ハワイ・ダイヤモンドヘッドからの眺め
道に迷ったり、飛行機に乗り遅れたり、飛行機が飛ばなくて空港で何時間も待たされたり、暴走するタクシーを途中で降りたり、親しげに話しかけてくる人に騙されたり、お腹をこわしたり、友人とけんかしたり、泊まるはずのホテルが完成していなくて予約サイトの会社に国際電話をかけたり、お土産に買った陶器を買った瞬間にレジの前で落として割ったりしたこともありました。振り返れば、どれも笑える思い出です。
タイ・バンコク・フアランポーン駅
今いるところから離れて、遠いところへ飛び出していくのは、とても大きな勇気がいること。勇気だけではありません。あらかじめ決められたツアーでなければ、その場所がどんなところか、何があるのか、行き方、そこへ行くためにはお金がいくらかかるのか、時間をかけていろいろなことを調べたり、準備したりしないといけないのです。
宮崎県・サンメッセ日南
言ってみれば、旅というのはめんどうくさいものかもしれない。
韓国・済州島・ウェドルゲ
でも、準備をしている時間は、実際に旅先に出かけているときと同じくらい楽しい時間ともなりえます。その旅の可能性は、自分次第でいくらでもふくらませることができるのです。
フランス・パリ・シルク・ディヴェール
限られた時間の中で、どこへ行って、何を見て、何を食べて、何を買って、どこに泊まるか。遺跡や美術館で歴史や文化に触れたり、スパやマッサージ、美容室、ネイルサロンに行ってリフレッシュしたり、海で泳いだり釣りをしたり、料理や言語を学んだり、コンサートや演劇、映画を観たり、クラブやディスコで踊ったり、絶景や映えスポットの写真を撮ったり、飛行機や電車、バス、船、自転車に乗ったり……。
タイ・ピピ島
たくさんの選択肢から、時間とお金と自分の気持ちのバランスを考えながら、予定を決めていく――すでに旅は始まっているのです。
そして、現地で過ごす充実した時間は、綿密に調べた労力によって得られるものだし、旅先での時間が充実すればするほど、調べ物に費やした手間は忘れてしまうもの。
タイ・パンガー・ジェームズ・ボンド島
知らなかった国、行ったことのない地域、気になって行ってみたいと思っている街……。TABIZINEのライターさんが書いてくれた記事を読むと、その場所について知ることができます。
沖縄県・備瀬海岸
それは実際に行ったことに比べれば、ほんの小さな経験かもしれないけれど、読むことで、その場所への興味や関心が呼び起こされ、その街の人や建物、食べ物、文化、歴史、空気、いろいろなものへの想像がふくらむのではないでしょうか。
アメリカ・ミネアポリス
そのこと自体が豊かな行為であり、かけがえのない経験のはず。それが、誰かの旅が始まるきっかけになったらうれしく思います。
[All photos by Ayuko Iwaki]
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Ayuko Iwaki
週刊誌記者、女性誌編集者を経て、タイで日本語新聞記者、フリーマガジン編集長として活動。帰国してウェブメディア編集長を務めた後、フリーランスの編集者・ライターとして活動。フットワークの軽さが取り柄です。
旅はめんどうくさいもの
Oct 11th, 2023 | いわきあゆこ
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第11回目は、TABIZINE編集部のいわきあゆこです。TABIZINEが10周年ということで、あらためて旅の魅力について考えてみたところ、過去のさまざまな思い出があふれてきました。知らないところへ足を踏み入れ、見たこともないものを見たり、食べたことのないものを食べたり、知らない人と話をしたり、驚きや喜びや戸惑いや不安、さまざまな感情をかき立てられる、それが旅の醍醐味。でも、それだけでないことにも気づいたのです。
得する人になる!肉ジュバンを脱ぎ捨て自分自身を洗濯する「旅」という選択
Oct 10th, 2023 | やまももわかめ丸
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第10回目は、徳島在住のやまももわかめ丸さん。「旅は楽しいだけでなく、疲れた心を癒してくれることもあります。また、目標や夢、昔を思い出させてくれる。とくに私は旅を通して、視点や考え方まで変わることもあるということを体感しました。国内ばかりにはなりますが、これまでに足を運んだ場所から、とくに刺激を受けたスポットとともに旅の魅力について紹介します」
独特の空気と匂い。私をわくわくさせる場所
Oct 9th, 2023 | Chika
TABIZINE編集部のChikaです。10周年を記念して、TABIZINEライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第9回目は、空港という場所について。その国、その土地ごとに異なる空気と匂いを感じられる空港は、いつだって私をわくわくさせてくれる。まるでパワースポットかのように、大きなエネルギーをもらえる場所です。
17年前のパリの一人旅「とりあえずここで頑張ろう」
Oct 8th, 2023 | 北川菜々子
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第8回目は、フランス・パリ在住の北川菜々子さん。「今回TABIZINEの10周年企画で、どの旅のことを書こうか……色々考えました。今でこそ年に何回も旅に出ますが、根っから旅行好きという訳ではありません。どちらかというと家にいるのが好き。そんな私が一人で、それも海外に出たのが、大学4年生の冬でした。正確に言うと旅ではなくフランスに留学。それも一度も訪れたことがなかったフランスへ。その時のパリの一人旅が、改めて今振り返ってみると、私の中で一番印象に残っている旅なのです。なんてことのない旅ですが、17年前のパリの旅行の記憶を解きながら、今回のコラムを綴らせていただきます」
コルカタに凛と咲くーにこりとも笑わなかった少女
Oct 7th, 2023 | 下村祥子
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第7回目は、東京在住の下村祥子さん。「初めて訪れたインドでは、男女3人グループでまるで下北沢へライブにでも遊びに行くような行き当たりばったりの旅をしたのだけど、それからわずか3ヶ月後、わたしは再びインドのコルカタ(旧カルカッタ)に居た。インドへの旅は「行くのではなく呼ばれるものだ」とか言われるが、まさか自分がこんなに早く呼ばれるとは思いもしなかった」
旅は、迷うから呼ばれる
Oct 6th, 2023 | kurisencho
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第6回目は、東京在住のkurisenchoさん。「私が「旅」をするきっかけになったのは、心身疲労しきったある夜、修行僧に背中を押された夢を見たことでした。「お前が行けば1001になる」と言われて、押された先は暗闇。お坊さんの謎の言葉と、不穏な行先が頭に残ったまま、ふと「1000体の千手観世音立像」で学んだ京都の寺院「三十三間堂」を思い浮かべました。……しかし、お坊さんははっきりと「1001」と言ったぞ……と不思議すぎて、なんとなく行くしかないと思い、夜行バスでそのまま京都へ向かったのです」
【ローマ・ナポリ・プロヴァンス】忘れられない朝食の思い出
Oct 5th, 2023 | ロザンベール葉
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第5回目は、京都在住のロザンベール葉さん。「旅行の際、“食”は最も重要なテーマですよね。朝食、ランチ、ディナーとそれぞれに魅力がありますが、10周年に寄せての今回は、朝食にフォーカスしたいと思います。シンプルな中に、その土地の要素がたっぷり詰まっている朝食。特に忘れられない、イタリアのローマとナポリ、フランス・プロヴァンスの思い出をお届けします」
どうしてるかなと思い出す旅先の写真|ヨルダンのペトラで
Oct 4th, 2023 | 石黒アツシ
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第4回目は、東京在住の石黒アツシさん。「ワーッと楽しい旅の思い出も嬉しいけれど、ジワーッと後を引く思い出もいいものです。誰でも出かけられる旅先だとしても、ちょっとしたお出かけだとしても、自分にしかできない体験があると思います。そんな気持ちを大切にして生きていきたいと思っています。それを「旅心」というのだと思う10年でした」
私にとって旅とは“自分を見つめ直す時間”
Oct 3rd, 2023 | あやみ
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第3回目は、神奈川在住のあやみさん。「ひとり旅が好きです。26歳で初めてひとりでバリ島を訪れてから、ひとり旅の虜になりました。国内ひとり旅も好きですが、海外ひとり旅はもっと好きです。そこで、TABIZINE10周年のこの機会に、なぜこれほどまでにひとり旅が好きなのか、じっくり考えてみました」
人生を豊かにしてくれる。心の糧となる「旅」
Oct 2nd, 2023 | sweetsholic
TABIZINE10周年を記念して、ライターそれぞれが自由に綴る旅エッセイ。第2回目は、フランス・ボルドー在住のsweetsholicさん。「たまたま立ち寄った上海の朝食店で、あまりのおいしさに感動したお汁粉風の「タンユエン」。都会とリゾートが混在したような独特の雰囲気と、多彩な文化に刺激を受けたクアラルンプール。シンガポール滞在中に出会った、かけがえのない友人たちー。旅を通しての思いがけない出会いや、新たな価値観との出合いは、人生をより刺激的に、より豊かにしてくれると思いませんか?」