古代ローマの娯楽施設コロッセオ
ローマを代表する観光スポット「コロッセオ」は、かつて約5万人を収容した巨大な円形闘技場です。 剣闘士の戦いや獣狩りといった死闘が行われ、市民の娯楽として親しまれた場所。
命を賭した戦いの場だったということで、遺体を搬出する場所もありリアルです。当時に思いを馳せると、古代ローマの人々の生活が垣間見えるようです。
古代遺跡の集合地フォロ・ロマーノ
イタリア語で“広場”の意味をもつ「フォロ」、そして「ロマーノ(ローマ)」のを冠する「フォロ・ロマーノ」。繁栄当時、ここでは古代ローマの政治や経済、宗教の場所として機能した公共の広場でした。
遺跡群に立ち並ぶ神殿の柱や石畳の姿は高貴です。
イタリア統一の象徴ベネツィア宮殿
イタリア統一の象徴の建物である「ベネツィア宮殿」。ここにはイタリア無名戦士の墓や、イタリア王国の初代国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世を記念するモニュメントがあり、イタリア統一の歴史に触れることができます。
ローマの観光名所トレビの泉
バロック時代に建造された巨大な人口和泉「トレビの泉」。泉に背を向けてコインを投げると願いが叶うとされていることで有名です。筆者が訪れたとき(2024年11月)はメンテナンス工事中で、残念ながら噴水内の水は抜かれていました。
その代わりとして泉近くには小さなプールが設置されていましたが、観光客は泉に向かってコインを投げる真似を楽しんでいる様子がとてもシュール。工事中しか見られないいレアな光景です。
映画の舞台を歩くスペイン広場とスペイン階段
「スペイン広場」はローマで最も美しいと称えられるバロック様式の広場で、近隣にスペイン大使館があることからその名付けられたとのこと。
丘の上のトリニタ・デイ・モンティ教会から下のバルカッチャの泉までを繋ぐ「スペイン階段」は、映画『ローマの休日』の撮影場所としても非常に有名です。階段上からの眺めは、ひたすら絵画のような美しさでした。
すべての道はローマに繋がる地形と設計
ローマの地図を眺めると、街を中心に円形の道路に取り囲むように設計されていることがわかります。この構造のおかげで、どこを歩いても自然と街の中心に導かれるような感覚を受けることから「すべての道はローマに通じる」という言葉の意味が理解できました。
ここまでローマの観光スポットを巡って所要時間は2時間ほど。ローマ中心部の観光地はコンパクトにまとまっています。
世界最小の国家バチカン市国
ローマ周遊のあと、続いて向かったのはバチカン市国。 わずか4ヘクタールという小さな国土を持つ国で、ディズニーランドとほぼ同じ大きさなのだとか。
800人が住むこの場所には、膨大な芸術作品と宗教的な歴史が詰まっています。
ミケランジェロとラファエロの芸術
バチカン美術館では、ミケランジェロが描いた『最後の審判』や、ラファエロの『アテネの学堂』など、世界的に有名な作品がズラリ。
印象的な螺旋階段を通り、隣接するサン・ピエトロ大聖堂は、ミケランジェロが設計した素晴らしい建物で、聖堂内部のバルダッキーノと言われる大天蓋。四本のブロンズのねじれた柱が彫刻をまとってそびえています。 寺院を囲むベルニーニ設計の円形広場は、キリスト教の愛を象徴する場所として知られています。
いまも地下に眠る遺産
ローマでは今でも地下に発掘されていない多くの遺跡や埋蔵品が眠っているため、地下鉄の建設が制限されているといいます。大都市にも関わらず、地下鉄の路線はABの2線だけ。街全体が歴史と現代の融合を体現した特別な空間として存在しています。
ローマで感じる歴史と芸術の重み
いかがでしたか? 今回参加したツアーで巡った一部の記録をご紹介しました。歴史と芸術が詰まったローマ市街は、どこを切り取っても素晴らしい景色で壮観でした。
一歩進むたびに新たな発見があり、この街の奥深さに感動します。これを機会に文献などからさらに多くの歴史や文化に触れてみたいと思いました。
[Photo by 北島幸司]