一瞬、目を疑うような光景。ピラミッドといえばエジプトですが、スーダンのメロエにはまるで廃墟テーマパークのような小型ピラミッドが現存しています。
残念ながら全て盗掘・破壊されてしまっていますが、形はまぎれもなくピラミッド。
よく見ると、エジプトのピラミッドより鋭角です。エジプトでは52~53度くらいの角度ですが、メロエのものは65~68度。
これらは古代クシュ王国の人々により、王の墓として造られました。古代エジプトは何度か異民族の支配を受けていますが、クシュ人たちもその一例。彼らは侵入者ながらエジプト文化を復興させ、その地から追放された後も、ここメロエにエジプトを想わせる文化を伝え続けたのです。
彼らは、ヒエログリフをお手本にしたとされるメロエ文字も開発しています。
恋いこがれたエジプト文化。歴史の一幕ながら、まるで恋愛を想わせるような切なさを感じてしまいます。
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