【日本三大美肌の湯】栃木「喜連川」・佐賀「嬉野」・島根「斐乃上」を決めたのは誰!?

Posted by: あやみ

掲載日: Apr 21st, 2023

全国に数多ある温泉の中で、日本三大美肌の湯とされているのは栃木県の喜連川温泉と、佐賀県の嬉野温泉、それから島根県の斐乃上温泉です。しかし、どうしてこの3つの温泉が日本三大美肌の湯に選ばれたのでしょうか? そこで今回は、それぞれの温泉の泉質や効能、歴史のほか、日本三大美肌の湯に選んだ機関・人物をご紹介します。

道の駅きつれがわ(栃木県さくら市)
道の駅きつれがわ(栃木県さくら市) ©︎ 公益社団法人 栃木県観光物産協会
 


 

温泉手形がお得! 全国の温泉ブームの先駆け「喜連川温泉」(栃木県さくら市)

早乙女温泉(栃木県さくら市)
早乙女温泉(栃木県さくら市) ©︎ 公益社団法人 栃木県観光物産協会

全国の温泉ブームに先駆け、1981年に湧出した喜連川温泉は、国内有数といわれる、硫黄・塩分・鉄分が豊富な弱アルカリ泉です。県内外で日本三大美肌の湯として親しまれていて、効果・効能は多岐に渡ります。

肌にやさしく、湯上がりは肌がツルツルに! 体のコリや痛みを和らげる効果も期待できます。また、適応症としては、リウマチ性疾患、慢性中毒症、糖尿病、皮膚病、にきび、しもやけなどが挙げられます。

市営もとゆ温泉(栃木県さくら市)
市営もとゆ温泉(栃木県さくら市) ©︎ 公益社団法人 栃木県観光物産協会

さくら市には、地域の食材を使った料理を提供するレストランなどを併設した「道の駅きつれがわ(総合交流ターミナル)」や、「市営もとゆ温泉(第1温泉浴場)」、「市営露天風呂(第2温泉浴場)」といった市営温泉施設のほか、「亀の井ホテル喜連川」や、「喜連川早乙女温泉」など私営温泉施設も!

それぞれ趣が異なる温泉施設のため、さくら市を訪れるたびに異なる施設で入浴したり、いくつかの施設をハシゴして、温泉三昧の1日を過ごすのもいいかもしれませんね。

同市の温泉施設では、7施設の温泉が楽しめる、記念品付きの「温泉手形」(3,000円・税込)を販売。お得に温泉で癒やされることができますよ。

さらに、JR「氏家駅」と市営温泉施設を結ぶ無料の「観光温泉バス」を運行。電車での訪問も便利です。

喜連川温泉
住所:栃木県さくら市
電話:028-686-6627(さくら市 産業経済部 商工観光課 観光係)
交通アクセス:JR東北本線「氏家駅」下車、観光温泉バスに乗車
公式HP:https://sakura-navi.net/onsen-shukuhaku/kitsuregawa-springs/

浸かるだけでスベスベに! 九州北部随一の温泉地「嬉野温泉」(佐賀県嬉野市)

嬉野温泉(佐賀県嬉野市)
佐賀県の嬉野温泉は、その昔、神功皇后が戦いの帰りにこの地に立ち寄った際、疲れた羽を川に浸した白鶴が元気になって飛び立っていく姿を見たといわれています。そこで、戦いに疲れた戦士を川に入れてみたところ、そこには温泉が沸いていて、戦士たちの傷がたちまち癒えたそうです。神功皇后はとても喜び、「あな、うれしいの」といったことが、嬉野の地名の起源と伝えられています。

さらに江戸時代には、長崎街道の宿場町として栄え、今も九州北部随一の温泉地です。1826年にはドイツの医者・博物学者であるシーボルトも訪れたとか。

源泉温度は85~90度、泉質はナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉で、リューマチや神経痛、皮膚病、飲むと胃腸病に効くと評判です。また、なめらかな湯ざわりで、浸かるだけで肌がスベスベに!

嬉野温泉公衆浴場「シーボルトの湯」
嬉野温泉公衆浴場「シーボルトの湯」

嬉野温泉には、嬉野川に沿って、風情ある旅館やホテルが立ち並んでいます。宿泊して温泉にゆっくりと浸かるのもいいのですが、日帰り温泉を利用して、いくつもの温泉を満喫するのも良さそうですね。

嬉野温泉の名物は「温泉湯どうふ」。温泉水で豆腐をコトコト煮込むことで、煮汁が豆乳色に変わり、とろとろに仕上がります。胃腸にやさしい温泉水と栄養満点の豆腐が融合したヘルシーなフードをぜひ味わいたいですね。

嬉野温泉
住所:佐賀県嬉野市嬉野町下宿
電話:0954-43-0137(嬉野温泉観光協会)
交通アクセス:JR「博多駅」下車、JRバスで30分
公式HP:https://spa-u.net/

薬効の高い温泉として親しまれてきた、船通山の山麓に湧く「斐乃上温泉」(島根県仁多郡)

日本最古の歴史書『古事記』のヤマタノオロチ伝説で知られる船通山。その山麓に湧くのが斐乃上温泉で、古くから美肌の湯、薬効の高い温泉として親しまれてきました。

泉質は、pH9.9と日本でも有数のアルカリ性単純温泉で、トロトロと包み込まれるような肌ざわりが特徴です。肌表面の汚れや古い角質を落として肌をなめらかに導く作用も期待できます。適応症は、疲労回復や関節痛、冷え性などです。

この温泉地にある宿は、「斐乃上荘」と「民宿たなべ」の2軒。いずれも日帰り温泉として利用できます。

さらに、ヤマタノオロチに登場する稲田姫(クシナダヒメ)を祀る「稲田神社」にも注目を! 境内には食事処「姫のそば ゆかり庵」があり、奥出雲町産の蕎麦粉を使用したそばを味わうことができます。近くには、稲田姫が生まれた際、産湯を使ったとされる「産湯の泉」や、臍の緒を切ったといわれる「笹の宮」もあり、あわせて訪れたいですね。

斐乃上温泉
住所:島根県仁多郡奥出雲町竹崎
電話:0854-54-2260(奥出雲町観光協会)
交通アクセス:JR木次線出雲横田駅からバス25分
公式HP:https://okuizumo.org/jp/guide/detail/221/

日本三大美肌の湯を決めたのは誰?

全国の温泉の中で、特に美肌に効能があるとされる温泉を「日本三大美肌の湯」に選んだのは、中央温泉研究所と温泉評論家の藤田聡氏です。

中央温泉研究所とは、温泉分析、温泉の開発・有効利用に関する調査や設計、温泉資源保護に関する科学的な調査を行っている公益財団法人。

また、藤田聡氏は温泉旅行検定試験2年連続日本一で、温泉旅行博士の称号を獲得。日々、温泉や周辺観光地の取材・撮影を行っています。

[Photos by Shutterstock.com]

PROFILE

あやみ

Ayami ライター

フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。

フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。

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