肉ジュバンを脱ぎ捨てて
※写真は、「むきばんだ史跡公園」(鳥取県西伯郡)。
いつも着ている洋服に洗濯が必要なように、自分自身の心や考え方もリフレッシュしてみませんか。その大切さを実感したのは、自分がいま立たされている状況への失意や言葉にできない将来への不安に気持ちが沈み、押し潰されそうになっていたときのことです。
※写真は、京都を代表する老舗の商店街「京都三条会商店街」(京都府京都市)。
どこでどのように過ごすのか、まったく計画も立てないまま、ふいに思い立って出かけたことがあります。目的地も決めず、ただ車を走らせる。見慣れた景色に人気の飲食店、お気に入りのスポットや通り慣れた道は、だんだんと知らない場所へと変わっていきました。
みつけたのは「自然のフォトフレーム」
※写真は、直島町に設置してあった屋外モニュメントから見えた山(香川県香川郡)。
辿り着いたのは、太陽の光が降り注ぐ、明るく雰囲気のいい山奥。名前も知らないような人気のないその場所に身を置くと、両サイド、そして天井にある木々が、まるで目の前にある風景を囲むフォトフレームのように見えたのです。
※写真は、フォトフレームのようにも見えたモニュメント(香川県香川郡直島町)。
自然が創り出しているフォトフレームに気づいたとき、驚きとともに感動が込み上げてきて、何だか気分もゆっくりと晴れていきました。
※写真は、モニュメントから見えた山(香川県香川郡直島町)。
はじめての場所には、無意識のうちに強い関心や興味を持つ人も多いはず。だからこそ私も、自然のフォトフレームに気づけたのだと思っています。
旅が私にもたらしたもの
※写真は、猿の横顔に見えると有名な「猿岩」(長崎県壱岐市郷ノ浦町)。
いつも見ている木々や建物、モニュメントなどがフォトフレームになることに気づいてから、普段の見慣れた景色も面白く映るようになりました。ふと視点を変えるだけで、フォトフレームが浮かび上がってくるようになったからです。
※写真は、東洋のナイアガラと呼ばれている「吹割の滝」(群馬県沼田市)。
ただ、同行者がいるときに熱を込めてそのことを話しても、「どこがフォトフレーム?」と首を傾げられることがほとんど。でもそれは、ほかの人よりも得しているのだと感じてしまいます。だって、ほかの人が何も感じないようなことで幸せな気持ちになれるのですから。
※宍道湖の夕方の風景(島根県松江市、出雲市)。
このときの経験は、ステキな旅の思い出づくりに役立っているだけでなく、目の前にある問題や課題について考えるときにも非常に役立っています。視点を変えて考えることで解決策や対策などがみえてくることも意外と多いからです。
旅で得する人になる
※写真は、おかやま旭川遊覧クルーズ乗り場と岡山城、岡山戦国武将隊の皆様(岡山県岡山市)。
今回紹介したような経験から、いつもとは違う場所へ行くことで、新しい発見や驚くような体験、そして新しい出会いなどに遭遇できる可能性が高まり、心や考え方のリフレッシュにもつながり視野も広がるのではないかと考えています。視野が広がることでさまざまな視点から物事を考えられるようになれば、それはとてもラッキーなことですよね!
※写真は、岡山城(岡山県岡山市)。
気づかないあいだに少しずつ身に纏ってしまう、日々のストレスや悩みといったしがらみなど無色透明の肉ジュバン。たまにはそんな肉ジュバンを脱ぎ捨てて、自分自身を洗濯する「旅」という選択をしてみてはいかがでしょうか?
旅はめんどうくさいもの
Oct 11th, 2023 | いわきあゆこ
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第11回目は、TABIZINE編集部のいわきあゆこです。TABIZINEが10周年ということで、あらためて旅の魅力について考えてみたところ、過去のさまざまな思い出があふれてきました。知らないところへ足を踏み入れ、見たこともないものを見たり、食べたことのないものを食べたり、知らない人と話をしたり、驚きや喜びや戸惑いや不安、さまざまな感情をかき立てられる、それが旅の醍醐味。でも、それだけでないことにも気づいたのです。
得する人になる!肉ジュバンを脱ぎ捨て自分自身を洗濯する「旅」という選択
Oct 10th, 2023 | やまももわかめ丸
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第10回目は、徳島在住のやまももわかめ丸さん。「旅は楽しいだけでなく、疲れた心を癒してくれることもあります。また、目標や夢、昔を思い出させてくれる。とくに私は旅を通して、視点や考え方まで変わることもあるということを体感しました。国内ばかりにはなりますが、これまでに足を運んだ場所から、とくに刺激を受けたスポットとともに旅の魅力について紹介します」
独特の空気と匂い。私をわくわくさせる場所
Oct 9th, 2023 | Chika
TABIZINE編集部のChikaです。10周年を記念して、TABIZINEライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第9回目は、空港という場所について。その国、その土地ごとに異なる空気と匂いを感じられる空港は、いつだって私をわくわくさせてくれる。まるでパワースポットかのように、大きなエネルギーをもらえる場所です。
17年前のパリの一人旅「とりあえずここで頑張ろう」
Oct 8th, 2023 | 北川菜々子
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第8回目は、フランス・パリ在住の北川菜々子さん。「今回TABIZINEの10周年企画で、どの旅のことを書こうか……色々考えました。今でこそ年に何回も旅に出ますが、根っから旅行好きという訳ではありません。どちらかというと家にいるのが好き。そんな私が一人で、それも海外に出たのが、大学4年生の冬でした。正確に言うと旅ではなくフランスに留学。それも一度も訪れたことがなかったフランスへ。その時のパリの一人旅が、改めて今振り返ってみると、私の中で一番印象に残っている旅なのです。なんてことのない旅ですが、17年前のパリの旅行の記憶を解きながら、今回のコラムを綴らせていただきます」
コルカタに凛と咲くーにこりとも笑わなかった少女
Oct 7th, 2023 | 下村祥子
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第7回目は、東京在住の下村祥子さん。「初めて訪れたインドでは、男女3人グループでまるで下北沢へライブにでも遊びに行くような行き当たりばったりの旅をしたのだけど、それからわずか3ヶ月後、わたしは再びインドのコルカタ(旧カルカッタ)に居た。インドへの旅は「行くのではなく呼ばれるものだ」とか言われるが、まさか自分がこんなに早く呼ばれるとは思いもしなかった」
旅は、迷うから呼ばれる
Oct 6th, 2023 | kurisencho
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第6回目は、東京在住のkurisenchoさん。「私が「旅」をするきっかけになったのは、心身疲労しきったある夜、修行僧に背中を押された夢を見たことでした。「お前が行けば1001になる」と言われて、押された先は暗闇。お坊さんの謎の言葉と、不穏な行先が頭に残ったまま、ふと「1000体の千手観世音立像」で学んだ京都の寺院「三十三間堂」を思い浮かべました。……しかし、お坊さんははっきりと「1001」と言ったぞ……と不思議すぎて、なんとなく行くしかないと思い、夜行バスでそのまま京都へ向かったのです」
【ローマ・ナポリ・プロヴァンス】忘れられない朝食の思い出
Oct 5th, 2023 | ロザンベール葉
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第5回目は、京都在住のロザンベール葉さん。「旅行の際、“食”は最も重要なテーマですよね。朝食、ランチ、ディナーとそれぞれに魅力がありますが、10周年に寄せての今回は、朝食にフォーカスしたいと思います。シンプルな中に、その土地の要素がたっぷり詰まっている朝食。特に忘れられない、イタリアのローマとナポリ、フランス・プロヴァンスの思い出をお届けします」
どうしてるかなと思い出す旅先の写真|ヨルダンのペトラで
Oct 4th, 2023 | 石黒アツシ
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第4回目は、東京在住の石黒アツシさん。「ワーッと楽しい旅の思い出も嬉しいけれど、ジワーッと後を引く思い出もいいものです。誰でも出かけられる旅先だとしても、ちょっとしたお出かけだとしても、自分にしかできない体験があると思います。そんな気持ちを大切にして生きていきたいと思っています。それを「旅心」というのだと思う10年でした」
私にとって旅とは“自分を見つめ直す時間”
Oct 3rd, 2023 | あやみ
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第3回目は、神奈川在住のあやみさん。「ひとり旅が好きです。26歳で初めてひとりでバリ島を訪れてから、ひとり旅の虜になりました。国内ひとり旅も好きですが、海外ひとり旅はもっと好きです。そこで、TABIZINE10周年のこの機会に、なぜこれほどまでにひとり旅が好きなのか、じっくり考えてみました」
人生を豊かにしてくれる。心の糧となる「旅」
Oct 2nd, 2023 | sweetsholic
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第2回目は、フランス・ボルドー在住のsweetsholicさん。「たまたま立ち寄った上海の朝食店で、あまりのおいしさに感動したお汁粉風の「タンユエン」。都会とリゾートが混在したような独特の雰囲気と、多彩な文化に刺激を受けたクアラルンプール。シンガポール滞在中に出会った、かけがえのない友人たちー。旅を通しての思いがけない出会いや、新たな価値観との出合いは、人生をより刺激的に、より豊かにしてくれると思いませんか?」