穫物のりんごが飾られています。美しく実を結んだりんごが、収穫の喜びを一層感じさせてくれますよね。
コツ3)色を合わせる
そして、コーディネートを統一感あるものにする最も簡単で有効な方法が色を合わせること。
こちらのテーブルでは主役のりんごの色と同じ、赤いグラス、椅子、そして同系色のオレンジのお皿でそろえられています。そしてお皿の金縁はグラス、カラトリー、椅子の縁取りと揃っており、全体的に統一感のあるコーディネートとなっています。
コツ4)あとは自由に、楽しく!
これらのコツを押さえたら、あとは楽しくテーブルを飾りましょう。
テーブルに置くのはお皿とコップだけとは決まっていません。こちらのテーブルには小さな雉子の置物と、家を描いたポストカードが飾られていました。雉子の置物は、テーブルコーディネートの色のひとつ、金色で統一感を保ちながら、収穫作業をしていた畑にひょっこり現れたように、遊び心たっぷりに飾られています。家族をイメージして飾られた家のポストカードも、屋根の色がさりげなくテーブルコーディネートの色と合って、統一感を保っています。そこに「おつかれ〜!」なんてメッセージを書いても楽しいですよね。
実際にやってみよう!
素敵なテーブルコーディネート憧れるけど、そんなに食器もないし、買いそろえるのもめんどう・・・という方も、今すぐご家庭で、簡単に実践できる便利なアイテムがあります。
それは、安くで簡単に手に入る「紙ナプキン」、そして、日本の伝統「箸置き」です。
紙ナプキンは色もデザインも豊富、様々な種類が安く売っていますよね。これを1枚食卓に添えることで、テーブルコーディネートのテーマやカラーを持たせることができます。
例えば、写真の一番上の紙ナプキン、お誕生会にぴったりの柄ですよね。このナプキンの色に合わせた色の花を飾ったり、または同系色の折り紙やリボンなど飾り添えたりするだけで、ぐっとテーブルコーディネート感がアップします。
そして、もう一つ、テーブルに花を添えてくれるアイテムが「箸置き」。普段使わないというかたも、日本のこの伝統をちょっと見直してください。こちらも色んなデザインのものがあり、安く手に入るものです。
でも、例えば、写真左下の花びらの形の箸置きは、お花見の時期にテーブルに用意して、花を一輪飾れば、これも立派なテーブルコーディネートの出来上がりです。
コツは、テーマと色、そして一番大切なことは、そう、楽しむこと! 楽しんで飾った食卓は、必ず楽しい食事の場になるはずです。ちょっとマンネリしていた食卓に、テーブルコーディネートの色を添えてみませんか?
[Photos by Ryoko Fujihara & Shutterstock.com]]
Ryoko Fujihara フォトグラファー&ライター
イタリア・フィレンツェ在住フォトグラファー&ライター。東京でカメラマンとして活動後、’09年、イタリアの明るい太陽(と、おいしい食べ物)に魅せられて渡伊。現在、イタリアで撮影・執筆活動をしつつ、更なる美しい景色を求めてカメラ片手に旅を続けている。
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