ポン・デ・ザールの愛の証
恋愛成就を願い、縁起を担ぐ習慣は日本各地にありますが、その感覚、どうやら万国共通のようです。
フランスのパリに行った際には、セーヌ川の橋に立ち寄ってみるといいでしょう。
ポン・デ・ザールという橋を見つけたら、その両端のフェンスに南京錠が膨大に取り付けられているのを確認できます。
この南京錠たち、永遠に離れないと誓ったカップルたちによるものだそうなのです。
セーヌ川に架かる「ポン・デ・ザール」
セーヌ川はフランスを通る河川。他にもセーヌ川には多くの橋が架かっていますが、中でもポン・デ・ザールは芸術橋とも名づけられています。パリで初めての金属製の橋として架けられたものだそうです。
かつて「ポン・ヌフの恋人」(1991年製作)という映画の舞台になったことでも知られていたり、恋人たちの待ち合わせスポットとして使われていたりと、恋愛にまつわる、いわくの多い橋でもあります。
恋人たちにとって雰囲気は抜群!
「恋の成就祈願」橋としての役割
この「ポン・デ・ザール」のフェンスには、決して外されることのない南京錠が2,000個以上も取り付けられているそうです。その膨大な量は、写真で見ても少々異様に映ります。
「愛の南京錠」といわれており、カップルが2人で南京錠に名前を書き込み、フェンスに取り付け、鍵をセーヌ河に投げ込むというのです。
二度と解かれることのない南京錠。2人の愛が永遠に解かれないようにと、願掛けの意味があります。
膨大な量の南京錠 © chrisdorney / Shutterstock.com
出版・編集社「ファベル」の記事によれば、何者かによって2010年頃に一度撤去されたのこと。
ジンクスは一度リセットされてしまったかのようですが、また多くの南京錠が出現し始めたことから、多くのカップルがその魔法を信じていることが分かります。
ポン・デ・ザールの外観
この願掛け南京錠の慣わしは、日本でも横浜大さん橋に「ハートロック」というものがあります。
世界共通の願掛け。失われた鍵は一体どこへ流れ着くのでしょう?