どんなに名高い観光スポットでも、実際に訪れてみた時の印象は人それぞれ。旅行好きな人であれば、誰しもが一度は「こんなはずじゃなかった」という経験があるのではないでしょうか。それは先入観だったり、天気だったり、接客が残念だったり・・・様々な理由が融合した結果であることが殆どだと思います。
知名度に比例する期待感の罠
例えば、誰が決めたわけでもなく「世界三大がっかり名所」というスポットがあります。
諸説あるものの・・・日本でよく言われているのはこのとおり。
・シンガポールのシンボル「マーライオン」
・デンマーク・コペンハーゲンの「人魚姫の像」
・ベルギー・ブリュッセルの「小便小僧」
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理由を探ってみると・・・どうやら「思ったより小さい」という意見が多いようです。
様々なメディアで「がっかりスポット」を扱う特集を組んでいますが、その多くは視聴者や読者から意見を募っており、あくまでも「意見=主観」を集めた結果です。がっかりという言葉ではなく「想像と違った」という表現が相応しいのかもしれませんね。
イギリス人は並ぶことが嫌い?
そのため、国によってランキングの中身が異なることも興味深いポイント。数年前にイギリスの旅行保険会社ヴァージン・トラベル保険がリサーチした結果だと、イギリス人が最もがっかりした観光地はこの通り。
・1位 フランス・パリの「エッフェル塔」
チケットを購入するのに並び、エレベーターで上る為に並び、さらに降りる為に並ぶ・・・「がっかり」の理由は「長時間並ぶこと」にあると推測できます。
・2位 フランス・パリの「ルーヴル美術館(特にモナ・リザ)」
・3位 アメリカ・ニューヨークの「タイムズスクエア」
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イギリス人が「がっかり名所」だと思う観光スポットは世界的にも有名な観光地ばかり。どこがガッカリするのでしょうか?上位3つに共通して言えるのは「とにかく人が多い」ということ。人混みをすり抜けようやくたどり着くとなれば期待値も上がるため、いざその場になると拍子抜けしてしまうのでしょうか・・・?
このように、国によって「がっかりした」理由も様々。一つ確かなことは、それもこれも知名度が高いからこそ出てきてしまう意見であり、観光地版「有名税」であるとも言えます。何にせよ「一見の価値あり」な名所であることは間違いですし、自分の目で確かめてこそ、です。
今年、同じような調査が行われたとしたら、どのような結果になるのか知りたいですね!日本では「三大がっかり名所」がなんとなく定番化しているように思われますが、年々変化があるのだとしたら、それが時代や世界の人々の考えを投影するものになったりするのかもしれませんね。