自分に好意を寄せてくれている人には、なんだかこちらも好意を感じてしまいますよね。国同士の関係も一緒で、〇〇は親日国と聞くと、自然と相手国にも好感を覚えてしまいます。

そこで今回は電通が行った「ジャパンブランド調査2017」の結果から、日本に高い好感度を持っている国ランキングを紹介したいと思います。どこか海外に行きたいと思ったら、このランキングを参考にすると、旅先でいい思いをできるかも!?
第10位→第6位

最初は第10位から第6位まで。ちなみに上述の調査は、20の国と地域に対して、親日度の調査を行っています。
具体的には中国、香港、台湾、韓国などの東アジアの国々。そしてインド、シンガポール、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、フィリピンなどのアジア圏。さらにはオーストラリア、アメリカ、カナダ、ブラジル、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、ロシアなどですね。
その中で、以下が第10位から第6位になります。
第6位・・・マレーシア
第7位・・・インドネシア
第8位・・・ロシア
第9位・・・インド
第10位・・・シンガポール
主に東南アジアの諸国がランクインしました。

日本政府観光局によると、シンガポール、マレーシア、インドネシアからは2016年に年間30〜40万人ほどの人が日本を訪れているそうです。観光庁の『訪日外国人消費動向調査』を見ると、9割近くが「また来たい」と思ってくれている様子。
日本に好意を持つから来てくれるのか、日本に来てくれたから好意を持ってくれたのかは分かりませんが、東南アジアにおける日本の好感度は高いようですね。

インドに関しては同国を旅しているとき、知人の会社の事務所で出会った50代前後のインド人ビジネスマンから、「日本には尊敬の念を抱いている」と親しみを込めて言われた経験があります。
細かくは覚えていませんがODA(政府開発援助)で、故郷のインフラか何かが整備がされたと教えてくれました。
外務省の情報を調べてみると、インドや東南アジア各国でさまざまな活動を行っていると分かります。こうした地道な貢献も、日本人に対する評価に大きな影響を与えているのかもしれませんね。
第5位→第1位

次はTOP5を紹介します。
第1位・・・タイ、フィリピン、ベトナム
第4位・・・香港
第5位・・・台湾
と、第1位が同率で3か国並ぶ結果に。こちらも同じく東南アジアの国々ですね。フィリピン、ベトナムからの観光客に関しては年間で30万人ほどですが、タイの人については2016年に90万人も日本を訪れています。
こうした国々には、日本の企業も多く進出していますよね。筆者の知人や親族も、ランクインした東南アジアの国々で懸命に働いています。
台湾の人については416万人とけた違いの訪日客数になっています。同国の人口は2300万人ほど。そのうちの400万人が年間で日本を訪れていると考えると、すごい数になります。

ただ、たくさん人が来てくれる、交流が多いからといって、単純に親日度と絡めて考えられない難しさもあります。日本に最も遊びに来てくれている国の人は、中国と韓国の人たち。それぞれ637万人と509万人になっています。日本の企業も多く進出している国のはず。
しかし残念ながら今回の調査で、ご近所の中国と韓国の人たちはランクインしませんでした。

どこの地域でも、お隣同士の国は地理的にも歴史的にも関係が近すぎて、お互いに複雑な感情を抱いてしまいがちだと聞きます。逆に遠すぎると相手を意識する機会が減ってしまいます。
以上の結果を見ると、アジア圏以外で唯一ランクインしている国はロシアでした。その理由はやはり、ヨーロッパの中でも唯一「近所」にある国だからでしょうか。
筆者の暮らす富山県には一時期、中古車の買い付けで大量の極東ロシア人が日本海を渡って仕事に来ていました。併せてさまざまな日本の家電も“爆買い”していましたが、自動車をはじめとする性能の優れた日本製品を通して、好意的な日本人観を育んでくれているのかもしれませんね。
ロシアには日本に滞在経験のある友人も多いですが、少なくない人が村上春樹を愛し、相撲や柔道に詳しく、本場ではなく“東京の”ディズニーランドに憧れ、日本食を好んで食べていました。もちろん、サムライの精神にも明るいです。
こうした文化的な側面も、日本人観にいい影響を与えていると言えそうですね。

[訪日外国人消費動向調査 – 観光庁]
[訪日外客数の動向 – 日本政府観光局]
[ODA(政府開発援助) – 外務省]
[電通、「ジャパンブランド調査2017」を実施 – dentsu]
[All photos by shutterstock]

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Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター
1979年東京生まれ、埼玉育ち、富山県在住。成城大学文芸学部芸術学科卒。国内外の媒体に日本語と英語で執筆を行う。北陸3県を舞台にしたウェブメディア『HOKUROKU』の創刊編集長も務める。
https://hokuroku.media/
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