【岡山 “森の芸術祭” を巡る1泊2日モデルコース】1日目
岡山県北部の5市町で作品が展示される「森の芸術祭 晴れの国・岡山」。森や洞窟、高原などの自然や、趣ある城下町で出合うアートは、一瞬で私たちを非日常に誘い、時が止まったような没入感や思いがけない価値観の転換へ導いてくれます。
時が止まると、心が動く。それを感動と呼ぶのだと実感した、1泊2日のアート&映え体験旅をご紹介します。
@tabizine 【岡山1泊2日モデルコース】幻のブランド牛“千屋牛”と「森の芸術祭 晴れの国・岡山」を満喫!アート&映え体験旅
10:00 岡山駅出発
JR岡山駅からレンタカーで出発、最初の目的地である満奇洞までは約1時間30分です。
|車で移動(約1時間30分)
11:30「満奇洞」蜷川実花 with EiM作品で黄泉めぐりを体験
八つ墓村のロケ地、恋人の聖地としても知られ、ライトアップが幻想的なことからコスプレイヤーのフォトスポットとしても人気の満奇洞。あらゆる種類の鍾乳石が見られる変化の素晴らしさは他に比類がなく、全国的に有名です。
奇妙なことが起こりそうな入り口に吸い込まれていくと、中にはかがまないと通れないほど天井が低いところも。
洞内は全体が蜷川実花 with EiMの作品、《深淵に宿る、彼岸の夢》として演出され、神秘的な風景に見惚れているうちに、いつしか冥府へと誘われる仕掛けになっています。
空間すべてが赤く燃える竜宮橋一帯は、黄泉の世界を感じさせる風景。街の雑踏や救急車のサイレンなど現世の音が遠くから聴こえてきます。まさに、夢と現実が交差する体験。もしあなたがここを訪れたら、一体何を想うのでしょうか。
総延長は約450m、所要時間30分の洞内ですが、作品を没入鑑賞しているとあっという間に時が過ぎていきました。
新見市豊永赤馬2276-2
0867-74-3100(満奇洞管理事務所)
8:30~17:00(入洞受付~16:30)無休
料金:大人 1,000円 高校生以下無料 ※森の芸術祭期間中のみの料金です
駐車場:普通車150台、大型車10台
公式サイト:https://www.okayama-kanko.jp/spot/10993
>>詳しい現地ルポはこちら【奇に満ちた洞窟「満奇洞」で蜷川実花 with EiM作品に没入】1000本の彼岸花が圧巻!森の芸術祭 晴れの国・岡山
12:30 満奇洞を出発
|車で移動(約30分)
13:00「焼肉レストラン 千屋牛」で幻のブランド牛に舌鼓
さて、この世に戻ってきていただくのは、和牛のルーツと言われる幻のブランド牛 “千屋牛” です。今回は千屋牛食べ歩きマップ から見つけた人気店「焼肉レストラン 千屋牛」へ。
初めていただく千屋牛は、絶妙な霜降りと赤身のバランス! とろけるようなやわらかさと肉の旨味両方を堪能できる肉質で、一口いただくごとに心と体に多幸感が染み渡っていきます。生産頭数が限られることからなかなか岡山県外には流通しない千屋牛は、肉好きなら人生で一度は食べたい希少なブランド牛です。
岡山県新見市正田397-2
0867-72-6605
営業時間:
平日 11:00~14:30(14:00オーダーストップ)
16:30~21:00(20:30オーダーストップ)
土曜・日曜・祝日 11:00~21:00(20:30オーダーストップ)
公式サイト:https://www.ja-hareoka.or.jp/market/tiyagyuu_menu.php
>>詳しい実食ルポはこちら!幻のブランド牛!岡山の希少な「千屋牛(ちやぎゅう)」のお味は?食べられる店リストも
お土産pickup
「焼肉レストラン 千屋牛」に隣接する「JA晴れの国岡山 あしん広場 ふれあい市場・特産館」では、採れたての野菜や果物、千屋牛精肉、地域の特産加工品などのお土産がズラリ。なんとシャインマスカットを1パック550円でゲット!
14:00 「焼肉レストラン 千屋牛」を出発
|車で移動(約1時間20分)
15:20「グリーナブル ヒルゼン」の風で心をほどく
圧倒的な存在感を放つ、建築家・隈研吾氏が設計監修した「風の葉」はグリーナブル ヒルゼンの象徴。見学は自由で、パビリオンの内部に入ることもできます。名前の通り風のささやきを体感できる作品。蒜山高原を吹き抜けていく風を感じながら鑑賞していると、自然と心がほどけていく不思議な場所です。
真庭市蒜山ミュージアムには、川内倫子を始めとする4アーティスト の森の芸術祭作品を設置。どの作品も隈研吾氏設計の木造の建物と共鳴し、風や緑の美しさやあたたかさ、力強さが感じられ、唯一無二の心地よい時間を過ごせます。
岡山県真庭市蒜山上福田1205-220
0867-45-0750
9:00〜17:00(ミュージアム入館は16:45まで)
水曜休館日(祝日の場合は翌平日)
※グリーナブル ヒルゼン敷地内は入場自由
真庭市蒜山ミュージアム
入館料:大人 700円、高校生以下無料 ※森の芸術祭期間中のみの料金です
公式サイト:https://greenable-hiruzen.co.jp
お土産pickup
グリーナブル ヒルゼンのショップは、スタイリッシュでサステナブルなファッションやライフスタイル雑貨がいっぱい。誰でも気軽に取り入れることができる、センスのいいお土産がそろいます。
もっと!寄り道スポット
15:50 グリーナブル ヒルゼンを出発
|車で移動(約10分)
16:00「ひるぜんワイナリー」でお土産&ソフトクリーム
日本固有の種「ヤマブドウ」を使った、ここでしか飲めないワインが魅力の「ひるぜんワイナリー」。カフェの一角にある試飲コーナーでは、10本以上並ぶボトルを飲み比べしながら、好みの銘柄を見つけることができます。
爽やかなやまぶどうソフトと合うよう、試作を重ねたというジャージーミルクとのミックスソフトは文句なしの絶品。ミニサイズ180円は安すぎです!
カフェの一番人気は、「ジャージー牛乳のチーズ盛り合わせ 690円」と「グラスワイン 小40ml 500円〜・大100ml 700円〜」の組み合わせだそう。やまぶどう独特のギュッと濃縮された果実感が感じられるワインと、風味豊かなジャージー牛乳のチーズは、お互いを引き立て合う抜群の相性のよさです。
岡山県真庭市蒜山上福田1205-32
0867-66-4424
10:00~17:00(12月~3月は16:00まで)
※カフェ・コアニエ 10:00~16:00
無休(冬季は毎週火曜日、祝日の場合は翌日を振替休日)
駐車場 40台無料
公式サイト:https://hiruzenwine.com
お土産pickup
ひるぜんワイナリーのショップ人気No.1のお土産は「岡山ピオーネ 2,530円」。1本につきピオーネ1㎏以上が必要となる贅沢なワインです。夕陽を想わせる飴色と、とろりとした奥深い甘みがとても甘美で、自分へのご褒美としてもギフトとしても最適。
16:30 ひるぜんワイナリーを出発
|車で移動(約30分)
17:00 湯原温泉で山里料理と開放感溢れる露天風呂
野菜中心の山里料理を楽しみに訪れる客も多い「岡山湯原温泉の料理旅館 八景」。例えば夕食の碗替わり「鯛蕪蒸し 山葵餡」は、しめじ・海老・三つ葉・百合根・銀杏など山の恵みと海の幸がやさしい出汁と一体になった滋味深い一品。山葵の爽やかな辛味がアクセントです。
貸切露天風呂「空の湯」では、時が過ぎるのも忘れて空をゆく雲を眺めてしまいました。無色透明で無味無臭の温泉は、不思議と湯冷めしません。
宿の目の前には、「露天風呂番付」で西の横綱にランクイン したこともある公衆浴場「砂湯」も。混浴ですが、水着着用OK。八景では女性湯浴み着・男性水着の無料レンタルもあり、砂湯体験の拠点としても最適です。大自然に抱かれる天然の大露天風呂は最高! 女性は人が少ない早朝がおすすめです。
岡山県真庭市豊栄1572
0867-62-2211
<予約電話受付時間>
平日 7:30~21:00、休館日 9:00~17:00
公式サイト:https://hakkei-yubara.jp/
>>【24時間無料!混浴露天風呂「砂湯」を女性目線で体験レビュー】入り方のルールから湯浴み着情報まで|岡山県・湯原温泉
【岡山“森の芸術祭”を巡る1泊2日モデルコース】2日目
9:30 湯原温泉出発
朝食と朝風呂でしっかりエネルギーをチャージしたら、アート&映え体験旅2日目のスタートです!
9:30「岡山湯原温泉の料理旅館 八景」を出発
|車で移動(約30分)
10:00「勝山町並み保存地区」でレトロ映え散歩
出雲街道の宿場町・城下町として栄え、古い町並みが残る勝山。白壁の土蔵や格子窓の商家、石段や玉石積みの壁など、レトロ散歩が楽しいエリアです。
そんな勝山のシンボルとなっているのが、各家々や商店の軒先を彩る “のれん” です。その多くは「ひのき草木染織工房」によって手作りされたもの。勝山がのれんの町として有名になったのも、店主自らが軒先にのれんをかけたことがきっかけだったそうです。
散策のひと休みには、ぜひ森の芸術祭アートである椅子《あしあと》に腰掛けてみて。風に揺れるのれんを眺めるひとときにふと、タイムスリップしたような気分になるかもしれません。
岡山県真庭市勝山
0867-44-2120(勝山観光協会)
駐車場 町並みの北と南にあり(無料)
公式サイト:https://www.maniwa.or.jp/web/?c=spot-2&pk=47
11:00 出発
|車で移動(約50分)
11:50「橋野食堂」でB級グルメ!津山ホルモンうどん
たっぷりの新鮮なミックスホルモンと味噌や醤油ベースのたれを絡めた焼きうどん「津山ホルモンうどん」。発祥の店と言われるのが「橋野食堂」です。お店の人曰く「発祥の店かどうかはわからないけれど、元は鉄板の前のカウンターで飲みながら締めのうどんと一緒にホルモンを食べたり、うどんにホルモンを入れたりしていたら、おいしくて評判になった」のだそう。
9割がオーダーするという大人気メニューの「ホルモンうどん」。開店から昼過ぎまでずっと満席が続くことも多く、完売で17:00より前に閉店することもあるのだそう。ピリ辛はほんのり辛いくらい。激辛は辛いもの好きが辛い!と満足するくらいの辛さです。プリップリのホルモンがたまらない!
11:50 橋野食堂を出発
|車で移動(約10分)
12:00「つやま自然のふしぎ館」で命の不思議に触れる
自然界の神秘を肌で感じることができる「つやま自然のふしぎ館」。アートとはまた違った感性を刺激されるスポットで、生命の多様性や系譜について考えるきっかけにもなりそう。
岡山県津山市山下98-1
0868-22-3518
9:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:
3月、5月、7月、9月、11月/毎週月曜日(GW期間中は開館)※祝日は開館
1月、2月、6月、12月/毎週月・火曜日
4月、8月、10月 /毎日開館
※年末年始(12月29日~1月2日)
料金:大人800円、高校生以下無料 ※森の芸術祭期間中のみの料金です
駐車場:普通車30台、大型車5台(津山観光センターを利用)
公式サイト:http://www.fushigikan.jp
もっと!寄り道スポット
12:55 つやま自然のふしぎ館を出発
|車で移動(約5分)
13:00「mt project 津山(TSUYAMA)」で記念撮影
津山駅前にどどーんと鎮座するのは、mtのマスキングテープでラッピングされたSL。限定オリジナルマスキングテープがプレゼントされるスタンプラリー も開催されています。11/4までの期間限定なのでお見逃しなく!
13:10 出発
|車で移動(約40分)
13:50「奈義町現代美術館」の没入体験で感性を刺激
映える美術館として人気のある「奈義町現代美術館」。SNSで最もよく見かけるのが、外は太鼓のような巨大な円筒・中は龍安寺の異空間、展示室「太陽」≪遍在の場・奈義の龍安寺・建築する身体≫です。
狭い螺旋階段をのぼり行き着く円筒の内部は、天地に遊具、左右に石庭があり、混乱して空間に酔ってしまうような感覚に陥ります。まるで異世界に放り出されたよう。どこを歩いても平衡感覚が不安定になり、自分の感覚を疑いながらも、自分の感覚にすがる、そんな矛盾のなかで味わうアートはとても刺激的です。
刻一刻と変わる雲、二度と同じ瞬間は来ない昨日の空をグラスに閉じ込めて味わう試み。作品の雲は時間が経つと溶けて消えてしまうので、展示の横で入れ替えのための作品を3Dプリンタが作り続けているのが興味深かったです。
幽玄の世界を醸し出す能楽の笛の音とともに眺める、水の氾濫のスローモーション映像。ベンチに座って、じっくりと鑑賞できます。
ここではないどこか、いつか、に想いを馳せながらも、「今ここ」のかけがえのなさを思い出させてくれるような作品たちでした。
岡山県勝田郡奈義町豊沢441
0868-36-5811
9:30~17:00(入館は16:30まで)
月曜定休(月曜日が祝日の場合は開館)、および祝日の翌日(祝日の翌日が土・日曜日の場合は開館)
料金:一般・大学生700円、高校生以下無料 ※森の芸術祭期間中のみの料金です
駐車場:普通車30台
公式サイト:https://www.town.nagi.okayama.jp/moca/
>>通常時のルポ|現代アート好き必見!SNS映えする異空間に浸る「奈義町現代美術館」
14:50「すぱーく奈義」で21美プール作者の新作を体験
奈義町現代美術館前の屋内ゲートボール場「すぱーく奈義」で体験できるのは、金沢21世紀美術館で最も有名な作品である「スイミング・プール」作者の新作です。
鏡面のリフレクションを活かした《まっさかさまの自然》は、上を見上げても下を見下ろしても緑が生い茂る浮遊空間。映えショットが狙えるのはもちろんですが、豊かな緑に抱かれる原始的な喜びを感じることができます。見学に来ていた子どもたちがはしゃいでいたのが印象的でした。
15:10出発
|車で移動(約1時間40分)
16:50頃 岡山駅到着
「岡山“森の芸術祭”を巡る1泊2日モデルコース」、いかがでしたでしょうか?
旅にアートをプラスすることで、非日常感や没入感のエッセンスが加わり、旅がより思い出深いものになります。岡山の自然も五感で味わえる、森の芸術祭の「今だけ」「ここだけ」の特別なアート体験をぜひ、晴れの国・岡山で!
2024年9月28日(土)〜2024年11月24日(日)
●観賞パスポート
料金(全ての会場に入場できます)
一般 3,000円、大学生・専門学生 2,000円
●単館鑑賞券
【無料施設】一般・大学生・専門学生 700円
【有料施設】施設入場料(高校生以下は無料)
※公共の場所に設置するアート作品の場合、鑑賞券の購入は不要です。
※単館鑑賞券は、会期中に各会場で販売します。
※価格はすべて税込です。
※店舗や時期により商品の仕様や品揃え、価格が変わる可能性がありますので、ご注意ください。
※店舗営業については最新情報をご確認ください。
©︎TABIZINE編集部
参考
岡山は降水量1mm未満の日が276.8日(全国第1位)|気象庁「全国気候表(1981~2010年(30年間)の平年値)」