【日本最大規模の宇宙展!】監修の戸梶歩先生に見どころや宇宙の謎についてインタビュー!特別展『深宇宙展』|東京・愛知

Posted by: kurisencho

掲載日: Jul 24th, 2025

138億年前に誕生し、地球人を魅了している宇宙。2025年7月12日(土)から2025年9月28日(日)まで、お台場・日本科学未来館では特別展「深宇宙展」が開催中。“世界初公開・実物・実物大・大迫力”と宇宙研究と技術が集結した情熱的な大規模宇宙展です。本展覧会を監修された戸梶歩先生に見どころや宇宙の謎についてインタビューしてきました!

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (パンフレット)

宇宙の最先端が集結!特別展「深宇宙展」

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (内覧会の様子)

東京会場での内覧会には、アニメ『宇宙なんちゃら こてつくん』の宇宙飛行士を目指す少年こてつくんも登場して、ステージをほんわかとした空気で包み込んでいました

2025年7月12日(土)~2025年9月28日(日)まで、東京・お台場「日本科学未来館」にて開催中の特別展『「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond』。次世代ロケット、月や火星の探査、小惑星のサンプルなど、人類が探求してきた宇宙開発の歩みと最新技術について4章構成で紹介している日本最大規模の宇宙展になっています。

東京会場の後は、2025年10月18日(土)〜2026年1月18日(日)まで愛知県「豊田市博物館」にて開催予定。

「深宇宙」とはどこか?

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (深宇宙のイラスト)
聞きなれない「深宇宙」という言葉。「深宇宙」とは、地球から200万km以上離れた宇宙空間のこと。そこには、火星、金星、太陽などの、地球と月以外の太陽系の天体が存在し、さらに銀河系の果てへと続いています。

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (パンフレット3)
映画、漫画、アニメなど色々な作品の舞台となり、ついに月や火星への有人探査も現実化しつつある宇宙空間。本特別展は、研究者や技術者たちの情熱を感じられるだけでなく、宇宙をより身近に感じられ、その奥深さを知ることができる内容になっています。

実物!実物大!大迫力!

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (歴代の打ち上げロケットの展示)

打ち上げロケットの歴史、日本の次世代大型基幹ロケットの先端フェアリングの実物大模型の展示、小惑星サンプルの実物粒子など、なんと展示物は約60点!

本特別展では「実物・実物大・大迫力」を見どころキーワードに、子どもにもわかりやすいように展示や映像を通して宇宙開発・宇宙探査の複雑なテーマを表現しています。

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (監修の戸梶歩先生)
今回は、特別展「深宇宙展」の監修を務めた、宇宙開発エバンジェリスト(伝道師)の戸梶歩先生にお話を伺うことができました。

東京大学大学院で航空宇宙工学を専攻した後、日本のJAXAが手掛ける火星衛星探査機プロジェクト「MMX(エムエムエックス)」や、日米の民間企業や大学など数多くの宇宙関連プロジェクトに携わってきた戸梶先生。

戸梶先生が“推す”本展の見どころをチェックしつつ、宇宙の謎やSF視点の宇宙論についてなども色々教えていただきました。

戸梶歩先生の推し展示

【その1】世界初公開・実物大模型、有人月面探査車「有人与圧ローバー」

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (有人与圧ローバー)
実物大の模型の展示が世界初公開の有人月面探査車「有人与圧ローバー」先生も「全体が長さ約6m・横幅約5m・高さ約4mの大きさぐらいで、タイヤが縦に3つ付いているので、タイヤの直径は150cmぐらいはあるんですかね!」とその迫力に驚きのご様子でした。

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    有人与圧ローバーは“月面上を走るキャンピングカー”みたいなもの。地球と違って温度や気圧などをきちんと制御をしないと、中で人間は暮らせません。酸素をちゃんと供給して二酸化炭素を除去し、窒素8割・酸素2割で地球と同じ状況を再現することになるはずです。2人の宇宙飛行士さんが普通のポロシャツとチノパンみたいな姿で、1年のうち1カ月間はローバーの中で生活をし、移動して外に出て月面探査ができます

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (有人与圧ローバー)2
アメリカ合衆国主導の有人月面探査計画「アルテミス計画」は、再び人類が月面に行くという国際協力で進めている計画。日本は有人与圧ローバーと月周回有人拠点「Gateway」の一部の開発を担当するとともに、日本人宇宙飛行士2人が月面に降り立つことが決定しています。

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    国際協力で進められている中で、日本人が2人行くということは早々に発表された。日本は非常に重要な位置を占めているっていうことの裏返しなんですよね

2031年の打ち上げ予定。日本人として誇らしい気持ちになる展示です!

【その2】目指せ!火星衛星サンプルリターン「MMX」

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (JAXAの火星衛星探査計画「MMX」)
戸梶先生が主任研究開発員を務めていた、JAXAの火星衛星探査計画「MMX(エムエムエックス)」火星の周りをまわる2つの衛星のうち、内側の大きな衛生である「フォボス」から砂粒のサンプルを採取して地球に持ち帰るというプロジェクトを担っています。実物の探査機の2分の1サイズの模型(幅4.5m、奥行3m、高さ2.5m)は黄金色に輝いて、迫力満点!

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (JAXAの火星衛星探査計画「MMX」)2
2026年度に打上げ、約1年かけて火星圏へ向かい、フォボスに2〜3時間滞在し、2031年度に帰還予定。フォボスに降り積もった火星由来の物質が含まれていると考えられるフォボスのサンプルを分析することで、火星の衛星の起源や太陽系内でどのように水や有機物が供給されたのかという謎を解き明かす手がかりを得られるとともに、火星にかつて存在していたかもしれない生命の痕跡も得られる可能性があると期待されています。火星に生命は存在していたのか、人類は住めるのか。成功すると日本が挑む世界初の快挙となります!

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (大画面映像展示「火星ツアー」)
そんな火星の風景に没入できる大画面映像展示「火星ツアー」。直径が地球の約半分の大きさの火星。現地の最新探査データに基づいた映像で前方と床面の大画面に火星の地表を投影しています。地表の砂が舞う様子を見れたり風の音が聴けて冒険している気分を体感!

「実物」を見て触る!

実物・実物大の展示はまだまだあります!

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (日本の次世代大型基幹ロケット「H3ロケット」の最先端部フェアリングの実物大の模型展示)
日本の次世代大型基幹ロケット「H3ロケット」の最先端部フェアリングの実物大模型の展示。

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (実物に触れる展示)
ロケットの断熱材や部品に直接触れる展示も数多く並んでいます。

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (小惑星探査機「はやぶさ」が地球に持ち帰った小惑星(イトカワ)の縮小展示)

小惑星探査機「はやぶさ」が表面サンプルを地球に持ち帰った小惑星(イトカワ)の縮小展示(1/1000模型)

小惑星探査機「はやぶさ」「はやぶさ2」が地球に試料を持ち帰った小惑星(イトカワ・リュウグウ)の縮小模型の展示。貴重な実物の粒子を顕微鏡を使って確認できます!

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (火星、フォボス、月の模擬レゴリス展示)
「火星、フォボス、月」の模擬レゴリス(天体表面の微細な岩石や鉱物のかけらの層)の展示。カプセルに入った模擬レゴリスはサラサラのパウダー状で採取場所によって色が違っています。吸い込むと人体に害があるので蓋を開けずにじっくり観察!

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond(前澤友作さんが登場した 「ソユーズ宇宙船」(帰還モジュール)と「着陸時のパラシュート」の実物展示)
実業家の前澤友作さんが2021年に日本の民間人としては初めての国際宇宙ステーションに滞在する宇宙旅行に行った際に搭乗した「ソユーズ宇宙船」(帰還モジュール)と「着陸時のパラシュート」の実物の展示。

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond(前澤友作さんが登場した 「ソユーズ宇宙船」(帰還モジュール)の実物展示)
ソユーズ宇宙船は3人乗りで、内部を間近に見ることができます。表面が黒く焦げているのは、超高温の大気圏に突入した痕跡。宇宙への道は過酷であることがリアルに伝わってきますね。

未知の宇宙を可視化する観測機器

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (望遠鏡、パネル画像展示)
ほかにも、国内外の超大型望遠鏡の模型や人工衛星の模型、望遠鏡が撮影した宇宙のパネル画像展示があり、最後は深宇宙への人間の挑戦と神秘を描いた映像を上映するシアターコーナーで締めくくり。未知の宇宙を可視化することで、神秘的な宇宙空間へ吸い込まれる感覚を覚えることでしょう。

戸梶先生にインタビュー!

戸梶歩先生 インタビュー 会議室2
戸梶先生に宇宙に関する素朴な疑問から、SF的なことまで質問してみました。

質問1:未確認飛行物体について

Q:戸梶先生は、未確認飛行物体に遭遇したことはありますか?未確認飛行物体が地球に接近したことが公表されましたが、どれくらいの頻度で接近していますか?

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    未確認飛行物体がUFOや宇宙人のことならば、残念ながら遭遇したことはありません。小惑星や彗星などの地球接近天体(NEO:Near Earth Object)のことであれば、直径1kmほどの小惑星の地球への衝突は100万年に数回、5kmほどの小惑星の衝突は1000万年毎、小天体の衝突は毎月2〜3回起こっていると考えられます

戸梶先生:地球接近天体の衝突による自然災害を防ぐ活動を「地球防衛(プラネタリーディフェンス)」と言います。いかに早く発見して、いかにして避けるか。もしそれが地球に当たるようなコースにあるんだったら、軌道をちょっと変えるなどという地球防衛研究をJAXAの相模原キャンパスでも始めているんです。

質問2:宇宙戦争について

Q:宇宙に人類が進出して夢が膨らむのですが、今後、映画やアニメのように地球人が宇宙で戦争する可能性はありますか?

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    地球外生命体が地球まで戦争に来る可能性はほぼゼロで、もしそれが可能な科学力を持っているのであれば地球人に勝ち目はない。人間同士の宇宙戦争の可能性はあると思いますが、宇宙は生存するだけでも大変な空間なので戦争をする余裕はないのではと思います

質問3:SFの世界について

Q:NetflixのSFドラマ『三体』が世界的にブームとなり、原作の「暗黒森林論」という考え方が注目されています。地球外生命体は存在するがみな敵を恐れて姿を隠している、という考え方はSF的なものでしょうか?

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    そうですね、実際の宇宙開発の現場では、地球外生命体に対して自らの存在を隠すという考えは聞いたことはないですね。SFの物語では「地球外生命体が来て仲よくしてます〜」じゃ盛り上がりません。対立して戦いがあった方が盛り上がるので、そっちの方向にストーリーが進むことが多いと思うんですけど(笑)

戸梶先生:地球外生命体がいるかどうかみたいな話は、SFの永遠の課題だと思うんですけど、宇宙からの人工的な電波は今のところ見つかっていない。生命体がいる可能性はゼロではないけれども、私たちの文明と同時期に電波で交流ができるぐらいの技術レベルを持ったほかの生命体がいるのか、しかもそれがリーチできる範囲にいるかと言われると、“ほぼゼロ”だと思います。

質問4:宇宙旅行の寄り道とお土産について

Q:もし宇宙のどこかで寄り道できるとしたら、どこで何をしてみたいですか? 地球外の「お土産」を持ち帰れるなら何を選びますか?

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    現実的な線であれば、地球周回軌道に数日とどまって、飽きるまで地球を見て、無重力状態を楽しみたいですね。月に行って月のレゴリスを採ってきて、火星に行って火星のレゴリス、火星衛星探査計画「MMX」が行くフォボスや小惑星など訪れた場所の土をお土産に持って帰りたいです

戸梶先生:フランスとドイツが共同開発したローバーが「MMX」より先にフォボスに着陸するんですよね。サンプルを採取するための「Cサンプラー」っていう筒を打ち込んで二重になっている内側の筒を引き抜いて、その中に入ってるサンプルを持ってくるんですけど、外筒が現地に残ってるんですよ。なので、ローバーとその外筒を持って帰ってきたいです(笑)。

質問5:宇宙開発で苦労する点について

Q:地道な開発の試行錯誤の中で直面する技術的な壁や苦労、エピソードはありますか?

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    サンプルリターンミッションを行う探査機は、決められた重さの制限を1gでも超えると地球に戻ってこれなくなる。いかに探査機を軽くするかに苦労しています

戸梶先生:サイエンティストたちは自分たちが知りたいことを調べられるように、どんどん観測機器をよいものにしようとする。それ自体悪いことではないんですけれど、そのためには重量が増えることとなり、どこか増やすなら、どこかを減らさないといけない。

とはいっても、サイエンティストとエンジニアが日々喧嘩するわけではないです。、「ミッションを成功させたい、いい観測結果を得たい」という同じベクトルを向いてるので、お互いに限られた重量の中で最善の設計になるように1g単位で調整していきます。最後の手段で燃料を減らしましょうかとか、フォボスに2回降りられるのを1回にしましょう……というのもありますが、そうならないように皆で知恵を絞るわけです。

どんなに頑張っても「物理法則」「ロケットの能力」は変えられない。1番パワフルなコンフィギュレーションのH3ロケットを使うとしても、火星の近傍まで送り届けられる最大限の重さが4.2tとかくらいなんですよね。「MMX」も4t〜4.2tが重さの制限で、1gでも超えてしまうと帰ってこられなくなるんです。

質問6:ブラックホールについて

Q:地球がブラックホールに吸い込まれる確率はどれくらいですか? 天体が吸い込まれるとしたら、どのような現象が起きますか?

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    地球がブラックホールに吸い込まれる確率は、現実的には“ほぼゼロ”です

戸梶先生:ブラックホールは強い重力を持っていますが、ブラックホールが近くにない限り地球が吸い込まれることはありません。現在、太陽系の近くで地球を脅かすようなブラックホールは観測されていません。仮に、太陽系に接近するブラックホールがあった場合、天体の軌道が乱れるなどの兆候が観測されるはずですが、そのような兆候も確認されていません。

ブラックホールに近づいた天体には、以下のような現象が起こります。

1、潮汐力(ちょうせきりょく)による破壊。ブラックホールの強い重力差によって、天体の近い側と遠い側にかかる引力が大きく異なり、天体が引き裂かれます(スパゲッティ化と呼ばれる現象)。
2、降着円盤(こうちゃくえんばん)の形成と高エネルギー放射。破壊された物質がブラックホールの周囲に渦を巻いて「降着円盤」を形成し、そこからX線などの高エネルギーが放射されます。
3、事象の地平面を超えると観測不能に。天体の一部が「事象の地平線(ブラックホールの境界)」を超えると、外の世界からはそれ以降を見ることができなくなります。理論的には、吸い込まれた情報も外部からは失われてしまいます(情報のパラドックス)。

でも、太陽ってだんだん年をとってくると、どんどん大きくなるって言われてるんです(「赤色巨星」という)。そうすると地球を飲み込むぐらい大きくなるんじゃないか、という説も。約50億年後、とか遠い未来の話ですが、地球は最後に飲み込まれる可能性はあるんです。

質問7:地球上で価値観が変わった旅について

Q:地球上の旅で、価値観が変わった経験や、宇宙開発者としての視点に影響を与えた出来事はありますか?

  • 戸梶歩先生 アイコン

    戸梶先生

    高校2年生の春休みに、(ある教育サービスの旅行募集を見て)親に無理を言ってアメリカに旅行に行ったんですね。ワシントンDCにある「スミソニアン国立航空宇宙博物館」で実際の飛行機やロケットを見て、その後フロリダの「ケネディ・スペース・センター」で遠くに打ち上げ準備中のスペースシャトルを見たときに「やっぱりすごいな、宇宙開発やってみよう!」と決めました

戸梶先生:帰国後、東京大学の航空宇宙工学科を目指し、高校3年生の1年間頑張って入学し、卒業後は米国留学や産学官を渡り歩きながら30年近く宇宙開発の仕事に携わり、今はSFドラマの考証の仕事のかたわら、宇宙技術や化学のワクワクを皆さんに伝える活動をしています。

アメリカ旅行の体験がなかったら、こういう経験はできてなかったかもしれない。元々メカが好きなタイプだったから、どっちかっていうと「宇宙の謎」より「メカ」がグサッときたっていうところですね(笑)。

誰でも宇宙に携われる時代到来!

戸梶歩先生 インタビュー 展示会パネル

理系の人々が多く男性社会のイメージが強い宇宙関連事業ですが、戸梶先生からはこんな言葉も。

戸梶先生:宇宙の仕事は理系のエンジニアだけが携われるというわけではないんです。文系の人もチャンスはあります。会社組織をまわさなきゃいけないんで、例えば、アウトリーチやコミュニケーションが得意な人、エンジニアに代わってアピールする広報の人、絵を描ける人、動画を作れる人も必要。

普通の会社をまわしていくスキルや人は全て必要です。宇宙で何かやりたいなっていう気持ちさえ持っていれば、自分の得意な分野で貢献することができるんです!

そう語る先生の瞳には、キラッと星が瞬いていました。

東京都江東区・「日本科学未来館」特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond (前澤友作さんが着用した宇宙服の展示)
理系に行かなくても宇宙と関われる、という目から鱗の新発見! エンジニアとサイエンティストが畑は違っていても、宇宙という同じ目標に突き進んでいるように、宇宙ジャーナリスト、宇宙天気予報、宇宙シェフ、宇宙旅行プランナーなど、近い将来、宇宙に関する職業の幅も広がっているはず。男女問わず、多くの人々に宇宙への扉が開き、新時代を迎えているのかぁと想像するだけでワクワクしてきました!

改めて、戸梶先生、すべての質問に温かくお答えいただきありがとうございました!

特別展「深宇宙展〜人類はどこへ向かうのか」To the Moon and Beyond
会期:2025年7月12日(土)~2025年9月28日(日)
会場:日本科学未来館(東京・江東区青海2-3-6)
時間:10:00~17:00(入場は閉館30分前まで)
休館日:9月2日(火)9日(火)16日(火)
入場料(税込):大人(19歳以上)2,200円、18歳以下(中学生以上)1,400円、小学生以下(4歳以上)700円(3歳以下無料)
*常設展も観覧可能(ドームシアターは別料金・要予約)
*「展示会場」「グッズショップ」再入場不可
*2025年10月18日(土)〜2026年1月18日(日)まで、愛知県「豊田市博物館」にて開催予定
問い合わせ(ハローダイヤル):050-5541-8600
公式サイト:https://deep-space.jp
公式X(旧Twitter):@deep_space_2025
公式Instagram:@deep_space_2025

日本科学未来館
住所:東京都江東区青海2-3-6
TEL:03-3570-9151(開館日の10:00~17:00)
交通:新交通ゆりかもめ「東京国際クルーズターミナル駅」から徒歩約5分、「テレコムセンター駅」から徒歩約4分、東京臨海高速鉄道りんかい線「東京テレポート駅」から徒歩約15分

[photos by kurisencho]

PROFILE

kurisencho

kurisencho ライター

熊本県天草の凪いだ海と潮の香りの中で育ちました。東京に住むことで、新しいもの、昔からあるものの良さを再発見し、今まで見てきた世界が広がりました。デジタル化の中で生きるアナログの力を確信し、儚いけど美しい、人と風景の一瞬をとらえたいと思い写真を撮っています。

熊本県天草の凪いだ海と潮の香りの中で育ちました。東京に住むことで、新しいもの、昔からあるものの良さを再発見し、今まで見てきた世界が広がりました。デジタル化の中で生きるアナログの力を確信し、儚いけど美しい、人と風景の一瞬をとらえたいと思い写真を撮っています。

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