たった7ユーロで南イタリア満喫!ヴェスヴィアーナ鉄道で行くポンペイ遺跡とソレント日帰り旅

Posted by: もろたけいこ

掲載日: Aug 12th, 2025

ナポリといえば、陽気な人々に、ナポリピッツァ、そしてヴェスヴィオ火山の雄姿……。そんな南イタリアの魅力をぎゅっと詰め込んだ日帰り旅に出かけるなら、「ヴェスヴィアーナ鉄道(Circumvesuviana)」を使わない手はありません。ナポリを起点に、古代ローマ遺跡のポンペイ、絵画のようなソレント、地元感あふれる駅の風景まで、1日で何ヶ所も巡れる贅沢な鉄道ルート。ヴェスヴィアーナ鉄道を利用したおすすめ日帰りコースや知っておきたい乗車のコツまで、わかりやすくご紹介します!

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ヴェスヴィアーナ鉄道ってどんな路線?

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 駅

「ヴェスヴィアーナ鉄道(Circumvesuviana)」は、ナポリ市内からヴェスヴィオ山の周囲を走る私鉄路線。レトロな車体と、ローカル感あふれる駅の雰囲気が魅力で、地元の人々の足としても親しまれています。

ナポリ・ガリバルディ駅(ナポリ中央駅の地下)を起点に、ポンペイやエルコラーノなどの遺跡エリア、海沿いのリゾート地ソレントまでを結ぶ路線は、まさに“南イタリアの観光地巡り”。電車の本数も15〜30分に1本と多く、観光にも便利です。ちょっと治安が悪い雰囲気がありますが、明るいうちの利用であれば問題ありません。

  • 【乗車賃の目安】
  • ナポリ → ポンペイ:約3.20ユーロ
  • ポンペイ → ソレント:約2.80ユーロ
  • ナポリ → ソレント:約4.50ユーロ

日帰りおすすめルートは、ナポリ発→ポンペイ→ソレント→ナポリ

9:00 ナポリ出発!まずはポンペイ遺跡へ

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 チケット

ナポリ中央駅の地下にある「Garibaldi(ガリバルディ)駅」から乗車。電光掲示板や放送がイタリア語オンリーなので、あらかじめ「Sorrento(ソレント)行き」と確認しておくと安心です。混雑を避けたい場合は、朝のラッシュを過ぎた9時以降の乗車がおすすめ。

チケットはまさかの対面販売で購入。クレジットカードも利用可能です。観光客で混雑しているので、乗りたい電車より余裕をもって駅に向かうようにしましょう。

Napoli P. Garibaldi駅

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30〜40分ほどで「Pompei Scavi – Villa dei Misteri」駅に到着。改札はなく、そのままホームを出ると、数分でポンペイ遺跡の入り口に到着します。

Pompei Scavi Villa Dei Misteri

午前 ポンペイ遺跡巡り 古代ローマの時間が止まった町を歩く

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西暦79年のヴェスヴィオ火山の噴火で一夜にして火山灰に埋もれたポンペイの町。火山灰に埋もれていた分、2000年近く前の生活がほぼそのままの形で残っている貴重な遺跡群! 商店街なども残っているので、遺跡内を散策するだけで、まるでタイムスリップしたような気分にさせてくれます。

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 ポンペイ遺跡

見逃せないスポットは、円形闘技場やフォロ(広場)、色鮮やかなフレスコ画が残る邸宅「ファウヌスの家」など。2時間〜2時間半ほどで主な見どころをまわれるので、日帰りでもしっかり楽しめます。

ポンペイ考古学公園
所在地 80045 Pompei, Metropolitan City of Naples, イタリア
営業時間 9:00~17:30
料金 22ユーロ
https://pompeiisites.org

13:30 ポンペイからソレントへ向かう絶景鉄道の旅

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 打刻

ポンペイから再びヴェスヴィアーナ鉄道に乗ります。ここでは改札らしきものがないので、どうするのだろうと思ったら、乗る時刻を打刻する機械にチケットを通すそうです。誰も教えてくれないのでお気をつけください。

ポンペイから終点のソレントまではおよそ30分の列車旅。途中の車窓からは、ヴェスヴィオ山の麓に広がるオレンジ畑や、ティレニア海を望む眺めが続き、まさに南イタリアの田園風景そのもの。

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 景色

到着するソレントは、映画の舞台にもたびたび登場する断崖の町。海に降りるのに特別なエレベーターがあるなど、断崖絶壁具合に驚き! 一方で、その断崖が織りなす景色にうっとり。ナポリとはまた異なる、上品で穏やかな空気が流れています。

Sorrento
所在地 80067 Sorrento, Metropolitan City of Naples, イタリア

14:00 ソレントで地中海を感じる町歩き・ランチ

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 ソレント

駅から徒歩10分ほどで、旧市街や海岸エリアへアクセスが可能。ソレントはアマルフィや南イタリアの離島へのクルーズ船など船の発着地なので、店舗やレストランが豊富! 石畳の路地にはレモン柄の雑貨店や、手作りジェラートの店、家族経営のトラットリアなどが並び、どこを歩いても絵になる風景です。

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 ソレント レモン

ソレントで訪れたいおすすめスポットを簡単にまとめます!

Villa Comunale di Sorrento:断崖を楽しむことができる美しい地形

Villa Comunale di Sorrento
所在地 Via S. Francesco, 80067 Sorrento NA, イタリア

サンフランチェスコ教会:静かな回廊と海が見えるテラスは、ちょっとした穴場

サン・フランチェスコ教会
所在地 P. Francesco Saverio Gargiulo, 8, 80067 Sorrento NA, イタリア

レモン専門店:ソレントといえばリモンチェッロ!試飲もできる店が多いです

I Giardini di Cataldo
所在地 Via Correale, 27, 80067 Sorrento NA, イタリア
営業時間 9:00~20:00
https://www.igiardinidicataldo.it/it/

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 ボンゴレビアンコ

ここで遅めのランチを取るのもおすすめ。海鮮が豊富なので、ランチではぜひボンゴレビアンコを! 海を望むテラス席でシーフードパスタと冷えた白ワインをいただけば、旅の幸福度は一気に最高潮に。

おすすめのレストラン
La Cantinaccia del Popolo
所在地 Vico Terzo Rota, 6/8, 80067 Sorrento NA, イタリア
営業時間 12:00~22:30
定休日 月曜日

16:00〜17:00 ソレント発、ナポリへ戻る帰路も風情あり

ヴェスヴィアーナ鉄道 ナポリ イタリア 周遊 夕焼け

ソレント発の電車でナポリへ戻る際も、行きと同様にヴェスヴィアーナ鉄道を利用。途中下車も可能なので、時間に余裕があれば「エルコラーノ・スカビ駅(Ercolano Scavi)」に寄り道するのもあり。こちらはポンペイより小規模ながら、保存状態が非常によいことで知られる遺跡があります。

ナポリ・ガリバルディ駅には17:30〜18:00ごろ到着。ちょうど夕食時なので、中央駅近くのピッツェリアで一日の締めくくりを楽しむのもよいでしょう。

実際に行ってみて感じた“旅のコツ”

訪れてみて以下注意点です!

  • チケットは窓口で購入!打刻に注意
  • ナポリ以外ではチケットのチェックはありませんが、打刻は忘れずに行うようにしましょう。

  • スリに注意
  • ヴェスヴィアーナ鉄道は少し治安が悪いとガイドブックに書かれることもありますが、電車内よりはナポリ駅周辺の方が危ないので、カバンやスマホの管理に注意を。また日が出ている間にナポリへ戻るとより安心安全です。

  • トイレは駅にほぼないと思っておく
  • 駅にはほとんどありません。事前に済ませておくのがベターです。レストランやカフェに立ち寄った際に寄ったりしましょう。ポンペイ遺跡内には複数あります。

ローカル鉄道がつなぐ、南イタリアの魅力

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乗車してみて感じたのは、南イタリアの鉄道旅の“奥深さ”と“気軽さ”。ローカル線らしい雰囲気を漂わせるヴェスヴィアーナ鉄道は、日本の電車のような快適さはないかもしれません。

でも、ドアが手動で開く古い車両や、カラフルな落書きのある駅舎、車内で繰り広げられる地元の人々の会話――それらすべてが旅情を高めてくれます。わずか6〜7ユーロのチケットで、古代ローマの歴史にも、紺碧の海にも出会える。そんな贅沢な“日帰り旅”が叶うのは、ヴェスヴィアーナ鉄道だからこそ。ナポリを訪れる予定がある方は、ぜひこの鉄道に揺られて、自分だけの南イタリアの風景を見つけてみてください。

travelist

PROFILE

もろたけいこ

Keiko Morota ライター/テレビプロデューサー

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

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