日本との関係重視を訴えるユン大統領の支持率が低下
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日韓関係、これはネットでは最も議論が活発になるトピックで、政治や歴史の問題もあり日本人にとって難しい問題です。
2022年5月、日本との関係重視を訴えるユン・ソンニョル大統領が就任しましたが、8月12日に韓国ギャラップが明らかにした最新の支持率によると、ユン大統領の支持率が25%、不支持率が66%となりました。就任時の支持率52%から大幅に低下しています。
もちろん支持率低下の背景にはさまざまな理由が考えられますが、この数字をみると、多くの韓国人が日本との関係改善を望んでいないようにも映ります。
世代によって異なる韓国人の対日認識
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しかし、国際会議や出張で何回も訪韓し、韓国人の親友が3人ほどいる筆者からすれば、これは普段道を歩いている韓国人の心情を反映していないのです。
まず、世代によって韓国人の対日認識は異なります。日本による植民地時代もあり、年配層では日本をよく思わない人が多いのは当然の結果ですが、戦争を経験していない若年層は、日本のアニメやポップカルチャーなどに生まれたときから馴染んできた世代で、むしろ親日、複雑な関係だが日本には悪い印象はないと考える人が多いのです。
若者たちはスマホで日本の情報をチェック
今日、国民の平均年収で韓国は日本を上回るほど経済成長を遂げ(もちろん格差も社会問題となっているものの)、ソウルのミョンドンやカンナム、プサンのナンポドンなどでは買い物を楽しむ若者の姿が毎日絶えません。
韓国は5Gなど通信環境が日本より発達しており、スターバックスやマクドナルドでは、スマートフォンから目を離さない高校生があちらこちらで見られます。それらの姿は東京の渋谷や原宿と何ら変わりません。そういった若者たちは簡単に日本の情報をチェックでき、SNSを使って日本人とのやり取りを無料でできるのです。
日本のメディア報道との乖離
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上述のように、そういった若者たちは学校で歴史教育を学ぶものの、日本の文化に生まれながら触れてきた世代でもあり、日本に興味を持つ世代でもあります。近年は新型コロナウイルスの影響で日韓の人々の往来は大きく制限されていますが、日本へ旅行に来る韓国人は若い世代を中心に増加しているのです。
普段、日本国内で生活をしていると、韓国の悪いところを意図的に抽出した報道が目立つように感じられます。それが韓国市民の意見だと無意識のうちに認識し、日韓関係の冷え込みに繋がってしまうことが残念でなりません。韓国の若年層の対日認識と日本のメディア報道には大きな乖離があるのです。
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