なぜ韓国の美容医療が安いの?【制度+物価+技術力】

クリニックが密集したビル
韓国の美容医療は、世界的にもコストパフォーマンスが高いといわれます。その理由は大きく3つ。
- 医療観光政策による外国人誘致
- 競争の激しさによる価格引き下げ
- 技術力と症例数の多さ
韓国政府は2009年以降、医療観光を国家戦略として推進。外国人患者の受け入れを促進するため、医療機関の英語・中国語対応や、観光と医療を組み合わせたプランの整備が進んでいます。
韓国は美意識が高いゆえに、美容クリニックが日本に比べて多く、美容医療は当たり前。また江南駅エリアをはじめ、同じエリアに複数院が密集しているため価格競争が活発。結果として、質を落とさず価格を抑えられる環境が整っています。
韓国は前述したように美意識の高さから、「ニキビができたら美容クリニックに行く」というほど身近な存在。それゆえに美容施術の症例数が非常に多く、医師の経験値が高いことが強みです。最新機器の導入も早く、治療の選択肢が豊富。
そんな理由から、世界中から韓国で美容医療を受けたいと人が集まっていたのです。
実は最大10%オフ?免税制度の仕組みと対象
この免税制度、正式には「付加価値税(VAT)還付制度」と呼ばれるもの。対象のクリニックで施術を受けると、料金のうち最大10%分が戻ってくる仕組みです。クリニックにもよりますが、免税対応クリニックではほとんどの施術が対象。美容整形施術を3万ウォン以上受けた外国人観光客は、還付されます。
例えばですが、
- 美肌レーザー(トーニング、ルメッカなど)
- ボトックス・ヒアルロン酸、水光注射やスキンブースターなどの肌管理注射
- 毛穴・ニキビ跡ケア(フラクショナルレーザー)
- スキンケア管理プラン(ピーリングやパックなど)
- 二重まぶた手術、鼻整形、脂肪吸引、歯列矯正
など簡単な施術からがっつりな手術まで対象でしたが、これらの還付が2025年12月31日で終了すると決定になりました。
免税を受ける方法は、
- 免税対応クリニックで施術すること
- クリニックでパスポートを提示すること
- 90日以内に出国すること
- 還付書類を空港や市内カウンターで提出すること

クリニック内にある免税の機械
面倒そうに感じますが、意外と簡単。クリニックによっては、クリニックに免税の機械がありその場で免税の還付を受けられるので「本当に免税を受け取れるのか?」などの心配がありません。こんなに便利だったのに、今年まででなくなってしまうのは本当に残念です。
日本と比べてどれくらいお得?
レーザーや肌管理は日本でも自由診療で受けられますが、免税がなくても元々安い韓国での美容施術。韓国で受けると免税する前からおおよそ半額近くに収まる場合もあります。しかし、どうせやるならお得なうちがいい! と思う人は多いのではないでしょうか。以下は、韓国でいくつかの美容医療を受けてきた筆者が「これはよかった!」と実感した施術をご紹介します。
筆者がよかったと実感した人気美容医療
アートメイク
日本よりも安く、デザインのバリエーションも豊富な韓国のアートメイク。
眉やリップの形や色味に悩んでいる人は、2025年中にやれば免税でお得に施術できます。
人にもよりますが、効果は半年〜1年ほど持つので、今年やっておけば来年の春夏くらいまで楽にキレイが続きます。「毎朝のメイク時間が減って感動した」という声も多め。
ちょっと高めのレーザー治療
レーザー治療は継続がポイントですが、実は種類がかなり多くて、料金もピンキリ。 「ルビーレーザーでしみ取り」や「ピコレーザーで美肌」など、気になっていたけど値段がネックだった施術も、免税がある今ならちょっと背中を押されやすいかも。こまめに渡韓する人の中には、まとめ買いプラン(複数回の施術)を免税で購入し、来年以降に利用するという選択も増えています。
ダイエット系(脂肪溶解注射・漢方)
韓国でも痩身系施術は大人気。特に脂肪溶解注射や漢方ダイエットは、短期集中で結果を出したい人に向いています。脂肪溶解注射は部分痩せ向き、漢方は4〜6週間分をまとめて処方されることもあり、高額になりがち。免税を使えるうちに試すと、けっこう節約できます。漢方だけでは免税対象外ですが、脂肪溶解注射とセットだと現在は免税対象になるクリニックも。
実際どうやって受ける?予約方法・支払い・注意点まとめ
「免税制度を使って美容施術を受ける」と聞くと、手続きが難しそうに思えるかもしれませんが、実際はとてもシンプルです。
予約は LINE や公式サイト、通訳サービス付きの代理店も可
まずは予約。多くのクリニックは公式サイトやLINEから直接予約できます。日本語対応のスタッフがいる場合も多いですが、言語面が不安な人は通訳付きの代理予約サービスを使うと安心。料金は多少かかりますが、スケジュール調整や免税対応の確認までやってくれるので、初めての人にはおすすめです。ただ、ほとんどの予約は日本にいる間に日本語でやり取りが可能です。
パスポート持参・還付書類の保管必須
当日、クリニックで施術を受ける際にはパスポートの提示が必須。施術後、スタッフから「還付書類」を受け取ります。これは空港や市内の免税カウンターで提示するための大事な書類なので、なくさないようにしましょう。前述したように、クリニックで還付金を受け取ることも可能です。帰国時、空港や市内カウンターで書類を提出すれば、その場で現金かカードに返金されます。返金方法は選べる場合が多いので、好みに合わせて指定できます。
事前に「免税対象医院」であるか確認を
注意点としては、必ず免税対象クリニックかどうかを事前に確認すること。そして、ダウンタイムが必要な施術(レーザーや注入系など)は、施術後に顔が赤くなったり腫れたりすることがあるので、旅行の日程に余裕を持たせるのがおすすめです。帰国後すぐに予定を詰め込みすぎるのも避けた方が安心。
韓国美容医療の免税制度は、今年が最後。
旅行ついでに気になっていた施術をお得に受けられる、またとないチャンスです。短期間の旅行でもチャレンジできるダウンタイムが少ない施術も多いので、観光と美容を組み合わせた“ご褒美旅行”もアリです!