【実はこれが日本一】東京・福岡間1,000km超を14時間半で走る夜行バス

Posted by: 坂本正敬

掲載日: Apr 4th, 2023

日本一高い山は「富士山」、日本一大きな湖は「琵琶湖」、日本一高いタワーは「東京スカイツリー」など、有名な日本一はいろいろありますが、あまり知られていない、ちょっと意外な日本一を紹介するシリーズ「実はこれが日本一」。今回は、夜行バスとして最長の距離を走る日本一の路線を紹介します。

高速道路
 


 

最長距離を走る夜行バスは

日本地図
©︎ Picturesque Japan / Shutterstock.com

夜行バス(夜行の高速バス)には普段、どの程度の頻度で乗りますか? 最近こそ乗っていませんが、学生のころは都市間移動に定期的に筆者も使っていました。大人になって地方に引っ越してから東京と大阪へ行く時に定期的に使っていた時期もあります。

寝ているうちに移動してくれて、朝になると目的地に着いている、この利便性はやはり魅力的ですよね。

ただ、夜行バス(夜行の高速バス)は、路線によってはちょっと着くのが早すぎるという感想を抱く人も、いるのではないでしょうか。移動の途中で、トイレ休憩とドライバーの休憩が何度も入るので夜行バスは熟睡が大変です。

そんな睡眠不足の状態で現地に早朝に着いて下車を強いられるので、もうちょっと温かい車内に残りたいなと感じた人もきっといるはずです。

その点、日本で最長の距離を走ると言われる夜行バス(夜行の高速バス)では、問題ないかもしれません。夜に出発しても現地の到着が昼前になるため、夜明け後には嫌でも車中にとどまる必要があるからですね。

総移動距離は約1,100km

バスターミナル東京八重洲
日本最長の夜行バス(夜行の高速バス)は、どこを走っているのでしょうか。往復する拠点の1つは東京で、バスで結ばれるもう一方の都市は福岡になります。

例えば、21時10分に東京を出発すると、車中泊を経て昼前の11時40分ごろに博多に到着するスケジュールが組まれています。夜に出て寝て、朝起きてもまだ車の中で、山口県あたり。そこから数時間、もうちょっと車で揺られなければいけないのですね。

この路線を結ぶバスは「オリオンバス」です。座席タイプと時期によって変動するものの、運賃は片道1万円前後です。総移動距離は1,000km超えで、1,100km近くに達するとの情報もあります。

どのくらいの距離かピンとこないかもしれませんが、マイカーユーザーの7割近くが1カ月の走行距離を足しても1,000kmに達しません。言い換えると、ほとんどの車保有者が1カ月かけてマイカーを走らせる距離よりも長い道のりを、オリオンバスは一晩で走破してしまうのですね。

実際にオリオンバスに乗車した感想は?

オリオンバスを使って東京⇔福岡を実際に往復した人が筆者の身の回りにいたので、話を聞いてみました。

オリオンバスは車体が黄色いので、道中のサービスエリアやパーキングエリアで休憩後に、暗い中でも自分のバスを見つけやすかったと言っていました。また、朝起きた後の山口県から博多までの移動が長く感じられたそうです。

福岡旅行の際には皆さんも、日本最長の夜行バス(夜行の高速バス)を試してみてはいかがでしょうか?

ただ、やはり乗客は体力のある若者が多かったと前述の知人が言っていました。この路線に関しては、長距離移動に耐えられる健康な体が第一に必要みたいですね。その意味で言えば、ドライバーさんの労力にも頭が下がります。

[参考]
「超長距離夜行バス」5選 日本最長は?「はかた号」しのぐ片道1110km 所要約16時間も – 乗りものニュース
コンフォート – オリオンツアー
ひたすら寝られるぞ! 移動時間約16時間の旅! 日本最長距離を走るオリオンバスに乗って東京〜博多へ – バスとりっぷ
マイカーの1か月の走行距離、3割が「1000km以上」 – @DIME

[All photos by Shutterstock.com]

PROFILE

坂本正敬

Masayoshi Sakamoto 翻訳家/ライター

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

翻訳家・ライター・編集者。東京生まれ埼玉育ち。成城大学文芸学部芸術学科卒。現在は、家族と富山に在住。小学館〈HugKum〉など、在京の出版社および新聞社の媒体、ならびに〈PATEK PHILIPPE INTERNATIONAL MAGAZINE〉など海外の媒体に日本語と英語で寄稿する。 訳書に〈クールジャパン一般常識〉、著書(TABIZINEライターとの共著)に〈いちばん美しい季節に行きたい 日本の絶景365日〉など。北陸3県のWebマガジン〈HOKUROKU〉(https://hokuroku.media/)創刊編集長。その他、企業や教育機関の広報誌編集長も務める。文筆・編集に関する受賞歴も多数。

SHARE

  • Facebook