©️一般社団法人東北観光推進機構
品川から横浜の直線距離よりも長い洞窟
安家洞 (関西地方), Public domain, via Wikimedia Commons
どんな長さ、どんな深さかは別として今までに、どこかの洞窟(どうくつ)に入った経験はありますか? ひんやりとしていて暗く、まさに異世界といった感じですよね。
日本に数あるそんな洞窟の中で、最も長い洞窟はどこで、どのくらい長いかご存じでしょうか?
日本一長い洞窟は「安家洞(あっかどう)」と言います。その総延長は、日本記録認定協会の日本記録によると2万3,702mと認定されています。言い換えると約23kmですね。
23kmといえば、東京の新宿から国立の直線距離くらい長いです。品川から横浜の直線距離よりも長いです。
さらに、その長さは、主要な洞内だけの話で、その主洞に加えて無数の支洞が確認されています。当然、未解明の部分もあるとの話。
そんな迷宮のような安家洞なのですがそもそも、どこにあるかご存じでしょうか?
南の秋吉台、北の安家洞
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「安家洞」と言われて岩手県を思い浮かべる人は日本地理に詳しい人、あるいは旅慣れた人かもしれません。
岩手県の太平洋側には、三陸復興国立公園が海岸線に続いています。海岸線には南から、陸前高田、大船渡、釜石、宮古などがあります。
国立公園の名前からもわかるように、東日本大震災で大きな被害を受けた土地です。その宮古の海岸線をさらに北上し、北山崎の絶壁を越えると安家川の河口があります。
その安家川を今度は上流に進むと、安家洞があります。
<南の秋吉(あきよし)台(山口県)に対して北の安家洞ともいえる洞窟>(小学館『日本大百科全書』より引用)
と、百科事典に書かれるほどの洞窟で、国の天然記念物にも指定されています。
地元の子どもたちの遊び場だった洞窟
532754-03
8月11日に行われる「安家洞迷宮探検」募集中!大人2000円中学生以1500円保険料込 入洞10時出洞12時 予約 安家洞事務所0194-24
-2011, 090-5849.5650 pic.twitter.com/WPePJeuYvW— 安家洞からお知らせ (@IwaizumiAkkado) July 21, 2018
安家洞とは、どういった洞窟なのでしょうか。もともとは、地元の子どもたちの遊び場だったとのことで、地元の小学生と学校の校長先生が一緒に入り、校長先生だけが内部で迷子になって、地元の消防団が救出したといった話もあるようです。
しかし、専門家たちの研究が進むと、日本に数少ない迷宮型鍾乳洞であり、長さが23kmを超える日本一の洞窟だとわかってきたのですね。
安家洞観光開発有限会社によると、入り口から500mのエリアは照明が用意されたコースで一般公開もされています。その奥へ行きたい場合もオールシーズン要予約で対応してくれるのだとか。
洞窟内の気温は8℃。この夏にどこか、暑さから逃れられる観光地を探している方は、日本一長い洞窟を今からぜひチェックしてみてください。
[参考]
※ 日本で最も長い洞窟 – 日本記録
※ 安家洞 – いわての旅
※ 安家洞 – 岩泉町
※ 安家洞とは – 安家洞
※ 台風被災の「安家洞」が再開…岩手・岩泉 – 毎日新聞
※ 鍾乳洞の中で発見された「校長先生の泣き所」に注目集まる どういうネーミング?由来を聞いたら憐れすぎた件 – Jタウンネット
※ 日本最長の迷宮型鍾乳洞を探検! – 旅東北