一生に一度は見たい!【ノルウェー】フィヨルドツアーの決定版 |ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル攻略ガイド

Posted by: もろたけいこ

掲載日: Aug 31st, 2025

北欧・ノルウェー。そこには、日常の延長では決して出会えない、圧倒的な自然の造形美があります。その象徴こそ「フィヨルド」。氷河が何千年もかけて大地を削り取り、深い入江と切り立つ断崖を生み出した景色は、世界中の旅人を魅了してやみません。なかでも必見なのが、世界最大スケールとも言われる「ソグネフィヨルド」。このフィヨルドは、ノルウェーの中でも首都・オスロなどからアクセスがよく、ノルウェーを訪れる観光客にはマストチェックな観光地。この記事では、そんな絶景を効率よく巡れる現地発着の人気周遊ツアー「ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル(Sognefjord in a Nutshell)」をご紹介。最短1日ないし、1泊2日でフィヨルドの魅力を凝縮体験できるこのツアーは、初めてノルウェーを訪れる方にも安心。ルートの見どころや予約方法をまとめます。「大自然のフィヨルドを楽しむためにはどう行けばいい?」と思う方や、日本からのパックツアーで行くと高額になってしまう北欧で少しでも予算を抑えたい方は必見!

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド

「ナットシェルツアー」とは?

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド 概要

「ナットシェルツアー」とは、ノルウェー観光の定番をぎゅっと凝縮した周遊型パッケージ。鉄道・バス・クルーズを組み合わせ、首都オスロや港町ベルゲンから気軽に参加できるのが特徴です。名前の由来は「In a Nutshell=要約すると、かいつまんで」。つまり、「ノルウェーの見どころをひとまとめに体験できるツアー」という意味が込められています。

「ツアー」と名前にありますが、一般的な団体ツアーとは違い、添乗員やガイドが同行するわけではありません。チケットを購入すると、あらかじめ決められた区間を自分のペースで移動できる“フリープラン型”です。そのため、「途中で宿泊を入れたい」「この列車に乗りたい」といったカスタマイズが可能。旅の自由度が高いのが魅力です。

なかでも「ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル」は、ノルウェー初心者に特におすすめ。フィヨルドの真髄を日帰りないし1泊2日からと短時間で味わえる、休暇が少ない日本人にはぴったりすぎる鉄板ルートです。オスロ発でも、ベルゲン発からでもスタート地点は組めるのですが、筆者が体験したベルゲン発からのルートでご紹介します(オスロ発からにしたい方はルートを逆にして参考にしてください)。

ルート紹介 <旅のハイライト1 山岳を走るベルゲン鉄道>

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド ベルゲン駅

オスロから飛行機でベルゲンに飛び、ベルゲンで1泊。ベルゲン駅発、朝7時台の列車で筆者のソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェルツアーの始まりです。スタートは、ノルウェーの大動脈「ベルゲン鉄道」。オスロ〜ベルゲン間を結ぶ全長約500kmの路線は、ヨーロッパでも屈指の高所を走る鉄道として知られています。

氷河が残る山岳地帯や、雪原、湖を横目に走る車窓は、ただの移動時間を超えた感動そのもの。特に冬の雪景色や夏の新緑は、それぞれ全く違う表情を見せてくれるので、何度乗っても新鮮な体験ができます。

あらかじめ指定席になっているので、どんなに空いていても指定席に座ることをおすすめします。中には車掌さんに注意されている方もいらっしゃいました。ここで、ベルゲンからヴォス駅へ向かいます。列車はミュルダール行きなど、ヴォスが終点であることはほとんどないので降り損ねないようにご注意ください。

Bergen Station
5015 Bergen, ノルウェー

停車駅1 ヴォス(Voss)駅の見どころ

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド ヴォス

ベルゲン鉄道の途中にある美しい町がヴォス駅です。「ヴァンガヴァトネット湖」が広がり、ロープウェイで山頂へ上がると絶景が待っています。スキーリゾートとしても有名です。筆者もロープウェイで山頂へ上がるとヴァンガヴァトネット湖を一望でき、気持ちがよかったです。

筆者は1時間ほど時間を空けたので山頂へ行くことができました。ツアーを組むとき、こちらでの乗り換えを15分ぐらいで短くしてしまう方も多いですが、ぜひ時間に余裕があればここでの乗り換えを楽しんでみては?

Voss stasjon

ルート紹介 <旅のハイライト2 バス移動でも絶景>

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド ヴォス バス

ここからはヴォスからグドヴァンゲンのバス移動です。駅のバスロータリーにあるバスがグドヴァンゲン行きのバスなのですが、ピークシーズンは複数台あるので、しつこくバス乗り場のスタッフに「どれに乗っていいのか?」を確認しましょう。

筆者は呑気に発車10分前に行ったら席がほとんどなく、1台目は満席、2台目も満席……と空いているバスを探して乗車しました。

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド スタルハイムホテル

バスは50分ほどの乗車ですが、途中で Stalheim Hotel(スタルハイムホテル)に立ち寄ります。ここのテラスから見る景色が超絶景! スタルハイム周辺の山の景色を楽しむことができます。空気が澄んでいて、とても癒やされます。とはいえ、ホテルからお茶とお菓子をもらえたり、トイレ休憩ができるものの15〜20分しかないので、意外とバタバタです。

Stalheim Hotel(スタールハイム ホテル)
所在地 Stalheimsvegen 131, 5715 Vossestrand, ノルウェー
https://www.stalheimhotel.no/

ルート紹介 <旅のハイライト3 いざフィヨルドのクルーズへ>

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド クルーズ

旅のハイライトはグドヴァンゲンからフェリーに乗り、ソグネフィヨルドでのクルーズ体験。全長200kmを超えるこの巨大フィヨルドは「フィヨルドの王」と呼ばれる存在。クルーズ船に乗り込み、鏡のように澄んだ水面を滑るように進めば、切り立った山々が眼前に迫り、その雄大さに言葉を失います。

特に必見なのが、世界遺産に登録されている「ネーロイフィヨルド」。幅わずか250mという狭い水路の両側に、標高1,000m級の断崖がそびえ立つ光景は圧倒的。自然が生み出した大聖堂に迷い込んだような感覚を味わえます。

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド

人気なのは、船のフロントデッキですが、問題は自由席であること。いい席を取りたければ、バスを降りたらフェリーを待つ列にすぐ並ぶことをおすすめします。また、寒い季節の場合、ずっと外にいるのは寒さに凍えほぼ不可能。そんなときは、1階席の一番後ろの席が大きな窓になっているので、座りながら室内でフィヨルドを楽しむことができます。

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド ビール

フェリーは最新の船と大きなフェリータイプがあります。筆者は最新の船に乗りました。どちらの船にも中に飲み物や軽食を購入できるお店があります。ちょっと値段はお高いですが、夏はフィヨルドを見ながら、ビールを飲めるのは最高の贅沢でした。そんな風に、風を感じながらデッキで景色を楽しむもよし、冬なら、温かいドリンクを片手にのんびりするもよし。時間を忘れるひとときになるでしょう。

Gudvangen Norway
所在地 Fv241 240, 5747 Gudvangen, ノルウェー

停車駅3 フロム(Flåm)駅の見どころ

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド フロム鉄道

そして、2時間ほどのクルーズで、フロムに到着です。フロムはフィヨルドクルーズと鉄道をつなぐ拠点の村。小さなお土産屋や地ビールが楽しめるブルワリーもあり、思わず長居したくなる雰囲気です。ここで、ご飯休憩やお土産購入などの時間にするのがおすすめ。1日完結のツアーの場合でも1時間ほど間を空けましょう。

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド フロム ビール

筆者は地ビールを堪能してみました。店内も凝っているので写真撮影が止まりません。またフロムからミュールダール駅を繋ぐフロム鉄道のオブジェもあります。

地ビールのお店 Ægir BrewPub
所在地 A-Feltvegen 23, 5743 Flåm, ノルウェー
営業時間 12:00~22:00
Flåm駅

ルート紹介 <旅のハイライト4 フロム鉄道>

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド フロム鉄道

フロムから乗る「フロム鉄道」。実はこちら、世界でも有数の急勾配を走る鉄道として知られています。標高866mのミュールダール駅から、フィヨルドの入り江にあるフロム村までをつなぐ約20kmの区間。所要時間はおよそ1時間ですが、その間に次々と現れる絶景は圧巻です。

最大で勾配55パーミル(1kmで55mの高低差)という急勾配を走り抜けるのが最大の特徴。通常、このような傾斜では登山鉄道にラックレール(歯車レール)が使われますが、フロム鉄道は普通の鉄道方式で運行されており、その点でも世界的に珍しい路線です。

席は、扉近くの席がおすすめ! 実は扉近くの席のみ窓が開けられるのです。写真好きな方は扉近くの席を選ぶようにしましょう。こちらも自由席で早いもの順なので、できればフロム駅で早めに列に並んでいると希望の席に座れるかと思います。

ショースフォッセンの滝

列車は断崖絶壁を縫うように走り、緑の渓谷や白く轟く滝を車窓から望む光景は、まるで絵画のよう。途中の名所「ショースフォッセンの滝」では、列車が特別に停車して写真撮影ができるサービスもあります。鉄道ファンはもちろん、写真好きや自然好きの方にとっても、忘れられない体験になること間違いなしです。

フロム線 HP
https://www.flamsbana.no

停車駅4 ミュルダール駅からオスロ

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド ベルゲン鉄道

ここでは、最初に乗車したベルゲン鉄道にまた乗ります。こちらも指定席なので決められた席に乗りましょう。筆者はフロム鉄道で列車が1時間40分近く故障で停車し、出発したのは20時ごろ。ここから5時間の列車の旅だったのでヘトヘトで乗車中は爆睡。

しかし、車窓からは美しい山々が見ることができます。筆者が訪れたのは夏だったので、日が出ている時間が長かったものの、冬に訪れる場合、太陽が出ている時間が短くなります。もし車窓を楽しみたければ、日が出ている時間に何を楽しむのか工夫しましょう。

Myrdal駅

ツアーの参加方法やチケット購入ガイド

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド 申し込み方

「ナットシェルツアー」は、旅行会社「Fjord Tours」やノルウェー国鉄(VY)の公式サイトから簡単に予約可能です。日帰り・1泊コースを選べるほか、出発地(オスロ・ベルゲン)や時期によってアレンジも自在。特に夏(6〜9月)のハイシーズンは大人気のため、オンラインでの事前予約が必須。直前だと満席で乗れないケースもあります。

筆者は乗車する2週間前に購入しようとしたところ、満席な列車もあったため、人気のオスロ発ではなく、ベルゲン発を選択しました。チケットはPDF形式でスマホ表示が可能。紙の印刷は不要ですが、こまめにPDFにあるQRコードをチェックされました。すぐ表示できるようにスクリーンショットや、ファイルフォルダに入れておくと便利です。

ベストシーズンと便利なサービス

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド 

ナットシェルツアーは通年運行されていますが、ベストシーズンは5〜9月。雪が溶けて緑が映える夏のフィヨルドは、生命力あふれる美しさです。一方、冬にしか見られない雪化粧のフィヨルドも格別。人が少なく静かな雰囲気を味わいたい方にはたまりません。ただしノルウェーの天候は変わりやすく、夏でも肌寒い日があります。

  • 防寒着(薄手ダウンやレインジャケット)
  • 折りたたみ傘やレインコート

これらを備えておくと安心です。一方で、このルートでは多く歩いた印象がないので、体力に自信のない方でも体験しやすいツアーだと感じました。筆者はこのプランを公式サイトで購入し、NOK3531(約51,000円)でした。公式サイトから申し込むと宿泊先なども提示してくれるので、自分好みにカスタマイズも可能! 一方で、英語に自信がない…という方もご安心を。Veltraなどでは変わらない値段で販売しているのでそちらも利用することもできます。

Veltraのナットシェルツアー
https://www.veltra.com/jp/europe/norway/a/19189
ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル ノルウェー フィヨルド 配送サービス

ナットシェルツアーのHPから

そして荷物と一緒に移動したい方に朗報です。このツアーでは、スーツケースなど大きい荷物を輸送してくれるサービスもあります。筆者はオスロに戻ってくる予定だったので、オスロのホテルに荷物を預け、身軽にベルゲンへ向かいましたが、他の都市からベルゲンに行き、そこからオスロへ……という方にはマストで使いたいサービスです。こちらもぜひチェックしてみてください。

「ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル」は、まさにノルウェー観光の“決定版”。鉄道・クルーズ・バスがシームレスにつながり、1泊2日でフィヨルドの精髄を体験できる夢のようなツアーです。壮大な自然に抱かれる瞬間は、一生に一度の宝物になるはず。ノルウェーを訪れるなら、このツアーを旅程に組み込んでみてください。きっと「来てよかった」と心から思えるはずです。

ソグネフィヨルド・イン・ア・ナットシェル 公式サイト
https://www.fjordtours.com/en/norway/tours/norway-in-a-nutshell

travelist

PROFILE

もろたけいこ

Keiko Morota ライター/テレビプロデューサー

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

某キー局勤務・ドラマプロデューサー。多忙な仕事のスキマ時間で旅をするスキマトラベラー。世界一周も2回経験し、81カ国渡航・行っていない大陸は南極だけ。女性誌の読者モデルを務め、旅とファッションも諦めず、時にはバックパックも背負う冒険家スタイル。最近はマイルハックも勉強中でお得に旅する方法を追求中。

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