世界中にはかつて刑務所だった場所を改築しホテルへと変貌を遂げた場所がいくつか存在します。刑務所の外観そのものを生かしたものから、おしゃれなデザイナーズホテルとなったものまでその様式は様々で、もちろん宿泊可能の元・刑務所ホテルの数々。「ちょっと不気味で怖いけれどなんだか泊まってみたくなる・・・」そんな遊び心を刺激するような珍ホテルをご紹介したいとおもいます。
1. Langholmen Hotel (スウェーデン)
スウェーデンのストックホルムにあるこのホテルは、1700年代に使われていた女性刑務所を改装し華麗な変貌を遂げた成功例のひとつです。無駄のないシンプルな外観でありながら、木材をふんだんに使うなど、北欧らしい温かみのあるデザインは男女問わず大人気。リピーターも多いんです。ホテル内には当時の歴史を振り返るギャラリーも常設されていますが、もっと知りたいという方には併設されている牢獄博物館がおすすめ。週末になるとガイド付きツアーも参加可能です。
電話: +46 8 720 85 00
2. The Liberty hotel (アメリカ)
一見煌びやかなショッピングモールのように見えるこの場所は、アメリカのボストンにある元刑務所を改装したホテルです。1870年から1996年まで刑務所として使われていましたが、大規模なリノベーションを経てブティックホテルとして華麗にデビュー!「元刑務所」と聞かされなければ絶対に気付くことのなさそうなこのホテルですが、街中からのアクセスも良く部屋の窓からはチャールズ川も見えるという特典付き。お値段も少々高めですが、「非日常」を味わいたい方にはぴったりのホテルですね。
電話番号: +1 617-224-4000
3. Malmaison Oxford (イギリス)
(C) Malmaison Oxford
イギリスオックスフォードにあるこのホテルは、ビクトリア時代に使われていた刑務所をリノベーションしたもの。当時の設計を生かしてデザイン・改築したことに加え、ホテル内の照明が暗めに統一されているため、刑務所の雰囲気を存分に堪能することができます。モダンでスタイリッシュな客室はアニメティなども充実しており、ゆっくりとくつろげるような作りになっています。競争率の高い場所にあることもありその人気ぶりは凄まじく、このホテルに泊まるために一年前から予約する人も少なくないのだとか。
電話番号: +44 1865 689944
4. Karosta prison hotel (ラトビア)
20世紀にナチスとソビエトの軍事刑務所として使われていたこのホテル、普通のホテルじゃないんです。他のホテルは大規模なリノベーションなどを行っていますが、このホテルに関してはその当時そのままの姿を一貫。そしてこのホテルに泊まる人はあることをしなければいけません。それは「囚人として扱われることに承諾する」、という内容の契約書にサインをすること。サイン後は警備員の言うことに口答えはできず、罵声を浴びたり罰を受けたりと、その様子はなんとも看守と囚人そのものです。ただこのホテル、当時たくさんの囚人がここで処刑されたことから心霊スポットとしても有名なので、泊まる方は覚悟が必要かもしれません。
電話番号: +371 26 369 470
5. HI-Ottawa Jail Hostel (カナダ)
(C) HIHostels.ca
鉄格子の扉を開けるとそこには小さなベッドがひとつだけポツリとある、この元刑務所のホテル。清潔感こそあるものの、窓などはなく廊下も薄暗い作りになっているのでホテルに漂う不気味さは否めません。というのも、ここもKarostaホテル同様たくさんの処刑が行われた刑務所のひとつ。実際に絞首刑を実行するために使われた部屋もあり、これらはホテルで毎日開催される館内ツアーで見学可能です。ちょっと怖いような気もしますが、ある意味で貴重な経験になること間違いなし。興味がある方は参加してみると良いかもしれません。
電話番号: +1 613-235-2595
いかがでしたでしょうか? 華麗な変貌を遂げたブティックホテルから、ちょっと不気味な雰囲気をもつ「ザ・刑務所」のものまで世界中にはたくさんの元刑務所ホテルが存在します。時代が変われば決して踏み入ることのできなかった場所ですが、話のネタとしても泊まってみる価値はあるかもしれません。