アイドルがきっと出さない音の正体は？　聴覚を刺激する不快な音が集積

ショップなどが立ち並ぶ明治神宮前駅から徒歩1分というロケーションに、2024年3月20日に誕生した「不快ミュージアム by nwm×NTT」。3月24日までのわずか5日間のみの期間限定ミュージアムには、世にも珍しい不快な音が満載！　しかも無料で楽しめてしまいます。

2階建ての日本家屋をリノベーションした会場は、エントランスに大きなガチャが備えられた異様な光景。しかも、水色の門柱に“不快ミュージアム”という謎の文字。振り向く人や立ち止まる人が続出！　もちろん来館者はガチャを回すことができ、素敵なプレゼントが待っています。

引き戸開いて館内に入ると、襖や欄間からなる和の空間に似つかわしくない真っ白な聴覚を刺激する仕掛けが。

早速体験したいのですが、自分の位置を把握するためのアイフォンと、nwm（ヌーム）の耳をふさがない完全ワイヤレス耳スピーカー「耳スピ」（nwm MBE001）を装着して体験はスタート。

この足跡のところにくると、ヌームの「耳スピ」からは、史上最悪な不快な音が聞こえちゃう！　どうぞ便座に座ってください！　果たしてどんな音が聞こえてくるのでしょう？　「アイドルはきっとださない音」だそうですよ!!　聞きたくないけど、聞きたくなったでしょ！

美しいメロディーに不協和音が交錯する「ピアノコンクール3318位」（ミミイヤーになってる！）やみんな一度は体験したことがある黒板をひっかくゾクゾク音「みんな黒板に注目！」、白い階段を上ると眺望抜群で心地好い風が吹き抜けているのに気持ち悪くなっちゃう「崖の上からオエウオ」など、まったく不快だ！　不快だ！　と思わず笑ってしまいます。

音響XRを駆使した立体音響による不快な音がてんこ盛り

全部で12のコンテンツが用意され、次の部屋に進めば、こちらは絵画が飾られその前に足跡が。

ゴキブリがうごめく音、ネズミが走り回る音などに加え、木の扉の「訳あり物件」の中に入れば大変なことが起こっちゃいます！　

耳をふさがないヌームの「耳スピ」から聞こえてくる音と壁などに設置されたスピーカーから聞こえてくる音が融合し、耳をふさがないからこそ、バーチャルとリアルな音がひとつとなって迫りくる臨場感。そんな聴覚を刺激する音響XRを駆使した立体音響の世界を楽しめるのが、この「不快ミュージアム by nwm×NTT」。

電話の前に立つと突然ベルが鳴り、受話器を取れば叱られたり、嫌みを言われたり……　自分の声を不快音にすることだってできちゃいます。

夏休みのひとコマが台無しに？　蚊取り線香燃える部屋で起こる悲劇

木の階段を上って2階へ上がれば、3つ目の部屋が現れます。

「夏の襲来」とは、なんとも意味深な部屋。

か、か、蚊取り線香？　蚊取り線香に火が付き煙を上げると打ち上げ花火があがり、子どもの頃の夏休みの情景を思い浮かべるような「耳スピ」からの音響音。

そんな、のんびりした夏休みのひとコマに、蚊の大群が襲い掛かってくるではありませんか。そんなシーンも、友達と会話しながら楽しめるのが「耳スピ」のいいところ。耳をふさがないから着けていることすら忘れ、普通に会話もできるし、所要15分ほどの全コンテンツを体験しても耳が痛くならない！　聞きたくない、不快な音を思う存分楽しめちゃった!?

不快な音がする？　大きなガチャも忘れずに回してくださいね。

［Photos by ©︎tawawa］
 

わたなべ たい

TAI WATANABE ライター・エディター・ディレクター

10代のころ、自転車でメキシコ・グアテマラを縦断し多くのことを学ぶ。それをきっかけに情報誌・旅行誌の取材を通じて、中南米・カリブ海を中心に世界各国で豊富な取材を経験。海外を見てきたからこそ日本は大好き！ 紙とWEB、ふたつの媒体特性に精通した複眼的視点を持っている。