独特の空気と匂い。私をわくわくさせる場所

Posted by: Chika

掲載日: Oct 9th, 2023

TABIZINE編集部のChikaです。10周年を記念して、TABIZINEライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第9回目は、空港という場所について。その国、その土地ごとに異なる空気と匂いを感じられる空港は、いつだって私をわくわくさせてくれる。まるでパワースポットかのように、大きなエネルギーをもらえる場所です。


©Lewis Tse / Shutterstock.com ※画像はイメージです(以下同)

空港が好きだ。

空港を訪れたときの、旅情の高まり、行き交うさまざまな国の人たち、流れるアナウンス、すぐそばに見える飛行機、国や土地によって異なる空気と匂い。すべてが、私をわくわくさせるのだ。


©Michael Vi / Shutterstock.com

初めて訪れた海外の空港は、アメリカのサンフランシスコ国際空港だった。当時16歳の私は、大いに刺激を受けた。空港にいるだけで、「世界は広い」そう感じた。旅の楽しさ、未知の世界へ行ける喜びを知った。

あれからもうかなりの月日が流れたが、空港を訪れたときのわくわく感は、ずっと変わることはない。

大人になった私は、大好きな空港で働くことになる。空港で働く毎日は、今思い返しても刺激的でドラマチックだった。

翻訳アプリなどない時代。
言葉が通じない外国の人々と、身振り手振り、時にイラストや漢字をかいてコミュニケーションを図ったりもした。


©HIROSHI H / Shutterstock.com

早朝勤務のときの、誰もいない静けさに包まれた到着ロビーが好きだった。貨物便の到着対応で、私しか乗っていないスタッフ専用のバスから、夜間の美しい滑走路を眺めるのが特に好きだった。今思えば、仕事とはいえ、かなり贅沢な時間だったように思う。

スタッフとして働いたことで空港の裏側を知り、さらに空港という場所に愛着が湧いたように感じる。

普段は大勢の人で賑わう空港だが、静かな空港も悪くない。そう思っていた。

コロナ禍を経たいま、世界や日本国内に旅へ出る人々で賑わう空港を見て、どことなく安堵した自分がいる。空港という場所は、やはり活気があって、多くの人々で賑わっているのがとても似合うのだ。

残りの人生で、できるだけ多くの空港を訪れたい。そして、その国、その土地独特の空気や匂いを体いっぱいに感じたい。

 

 

PROFILE

Chika

Chika

都内在住、京都をこよなく愛する、コテコテの大阪人。飛行機好きが高じて航空会社のグランドスタッフとして勤務していた経験も。海があるところに行くと癒される。

都内在住、京都をこよなく愛する、コテコテの大阪人。飛行機好きが高じて航空会社のグランドスタッフとして勤務していた経験も。海があるところに行くと癒される。

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